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日本の技術の現在地:なぜ中国に後塵を拝しているのか

友人が仕事で約1年間、中国に滞在していたが、彼は中国の先進ぶりに驚いて帰って来ました。

日本では、まだ、普及していない技術が既に数多く活用されているとか。

にわかに信じられませんでしたが、最近の日経新聞を読んでいくうちに少しずつ、納得しつつあります。

その一つが今日の日経新聞朝刊の記事です。

1.中国、無人配送車が急増 25年に稼働台数10倍超へ ネット大手や新興が運用拡大、都市封鎖の上海市では500台超【日本経済新聞2022.6.7朝刊、電子版】

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この記事では、中国ではネット通販の商品配送、生鮮品の宅配等で、無人配送車が急増しているとのこと。

現時点でも既に5,000台程度は稼働しており、2025年には10倍超の6万台になると予測されているようです。

記事の中では、まだまだ課題は多いとは書いていますが、実際に稼働しているところが凄いと感じました。

これは、技術力だけでなく、公道を走る許認可も必要であり、中国では、そのハードルを既に乗り越えて、実用化に踏み切っているところが日本とは違いますね。


2.日本の技術の現在地(vs 中国)

最近、身の回りでも中国製品が増えているのをひしひしと感じます。

例えば、PCやPC備品、蛍光灯、髭剃り、ドライヤー等々。。。。

Amazonのカスタマーレビューで高評価、かつ安価なものを購入すると、中国製品のケースが非常に多くなったという印象があります。

具体的に、今の日本と中国の技術力はどのようになっているのでしょうか(○は優位、×は劣勢)。

家電 ×: 東芝をはじめ既に多くの家電メーカーは家電事業を中国企業に売却

パソコン ×: 大半が中国系の資本に収まっている。

携帯電話 ×: 国際市場における販売台数では中国系に遠く及ばず、国際競争力はまったくかなわない。

デジカメ ○: キヤノン、ニコン、ソニーがいまだ圧倒的な国際競争力を維持しているが、スマートフォン搭載カメラに押され、市場自体が縮小している。

産業用ロボット ○: 現状はまだ日本が優位に立っているように見えるが、中国が国を挙げてこの分野の強化に取り組んでおり、遅かれ早かれ追い抜かれる可能性が高い。

素材系産業 ○: 地道な基礎開発と品質管理がものを言う分野であるため、当面は日本の技術は安泰のようです。

自動車 ○: 今後の電気自動車(EV)化によっては、劇的な技術革新が起こり、既存技術(ハイブリッド技術等)が一気に陳腐化する可能性があります。

電池技術 ×: EVのコアともいえる電池技術に関してはすでに中国がリードしている。

こうやって見て行くと、ほとんどの分野で日本の技術は、もはや中国に抜かれている、または抜かれつつあるようです。

要は、大部分の技術が、「既に技術力が逆転している」「このままのペースでは抜かれてしまう」「技術チェンジにより競争場所が変わり中国が優位に動いている」のいずれかの状況になっていることがわかりました。


3.なぜ、日本の技術は中国の後塵を拝しているのか?

理由はいくつかあるとは、思いますが、以下の2つが非常に腑に落ちましたので記載します。

両政府の産業育成の考え方の違い
中国の産業支援策や優先強化対象とする技術の選定が理に適って行われて来ました

一方、日本では、産業支援策というと、ひたすら中小企業の支援に力を注ぎ込んで来ました

既存技術の改善と新規事業への投資の違い

日本のメーカーは、既存技術の改善は得意であり、2000年代の企業の生き残りを賭けた「選択と集中」により、新規事業への投資を控え既存事業に投資を集中して来ました。

その間に中国は、ドローンやEV、AI、5Gといった新技術や産業への投資を活発に行って来ました。


4.結局、「PDCAサイクル&ピラミッド型組織」から抜け出せないのか

こうやって見て行くと、私の結論としては、日本は、過去の成功体験、即ち「PDCAサイクル&ピラミッド型組織」から抜け出せず、従来の延長でしか物事を考えられなくなったのかと感じています。

即ち、日本の失われた30年は、過去の成功体験をひたすら改善した結果、成果が出ず足踏みしていた結果なのか。

日本が足踏みしているうちに、中国は、過去の延長ではなく、将来的に何が重要かを見据えた上で、都度、世界の状況を見据える「OODAループ&ティール組織orアジャイル型組織orアメーバ型組織」の発想をすることができたのではないかと思いました。

OODAループ等につきましては、以下の投稿をご覧ください。


5.これからの日本の潜在能力の発揮に期待

こんな状況の日本ですが、かつて、明治維新から、また第二次世界大戦の敗戦から、技術的に世界を席巻して来た潜在能力はあります。

今後、どうやって、この技術上の窮地を脱却していくのか、今は、まさしく日本人の叡智が試されている時なのではないでしょうか。

私は、近い未来に、日本から世界が180度転換するような超技術が次々発進されていくことを期待しています(例:フリーエネルギー、二酸化炭素吸収装置、タイムマシン技術、無重力発生装置のようなもの)。


【引用、参照website】
◆JBpress website: まさかの逆転、日本の技術はなぜ中国に抜かれたのか


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