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☆本#80 「通訳になりたい!ゼロからめざせる10の道」松下佳代著を読んで

先日この著者の本を読んだ時、4年前も本を出していたことを知った。通訳ガイドはしたことがあるけど、ほかはどうなのか興味が沸いて読んだのがこの本。

つうやくになりたい

20~60代の男女10名の様々な背景からの通訳への道のりと現状が書かれていて、人生は十人十色の背景と、それぞれ悩んで選択した過程が興味深かった。

通訳は帰国子女が多いといわれているけど、通訳専門学校出のひとの話があったり、大学時代から通訳をしている人もいれば、30代で本格的に開始している人もいて、通訳といっても、同時通訳、ニュースの通訳、スポーツ通訳、通訳ガイド、医療通訳等々様々。

気になったのは、国内と国外の2つの大学院へ行くという選択。著者も確かそうだった。自分も1つ院は出てるけど、20代で1つ行って、30代でキャリアチェンジしてまた行くというパターンは増えそうな予感。というか、すでにそういう選択肢ありなのか。
そういえば、同級生のふたりが2つの院卒(ひとりは二つとも国内、もうひとりは国内外1つずつ)で、その後ふたりとも博士課程まで行ったような。極めるとそうなるのか...。
人生100年の影響か...。

ニュース通訳は人気らしいので、同時通訳より報酬が下のようだけど、テレビで通訳の声を聴くと、アナウンサーとの差をしみじみと感じるときがある。訳すプロと話すプロはやはり違うのだ。
たまに、滑舌も声のトーンもアナウンサーレベルのひとがいるけど、ガザガザの声のひともいて逆に耳に引っかかる。喉を潤してから話せばいいのにと思うけど、多分そういう問題じゃなく声質がそういうタイプなのだろう。

意外だったのは、医療通訳がボランティア並みの賃金という話。これは対応機関によって異なるのだろうか。それと、帰国子女が同時通訳で訳に躓いた失敗談。同時通訳のプレッシャーか。準備をしていても通訳は誰もが誤訳等の失敗を経験しているらしい。

ちなみに、同時通訳は聞きながら訳すという高度なことをするので脳の負荷が高いらしく大体20分程度で人員交代するらしい。

機械翻訳やアプリを使った通訳が増えているけど、自分で話せるに越したことはないな。


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