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1035/1096 エロか、苦か、そのミックスか。

吾輩は怠け者である。しかしこの怠け者は、毎日何かを継続できる自分になりたいと夢見てしまった。夢見てしまったからには、己の夢を叶えようと決めた。3年間・1096日の毎日投稿を自分に誓って、今日で1035日。
※本題の前に、まずは怠け者が『毎日投稿』に挑戦するにあたっての日々の心境をレポートしています。その下の点線以下が本日の話題です

1035日目。書いてばかりいるため、もはや書くのが生活のベースで、そこに食事やシャワーや睡眠が単発イベントとして入ってくる、という感覚になりがちだ。

それは、表現をするために生きているというような錯覚に自分を誘うのだけれども、これが極端にならないようにしようという自制が働く。

一日の終りには、生きるために生きているんだというところに、自分をリセットしたいと思う。昼間は書くために夢中になっていても、夜寝るときには、「表現活動はあくまでも生きることを面白くするための最高のツールのひとつだ」とリセットしたい。いつも、自分がなにか別のもののためにいるのではなくて、なにをするのにも、それをしている主体でいたいと感じる。

わたしはそうしないとすぐに、なにかをやるために自分が我慢しなくちゃ、頑張らなくちゃ、と思ってしまうから。それはまた、なんでも外側のせいにする傲慢な心を膨らませてしまうから。好きで書いていて、それは自分の喜びのためなのに。

書くために生きていると思ったら、自分を自分の奴隷にしてしまう。
自分のために書くのだ思うと、書けることが心からありがたく感じられる。

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この毎日投稿もあと2ヶ月で終わってしまうので、わりと多めのご相談内容にまとめてお答えするような機会を作っていこうと思います。今日は、恋人ができない、結婚ができないという悩みを持つ人たちのご相談を受けていて気がついたことをできるだけ簡潔にまとめてみたいと思います。

これまでのわたしの経験に限ることなのですが、なかなか相手のできない人に共通することがひとつあります。それは「恋人や結婚相手が欲しい理由」や「相手に求める条件」を聴いたときに、明確に答えられる、ということ。

ひとつだけ、明確に答えたとしてもすぐに相手が現れるだろうと思えるのは「エロスが目的です」という答え。本能にまっすぐな人は、ほぼ間違いなく、すぐに誰かとくっつきます。けれども、相手ができないと悩んでいながらそう言ってのけた人には、ひとりとしてお会いしたことがありません。

ほとんどの方は、まずは真剣に愛し合っていることが条件だと言います。そこにプラスして、お互いを本当に必要としている、ずっと一緒にいられる、最後まで添い遂げる、前世から約束してきた相手、ツインソウル…というように、白馬の王子様とのめくるめく運命の愛ワールドを求めています。他にも、これまでの相手や片思いの相手などについて、ひと目見たときに、あ!この人だ!とわかったのに、なぜか結ばれない。と言う方も多いです。恋愛が始まる前に、一人で恋愛をしているのですね。こういう人に、男性そのものを好きなのかと訊くと、男性が好きというよりも、運命の相手との理想の恋愛がしたい。と返ってくることが多いです。

これは、とにかくサッカー好きな少年が楽しくボールと戯れるうちにいつの間にか試合で勝てるようになるのではなく、ボールで遊ぶ前から「自分たちが試合をリードし、途中多少のピンチがあっても華々しく勝利することのできる対戦相手を探しています」と言うのと同じです。ではあなたはボールと戯れるのは好きなのかと訊くと、とくに好きではないが、試合には勝ちたい。という返答だったらどう思いますか。それはどだい無理な話ですよね。

試合に勝つことを絶対的な目的と条件にしていると、サッカーが始められません。同じように、最後まで真剣に愛し合うことを絶対的な目的と条件にしていると、恋愛が始まらないのです。相手も血の通った人間なので、ロボットのように自分の都合に合う人などいないのです。この世の道理では、人と人との関わりがそんなふうに運ばれるようにはなっていません。

政略結婚やお見合い結婚など、既婚である事実や家庭を構えることが目的の人、あるいは「パートナーがいる」というメンツを保つのが目的の人をのぞけば、パートナーを作る人というのは主に2つのタイプに別れます。

ひとつは気に入った人とホイホイと簡単にくっついちゃうタイプの人。ちゃんと好きかどうかとか、本気かどうかとか、結婚が視野に入っているかどうかとか、年収がどうとか身長がどうとか家柄が学歴が職種が性格がどうとかうことが、どうでもいい人。主に容姿やフェロモンやその場のムードを基準とし、チンさんマンさんを放牧スタイルで自然に放し飼いにしておく、恋に奔放なタイプです。

もうひとつのタイプは、恋をすると、めちゃくちゃ苦しいということを知っている人。そういう人は、散々心の中で抵抗したのにも関わらず相手に惚れちゃって、惚れたっぽいと思っても本気かどうかを散々自分に尋問し、どうしても認めざるを得ないくらい惚れちまってもう気になって仕方ないから恋人になり、恋人になっちゃうと愛着が湧いちまって相手の幸せが自分の幸せみたいになってしまい、一緒になるのもめちゃくちゃ責任が伴って大変なのがわかっているのにその人と離れるほうが片金玉とか片乳もぎ取られるくらい苦しいから、しょーがねーから覚悟を決めて結婚するような人。大変だし辛いし苦しいし葛藤ばかりするのに、惚れちまったからそこに降参してパートナーシップに身を捧げることを幸せとするタイプ。

どちらも、真剣な愛だけが幸せだからとか、運命の相手との出会いだけが幸せだからとか、そんな理由で相手を探して恋を始めたわけじゃない。エロスが目的か、惚れた葛藤の苦を引き受けた人。人々がつがいの相手を作る理由とは、「エロか、苦か、そのミックスか」なのです。なんだろう、俺か、俺以外か。的な語呂だなあ。。

大抵の人はエロスと苦のミックスなので、初めはカッコいいなとか可愛いなとか優しいなみたいなことが理由で、まずは実は、ただヤッてみたいのですよ。で、寝てしまったらなんか情が湧いちゃう。それから何回か会ううちに好きな気持ちが募って付き合いにだんだん真剣になってしまい、そうすると束縛やら遠距離やら独占欲やら、連絡頻度がどうとか今すれ違った子見てたでしょとか俺にもっと頼れよとかいうことで苦しむ。辛い。それでぶつかったり離れたりするのに「辛さ」よりも「好き」のほうが勝ってしまい、仲直りしたり寄りを戻したりするうちにかけがえのない相手になっちゃって、もうそのときには身長とか学歴とか体臭とか低能とかのあばたがぜんぶエクボに見えちゃうから、これからもずっとその愛と裏返しの葛藤に苦しめられるとわかっているのに、一緒になるわけです。辛さを知っていて、覚悟している。その苦を引き受けることが、もう自分の幸せになっちゃったから。

だから、「幸せになりたいんです、そのためにパートナーが欲しいんです」と言う人はあえて反対に考えてみるべし。よほどのケースをのぞいて、パートナーができたら、ほぼ例外なくなにかしら苦しいのだと思ったほうがいいのです。生身の生物同士のことなので、切ないし、寂しいし、すれ違うし、心配だし通じないしムカつくしお金もかかるし死に別れたくないしで葛藤まみれなのだから。そしてそれが幸せだという、ある種の変人になるのだと思ったほうがいい。人生最大級の葛藤をコストにして『”なんでもないようなことが幸せだったと思う”かもしれない可能性』を買うという、ある種の狂気なのだと思ったほうがいい。人はたった一度の人生を費やしてその賭けに出られるほど、愛する喜びを欲する生き物なのです。

だから異性を求めるときには、あまりに幸せばかりにロックオンして目的や条件を決めてしまわないで、「エロいことしたいわ~、恋の切なさと葛藤を味わいたいわ~、そしてそこからマジで惚れちまったらそのときは、どんなに苦悩してでも真剣に考えるしかないだろうな~」みたいなゆるめの心構えでワクワクウキウキして異性と遊ぶのが一番いいのではないかと思います。実はエロい自覚のある人は、自分の生命エネルギーを尊重して、性の喜びも大切な目的としてみましょう。

すでにパートナーのいる人も、「どこかしら苦しくて超順調、どこかしら切なくて絶好調。それを消そうとか相手を変えようとか分からせようとするのではなくて、それらは愛を学ぶ宝箱なんだ」と考えるようにすると、非常に良い感じの風が吹いてきますよ。

というわけで今日は、パートナーが欲しくてもできないという人は、パートナーシップだけが幸せだとか、そこから幸せだけを得たいという前提をゆるめてひっくり返してみませんかというお誘いのシェアでございました。

それではまた、明日ね。


毎日無料で書いておりますが、お布施を送っていただくと本当に喜びます。愛と感謝の念を送りつけます。(笑)