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AI革命▶ベーシックインカム▶「遊び」が価値を生む社会【近未来シナリオ】

今回は10年後〜20年後の近未来の社会について、テクノロジーと仕事の面から大きな流れを考えていきたいと思います。

まず近い将来、現在(あるいはそれ以上)の生活水準がAIなどのテクノロジーによって維持されるようになります。
「人間は仕事を奪われる」とよく言われますが、私はむしろ「AIが仕事をやってくれる」と前向きに捉えています。単純労働や事務作業など人間が本来やらなくていいこと(やりたくないこと)をAIが担ってくれることで、人間はより「人間らしい」活動に専念するようになります。クリエイティブな仕事などですね。

AIが人間の仕事を代替していくという点についてはほぼ確定事項なので詳しい説明は省略します。詳しく知りたい方向けにいくつかオススメの書籍を紹介しておきます。(クリックでページに飛びます。)
『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』
『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』
『人工知能が変える仕事の未来<新版>』
『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』

では次へ進みます。

職を失ったら生活費はどうするの?

という疑問は当然出てくると思います。
たしかに職を失った人たちが新しい仕事に就くためには時間がかかります。勉強したりスキルを身につけたりする必要もあります。そこで、適切に富を再分配する能力が政府に求められます。大まかに言うと、AI含めテクノロジーの発展によって生み出された富を政府が集め、全国民に分配するという構図です。
しかし、私は「一時的に社会は荒れる」と思っています。政府による適切な富の再分配が実現されたり、職を失った人々が新しい仕事に就いたりするまでにはタイムラグがあります。新しい雇用を創出するといっても限度があります。諸説ありますが、人口の6〜8割が職を失うとされています。社会には職を失って生活できない人々で溢れ、政府は対応に追われます。これらの人々が生活保護を受けるには莫大な行政コスト(ケースワーカーによる調査、その他事務手続)や時間がかかります。そこで、一律に定額を給付するベーシックインカムの導入が最も現実的な解決策だと考えられます。冷静に考えると、それ以外の方法で職を失った大半の人口を生かすことってできますかね?ちょっと思いつかないです。(ぜひコメントください。)

ここまでのシナリオは井上智洋氏の『AI時代の新・ベーシックインカム論』に詳しく書かれていますので、ご興味がある方はどうぞ。

ではこのような社会では何が起こるのか。
以下は私が考えるシナリオです。

ベーシックインカムにより生活が支えられると、もはや「生活のために働く」という考え方がなくなります。ぜいたくをしたい人はその分働けばいいですが、支給される金額に満足していれば別に働く必要はありません。

人はより「遊び」に向かいます。エンタメです。暇つぶしです。
豊富なコンテンツを消費してずっと暇をつぶす人もいれば、自分で新たな「遊び」を創り出していく人もいるかもしれません。
つまりAIなどのテクノロジーで基盤となる生産活動が行われ、ベーシックインカムで生活が支えられた社会(=物質的に満たされた社会)においては、「遊び」が最大の価値をもつと考えられます。楽しみですよね。ワクワクしませんか?笑

「楽しさ」が最大の付加価値となり、そこに人もお金も集まる。

実はここで、「遊び」を極める日本人の「オタク気質」はかなり強いと思っています。この点については、歴史学者の磯田先生も指摘されています。歴史的に見ても日本人に特有の性質だそうです。外国人に驚かれるほどの。
▶参考動画
https://www.youtube.com/watch?v=c4pX8rxnm3s

自然な流れとして、他にはない「楽しさ」を生み出す「遊びの達人」が社会で重宝されます。好きなこと、ワクワクすることを純粋に追求する人たちです。

あれ?この流れって・・・

そうです!

「好きなことを仕事にする」

という聞き慣れたフレーズと結びつきませんか?
いま、自分が好きなことを仕事にするという延長線上には、上で述べたような背景もあると考えられます。程度の大小はあれ、遅かれ早かれ、大きな流れとして社会はこのような方向へ向かっていくでしょう。

実は「遊び」の重要性については、ホリエモンこと堀江貴文氏や、元マイクロソフト社長の成毛眞氏などが既に指摘しているんですよね。(ベーシックインカムについては別として)
▶参考記事:https://careersupli.jp/work/asobi/
(同氏らの書籍なども参考にどうぞ。)

コロナ禍やAI革命による失業など暗い話に目が行ってしまいがちの昨今ですが、未来はそう悲観的になることもないと思うんですよね。

結論はシンプルです。

「遊べ!!」


それではまた。

みはえる
▶Twitter
https://twitter.com/MihaelWorks

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