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#映画感想文

映画「シェイクスピアの庭 All is true」を観て

2018年イギリス映画。 1613年、火災のせいでグローブ座が全焼し、それをきっかけに引退するこ…

映画「ウィンストン・チャーチル」を観て

日本人のメイクアップアーティストもオスカーを受賞した、2017年イギリス・アメリカ映画。 19…

映画「ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう」を観て

ドキュメンタリーっぽくて、伏線のようなものは回収されず、2部構成で150分の長い映画。好みは…

格差 映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」を観て

2016年英仏映画。 イギリスのニューカッスルに住む59歳のベテラン大工のダニエル・ブレイクは…

印象変わる 映画「コンパートメントNo.6」を観て

ロシアに留学中のフィンランド人の女性ラウラ。 冒頭は大学の教授や学生たちのパーティー。ラ…

ぶれない 映画「マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン」を観て

マリメッコでのテキスタイルデザインが有名なイソラの、本人のインタビュー、娘、孫、娘に書い…

じわじわと深刻、映画「フロリダプロジェクト 真夏の魔法」を観て

2017年アメリカ制作。 6歳のムーニーは、フロリダ州ディズニーワールド側の安モーテルにシングルマザーのヘイリーと暮らしている。ヘイリーは20代前半なので、二人は一見年の離れた姉妹のよう。下の階にはヘイリーの友人アシュリーとその息子スクーティが暮らしていて、いつもスクーティといっしょに遊ぶ。 この安モーテルには、リーマンショックによるサブプライムローン問題で家を失った人が多数暮らしている。郊外なので収入の良い仕事にはつけず、そのため家を借りるためのまとまった資金ができず、

映画「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を観て

2020年7月に91歳で亡くなった作曲家、エンリオ・モリコーネのドキュメンタリー。多数の音楽家…

映画「危険な関係」(ジャンヌ・モロー主演)を観て

1959年制作のフランス映画。ラクロの「危険な関係」の映画化。 アメリカ版は観たことがあった…

セルフビルド、映画「サンドラの小さな家」を観て

2020年アイルランド・イギリス映画 サンドラが幼い娘ふたりと家で遊んでいると、夫が帰宅し、…

☆本#404 スウェーデンが舞台の本と映画

「冬の灯台が語るとき」ヨハン・テオリン著 ストックホルムからエーランド島に移住し、灯台側…

映画「土を喰らう十二カ月」を観て

2022年秋公開。水上勉の料理エッセイが原案で、長野が舞台の12カ月。撮影には1年半かけている…

できそうでできない、フランス映画「キリマンジャロの雪」を観て

舞台はフランスの港町、マルセイユ。 主人公は結婚30周年を迎える50代の夫婦。ふたりのこども…

バッドエンドでハッピーエンドな、映画「鑑定士と顔のない依頼人」を観て

2013年公開のイタリア映画。といっても、会話は英語。 中年というより初老に見えるヴァージルは一流のオークショニアであり、凄腕の美術鑑定士。 彼は、短気で、尊大で、潔癖(自宅には手袋用の棚があり、大量の手袋を所有)、裏では長年、価値の高い肖像画(女性のみ)を相棒の、元画家志望のビリーに本来の価値より低い価格設定を自分がし、それを落札させ、自分の秘密の部屋に飾って鑑賞していた。実は女性が苦手で、誰とも交際したことがない。 ある日、電話を通じて鑑定依頼が来るが、依頼人の女性が現