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ちゃん付けでちょっとだけ強くなれる気がする。


気がつけば大人になっていた。

気がつけば苗字にさん付けで

呼ばれることがほとんどになってきた。



自分より歳上の人に出会っても

さん付け。



気がつけば

あぁ、私にも名前があるのになと

思うことが増えてきた。



そんな生活を送っていることが

つまらないなと

感じるようになってきていた。



先日の話。

初めて行ったパン教室。

自己紹介をしたら

先生に

ちゃん付けで呼ばれた。

私は苗字が少し珍しいので

自己紹介をしても

大体、苗字の話になる。

そんな苗字を跳ね除けて

名前を呼んでもらえたのが嬉しかった。

なんだか

“ちゃんと存在している”

という気分になった。




小さい頃から

大人と接する機会が多かった。

みんなにちゃん付けをされていた。

今までの人生を振り返っても

呼び捨てにされたことはあまりない。



だからというわけではないのだが

ちゃん付けをされると

子どもに戻った気分になる。

子どもに戻りたいわけではないけれど。

ただちゃんと

個を認めてもらえているような

気がする。

大人になってしまった今こそ

感じる気持ち。



大人になってしまったけど

たまには子どもに戻ったように

ちゃん付けをされたい。

私の大好きな大人たちが

そう呼んでくれていたから。

それだけでちょっと強くなれる。


わたしにとっちゃ

お守りみたいな

魔法の言葉。


おわり









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最後まで読んでいただきありがとうございました。私の心に寄り添ってくださりありがとうございます。生きます。