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☆本#179 区別と差別「男尊女子」酒井順子著を読んで

バブル世代の著者の20代以降の男尊と、当時の女性の総合職・一般職時代の話等の女子の話。

著者は、男女雇用機会均等法施行後に就職し、総合職だった。社内の一般職や同じく総合職だった人との対比が面白い。でも、当時からエッセイを書いていた著者は、確か在籍期間は数年だった気がするけど。

その後、総合と一般の区切りがなくなったので、こういう区切りがあったことを若年層は知らなそう。
結局のところ、現在でも男女差のある会社は存在するし。

著者曰く、「かわいいおばあさん」になることが老後の幸福を左右するとか。かわいい=愛され、なので。

群ようこのエッセイに、彼女の世代で仕事をしている女性の多くは彼女も含み結婚してない、というのがあり、それより下のバブル世代の著者は、著者自身は結婚してないけど(パートナーはいる)、気が強いよりはかわいいほうが得で、恋愛結婚が大多数となり(見合い結婚が減っていった)、そして、上の世代より結婚しても子供がいて仕事もしていて、男女差がだいぶ是正されたのだなと思う。

とはいえ、バブル世代は結婚退社後、再就職しようとしても仕事が見つからあず困ったらしい、というのは誰かのエッセイで読んだ。それでこの人は仕事に困らないよう大学時代に会計士の資格を取ったりしたという。で、同じく在学中に出産しているので、ある意味賢い。

各世代のエッセイを読むと、男女差別的なことも時代とともにゆっくりと改善されているその変化が見えて面白い。

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