みち

写真家。首都圏在住。2021年12月、卵巣腫瘍の摘出手術を体験しました。閉経後の50代…

みち

写真家。首都圏在住。2021年12月、卵巣腫瘍の摘出手術を体験しました。閉経後の50代、日ごろは病院通いとは縁遠い健康状態だったため、初めての入院と開腹手術は未知の世界を旅しているようでした。そんな私の体験が少しでもどなたかのお役に立てば…と綴ります。

マガジン

  • 卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記

    2021年秋以降、それまで病院通いとは縁遠かった閉経後の50代の私に身におきた、卵巣腫瘍の発覚から、入院〜開腹手術〜術後の経過や退院後の生活までの一連の体験を綴ります。ふり返ってみると、不安も多かったですが、この間に味わった一喜一憂が、まるで未知の世界へ冒険の旅をしているようで、愛おしく感じられる日々でもありました。 そんな訳で、この「卵巣腫瘍+開腹手術 |道々《みちみち》の記」が、これから卵巣腫瘍で開腹手術に臨まれる、私と同じ様な年代や病状の方たちに、少しでもお役に立てれば幸いです。

最近の記事

いざ、手術室へ!〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑳〕

病棟での初めての朝 起床時間は午前6時ですが、慣れない入院と手術前の緊張からか、5時半ごろには目が覚めてしまいました。6時になると洗面台が混んじゃうかな…と気になって、そうっと起きて、廊下に出ると、部分的に灯りが点いているので歩くには困りません。音を立てないようにトイレに行って、洗面を済ませ、そうっと戻り、自分のブースの窓から外を眺めたり、ベッドに戻って横たわっているうちに、起床時間になり、灯りがついて、看護師さんの巡回の足音がパタパタし始めました。 普通は7時に朝食だそ

    • いよいよ入院〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑲〕

      さて、いよいよ入院当日について記そうとしているのですが…ちょうど入院した日から、既に1年の月日が経過してしまい…細かいことは、だいぶ忘れてしまいました(汗)。でも、手元に残った書類や、走り書きのメモなどを頼りに、他の方にも参考になりそうな、入院時や手術前の大事なポイントや、特に印象に残っていることなどを中心に記してみます。 入院時の持ち物をまとめる 入院の2日前のお昼過ぎまで、仕事や撮影で出かけていたので、実際に持ち物をまとめる準備をしたのは、前々日の午後から前日の夜にか

      • 入院・手術前に心がけたこと〜後編〜〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑱〕

        さて、12月初旬に、病院から入院・手術日の決定と手術オリエンテーションの日程の連絡があり、いよいよ手術が間近に迫っていることを否応なく意識する日々… まだ、手術前にやっておきたいことがある!(前編はこちら)と、夫と相談しながら計画を立てました。 3rd step:三崎のマグロと海獺島へ 私が今後の作品の種として関心を抱いているテーマのもう一つは、かつて、日本列島の沿岸に生息していた ”あしか" について。日本全国に、”あしか” や ”とど” の名前を冠した島や岩礁は100

        • 入院・手術前に心がけたこと〜前編〜〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑰〕

          この「入院・手術前に心がけたこと〜前・後編〜」は、私自身の備忘録のような色合いが濃い内容ですので、ご興味ない方は、スキップなさってください! 卵巣腫瘍の発覚から、がん専門病院での初診を経て、どうやら入院・手術を避けられないようだ…ということで、事前に心がけたことといえば。もちろん、必要なものを揃えたり、体調管理や、周囲の人に知らせておくこと等は当然のこととして… やはり、少なく見積もっても術後3ヶ月くらいは、体を自由に動かしたり遠出したりすることが難しくなるだろう、と想像し

        いざ、手術室へ!〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑳〕

        • いよいよ入院〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑲〕

        • 入院・手術前に心がけたこと〜後編〜〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑱〕

        • 入院・手術前に心がけたこと〜前編〜〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑰〕

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        • 卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記
          20本

        記事

          手術オリエンテーション・麻酔科外来・婦人科担当医との面談〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑯〕

          前回、ここで記事を投稿してから、はや5ヶ月半ほど経過してしまいました。便りのないのは元気な証拠…ではあったのですが、随分ご無沙汰してしまい、申し訳なく感じています。 とはいえ、こんな私でも、自分の心の中で決めていたことがあって、、手術を受けた2021年12月24日の1年後までには、せめて手術当日の体験記までは投稿する、と。もう、その自分で決めた期限も差し迫り…そろそろ書き留めておかないと、私の中でも風化して忘れて行ってしまうな…という危機感もあり、改めて、この稿に向かっていま

          手術オリエンテーション・麻酔科外来・婦人科担当医との面談〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑯〕

          入院前に用意したもの〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑮〕

          入院手術は初めての体験で…何を揃えたらいいのか、病院でもらった「入院のご案内」とクリニカルパスを見ながら、ネットで拝見した体験談ブログなども参考に、入院や手術に必要なものを揃えていきました。 私の入院した時期は、2021年のクリスマス直前。これを記しているのは術後半年たった2022年7月…ということで、読んでくださる方は、季節がら違和感をおぼえられるかもしれませんが…  冬支度バージョン…ということで、ご理解いただければ幸いです m(_ _)m 手術のために必要なもの病院

          入院前に用意したもの〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑮〕

          母に知らせる〜後編〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑭〕

          前回の記事で、母が楽しみにしていた陶芸祭で体験制作した作品の引き取りについて、陶芸教室に問い合わせたところ、12月18日(土)が年内のクラス最終日だということがわかり、母と一緒に受け取りに行くことになりました。私の入院の日程が予定通り12月23日であれば、入院の1週間前のオリエンテーションや診察は16日に終わっている筈。母に話すなら、18日はチャンスです。 母はそんな私の思惑など知る由もなく、さっさと自分からHさんに電話をかけて「18日の午前中に陶芸教室の見学も兼ねて、Hさ

          母に知らせる〜後編〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑭〕

          母に知らせる〜前編〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑬〕

          前回、このnoteの連載記事をアップしてから、あっという間に2ヶ月経ってしまいました。ご無沙汰をお詫びいたします m(_ _)m  下書きはできていたものの…母と私の関わりを、どこまで記したら良いのか悩ましく、投稿する決断をなかなかくだせずに時間ばかり過ぎていました。 おかげさまで、昨日(6/8)、術後の経過観察で2ヶ月半ぶりに病院で診察を受け、腫瘍マーカーの数値など懸念点は全て解消、主治医から「術後の診療はこれで終了です」と言っていただけました。ようやく心底ホッとしたと

          母に知らせる〜前編〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑬〕

          周囲に知らせる〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑫〕

          さて、入院と手術の日程が仮決まりとなり、いよいよ4週間後のクリスマス直前には入院、退院はおおよそ大晦日か元日…と、日々の生活の流れの中で通常の年末年始の準備の他に、それまでにやっておくべきこと、がいくつか浮かび上がってきました。 そのうちの1つが、周囲の関係者に知らせること。特に年末年始に絡むので、早めに連絡しておかないと…と気がかりでした。 まず友人に… 話が少し遡りますが…卵巣腫瘍が発覚し、精密検査を大学病院か総合病院で受ける必要が出てきたときに、日頃はほとんど病院

          周囲に知らせる〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑫〕

          限度額適用認定書〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑪〕

          この日、入退院窓口では、もう一つ大切なお話がありました。入院費の支払いに関して限度額適用認定書の利用について、です。 高額療養費制度 これは、加入している公的医療保険に申請し交付された限度額適用認定書を医療機関の窓口に提示すると、1ヶ月あたりの保険診療分の支払いが自己負担限度額(所得に応じて算出される)までで済む ※1、という大変ありがたい国の制度です。 ※1 入院時の食事代や差額ベッド代、先進医療にかかる費用等の保険外診療分を除く 限度額適用認定書を取得する 私は

          限度額適用認定書〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑪〕

          保証人のこと〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑩〕

          最初に入退院窓口を訪ねたときに渡された『入院申込書・保証書』には、保証人を記載する欄があり、「保証人は本人と生計を別にする方をお選びください。」と書かれてありました。おそらく、ほとんどの病院で、入院や手術の際には保証人を求められるのでしょう。 保証人…どうしよう。。。 一般的には、保証人を、親や子ども、兄弟姉妹か親戚、あるいは職場の上司などに依頼することが多いのでしょうが…  最近の少子高齢化社会では、親は高齢や認知症もしくは他界している、子は無い或いは成人していない、兄

          保証人のこと〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑩〕

          入院前検査の結果を聞きに〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑨〕

          2021年11月24日、婦人科外来の初診から1週間後に、入院前検査とCT検査の結果を聞きに、付き添いの夫とともに2度目の診察に赴きました。 事前に心づもりしておいたこと前回の診察後、あらためて、卵巣腫瘍と卵巣がんについて調べ直し、病状と手術や入院に関して、先生に質問したいことをメモにまとめておきました。 入院の期間については、私の現在の定期的な仕事(非常勤講師)の予定を鑑みて、学校の冬休みか春休みの期間中に設定できるといいな…あまり緊急性がない病状なら、年末年始は何かとや

          入院前検査の結果を聞きに〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑨〕

          CT検査へ…〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑧〕

          CT検査とは…今回も、事前に少しCT検査について調べてみました。 いざCT検査へ…CT検査に行くよう指定された医療機関は、我が家の近所でもよく知られた、駅前の脳神経外科クリニックのMRI・CT画像センターでした。今回は造影剤ありで胸部・腹部・骨盤の検査となるため、検査の4時間前からは何も食べてはいけない…ということで、クリニックのオープン早々の午前9時半に予約を入れ、朝食抜きで行ってきました。 土曜日の朝だから、そんなに混んでないだろう…と思いきや、予想は見事に裏切られ、

          CT検査へ…〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑧〕

          入院手術へ、はじめの一歩〜後編〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑦〕

          入院のご案内入院前検査が全て終わると、次は、またブザーが鳴って、患者支援センターの入退院の窓口へ。この時点で入院の申し込み、となるそうで、ここでは、『入院のご案内』という小冊子の内容に沿って要点を説明してくださいました。まず、入院の手続きの説明のあと、早くも、病室は大部屋(4人部屋)でいいか、個室を希望するか、を問いかけられました。(ここでも、「えっ!もう??」の心境です、、)この病院では、1日あたりの有料個室の室料は、個室で2万円、特別個室は4万円… 迷う余地なく大部屋を選

          入院手術へ、はじめの一歩〜後編〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑦〕

          入院手術へ、はじめの一歩〜前編〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑥〕

          レディースクリニックで紹介状を書いていただいた翌日、さっそく紹介先のがん専門病院へ、外来の初診予約の電話を入れました。特に医師の指名はなかったので、あっけなく、翌日の午後に予約が取れました! 紹介先の病院へ…2021年11月17日、紹介先の病院での婦人科外来の初診は、午後早い時間からの予約でした。初めて足を踏み入れる病院の様子を、少しでも事前に知っておこう…と、院内のレストランでお昼を食べることにして、付き添ってくれる夫とともに、早めに病院に向かいました。 まずは患者支援

          入院手術へ、はじめの一歩〜前編〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑥〕

          MRIの検査結果を聞きに行く〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑤〕

          検査結果が出揃いはじめるMRI検査から5日後の 11月12日(金)の夕方、見慣れぬ電話番号から留守番電話の履歴が残っていました。メッセージを確認すると、レディースクリニックから!「MRIの検査結果が届いたので、明日以降、いらしてください。明日は土曜日で予約が必要ですが、平日は予約なしでも大丈夫です。」 所用を終えて帰宅すると、人間ドックの検査結果報告書が届いていました。検査から2週間余りで届いたことに意表をつかれ、ドキドキしながら内容を見ると… …となっていて、ヒヤリとし

          MRIの検査結果を聞きに行く〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑤〕