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入院前検査の結果を聞きに〔卵巣腫瘍+開腹手術 道々の記⑨〕

2021年11月24日、婦人科外来の初診から1週間後に、入院前検査とCT検査の結果を聞きに、付き添いの夫とともに2度目の診察に赴きました。

事前に心づもりしておいたこと

前回の診察後、あらためて、卵巣腫瘍と卵巣がんについて調べ直し、病状と手術や入院に関して、先生に質問したいことをメモにまとめておきました。

入院の期間については、私の現在の定期的な仕事(非常勤講師)の予定をかんがみて、学校の冬休みか春休みの期間中に設定できるといいな…あまり緊急性がない病状なら、年末年始は何かとやることが多いから、春でもいいかな?などと考え、まずは夫に相談してみました。

夫は即座に、「年末年始の方がいい。春まで待ったら、癌なら進行しちゃうかもしれないし、COVID-19の感染状況がどうなっているかわからない。今ならまだ状況は落ち着いているし、お正月のことなんて気にしないで、年末年始に済ませた方がいい」と、理路整然と主張します。

…本当は、今年、近くに転居してきた母と一緒にお正月を祝いたかったのに…と思いながらも、真の意味で、母の今後をサポートするためにも、今は私自身の健康第一かな、と、渋々考え直しました。

入院前検査の結果は…

1週間ぶりに、診察室でお目にかかったA先生は、淡々と…子宮頸がん・体がん 異常なし/肺・呼吸・肺活量 問題なし/貧血・腎臓・肝臓・肝炎・HIV・梅毒 問題なし…と告げられて、いよいよ核心部分へ。

  • 腫瘍マーカーの CA19-9 と CA125 の数値が高い

  • CT等の画像診断によると、悪性ではなさそうで、転移もみられないよう

  • MRI検査結果によると、脂肪の塊の成熟嚢胞性奇形腫

「総合的に考えて、手術した方が良いと思います。術中に迅速病理診断をして、良性の場合、卵巣・卵管は両方とった方が良いです。悪性の場合は、それに加えて、子宮と大網も摘出します。子宮の摘出には少し危険度が増すので、良性の場合、子宮を取るか残すか、選択は患者さんの自由です。」

手術について・病状について

…ここまでの先生のお話を伺って、事前にメモしておいた質問したいことの中から、いくつか伺ってみました。

Q: 手術の術式で、開腹か腹腔鏡か、私の場合、腹腔鏡の選択肢はありますか?
A: 腹腔鏡の場合は、腫瘍を吸い出す形で摘出しますが、あなたの場合は腫瘍のサイズが大きくて内容物(脂肪)を吸い出しきれません。また、迅速診断で悪性だった場合、あらためて開腹手術が必要になってしまいます。

Q: 卵巣を両方とも切除する場合、女性ホルモン等、以後の全身状態への影響は?
A: 閉経から5年も経っていれば、女性ホルモンはもう殆ど出ていませんから、大した影響はないと思います。

Q: 他のガンの可能性は?
A: 腫瘍マーカーのCA19-9 は、良性の卵巣腫瘍でも数値が上がることがあるので、あまり心配いりませんが、CA125が上がっているのが、不気味です。

PCR検査

A先生からは、上記のような私の病状についてのお話のほかに、「病院内の新型コロナウイルス感染症対策として、入院前にPCR検査をお願いしています(全身麻酔で手術すると手術中に患者の体内から大量のエアロゾルが放出されるため)。」とのお話もあり、同意書にサインをしました。

入院期間について

通常は、術後1週間くらい入院されています。 とのことで、このタイミングで、病院のご都合もあるでしょうけれど…と、私の学校仕事の冬休み期間中に入院手術は可能かどうか、打診してみました。

「その時期なら、比較的空いているので大丈夫でしょう」と、さっそく調べてくださり、「12月23日に入院、24日に手術でどうですか?その日程だと、退院はおそらく12月31日か1月1日」と、スパッとおっしゃいました。

“え〜!! …クリスマスも、お正月も、つぶれちゃうなんて… 母が可哀想。。。“ と、内心、思ったけれど、こればっかりは、両方を立てる訳にもいかず。A先生の提案された日程で承諾し、入院12月23日、手術12月24日で予約を入れていただくことになりました。

次回の通院について

入院手術の日程を予約したことから、次の通院は「手術オリエンテーション」を含め、入院日から1週間前の12月16日の予定となりました。ただし、病院側の都合(緊急手術など)でやむなく入院手術の日程が延期になる場合もあり、あらためて、事前に病院から電話で日程の連絡が入る、ということでした。

主治医は別の先生になるかも!?!

さらに、その次回の婦人科の診察では、手術の執刀医が面談し、今後はその先生が私の主治医になる、というお話しで、思わず「え!? A先生が執刀されるのではないのですか?」と聞き返してしまいました。A先生曰く、「私たちはチーム医療で取り組んでおり、この病院内の婦人科の医師の間で全ての患者さんの情報を共有しています。その中で、手術日程と治療方針の決定と同時に、手術担当医が決まります。今回、私は外来診察担当医であり、この後、私が手術担当医になるかもしれないし、他の医師になるかもしれない」とのことでした。

初耳だったので驚きましたが、…もし女性の医師が執刀してくださるなら、正直なところ、その方が気が楽かも… と思う自分がいました。この日の診察が終わった時には、A先生にお会いするのは、もしかしたら今日が最後になるのかも…と、A先生の目を見て「本当に、どうもありがとうございました」と深々とお辞儀をして部屋を辞しました…

看護師さんから今後の説明

診察の後、すぐに別室に呼ばれました。婦人科外来の看護師さんから、【婦人科 術前 パンフレット 一式】として『手術を受けられる方へ』(小冊子)と患者用のクリニカルパス他、手術を受けるにあたり必要な説明書類一式 および PCR検査キットを渡されました。

まずは、A3用紙の両面に印刷された『単純子宮全摘術(+リンパ郭清術)を行う患者さんへ』(クリニカルパス)を開いて、手術までに用意しておく必要なものについて、と、入院〜手術当日〜手術後から退院までの病棟内での生活について、ざっくりした1日ごとの予定の説明を受けました。

そして、入院までのスケジュールについてのお話も伺いました。

  • 電話連絡のあった日程(入院の1週間前)に来院※
    ・オリエンテーション ・手術担当医(今後の主治医)の面談・麻酔科外来・PCR検査(自宅で検体を採取して提出)             ※できるだけ家族(入院手術に関する説明を一緒に聞ける人)と同行する

  • 入院2週間前から体温測定、体調確認シートに記入

  • 入院の3日前くらいまでに体調不良があれば、病院に連絡する

  • 入院前夜に下剤を服用

ようやく ”入院” が現実味を帯びて迫ってきて、入院中の生活についても、少しイメージしやすくなってきました。

思い切って、気がかりだった持ち物について…「カメラを持っていってもいいですか?」と聞いてみました(スマホやダブレット端末、パソコンは持ち込みOKだけど「電気器具の持ち込みは基本的にお断りしております。」と、前回もらった『入院のご案内』に記載されていたのが気になっていたのです)。看護師さんは、ちょっとビックリしたような表情で「他の患者さんを写されるのは困るけれど、ご自分や身の回り等を撮るためなら大丈夫です」とおっしゃってくださり、ホッとしました。

「どうぞ、お大事に」 看護師さんの優しい笑顔に送り出されて、この日の婦人科外来での用件は終わりました。

入院時問診票を提出

この後、患者支援センターの入退院窓口に「入院時問診票」を提出しました。その際、入院時に提出する「入院申込書・保証書」についての問い合わせもしました。この保証書については次回へ(つづく…)


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