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☆本#235 「記憶屋0ゼロ」織守きょうや著を読んで

本の総ページ数が少なく、ラノベ的な感じもあって数時間でサクッと読める短編集。これはシリーズものなので0から読んだけど、正しくは1から。

主人公(語り手)はそれぞれ違っていて、ただ記憶を消す人=「記憶屋」が出て(姿は表さない)、記憶を消すことだけ共通している。なので、どの短編でも、記憶を消したい人が現れ、その部分が消されて、消された人はある意味幸せになる。

この記憶を消すっていうテーマが、読後ちょっと考えさせられる。
記憶を人間の資産と考えると、他人の記憶を消すなんて損害が大きい(消された本人は気づかないとはいえ)。けど、不幸な記憶は消したほうが確かに幸せになる場合もあるかもしれない、その人次第で。悩みすぎてメンタルに支障をきたしてる場合は特に。実際、意図的に記憶に蓋をする人もいるようだし。

0は1の伏線解消的位置なので、1を読まねば。

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