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開幕

山ほどの愛で解放する隘路、何かを利用して、輝く正義、犠牲となった義体たちが転がる廃屋、くたびれた山から流れてくる溶岩や、惰性で導かれていく思い出の山脈、鼻腔の中でのドップラー効果や、退廃的なモジュールに突き刺さっているUSB、紊乱な羊膜を突き破り、もう一度、人間のような何ものかに変化し、追憶で悶える記憶のアンサンブルや、相似するほどに憎しみ合う人々、収斂されていく神経や、照合し切れない思いを分散する昨日を格納するための、器としての彼女の機械仕掛けの身体の奥底から現れるギガや、Wi-Fiやら、掻痒などなどが、ひしめき合い、構築されたのが、人類である、と、デタラメな記憶を貪るbotたち、自分以外は、すべては、君を陥れるための、botであることに気づいた人たちがアップデートを繰り返し、理想郷や、収容所で、欠乏していく動機をクラッキングして、圧縮されたセオリーや、制限の彼方、制圧されたりしないし、誰にも邪魔されないのは、私には役目があり、役割はなく、果たす義務はないし、叩けば埃が出るばかりだし、出し抜く気もさらさらないし、裁かれることもしないし、許容したり、強要するつもりもないし、あまり人に興味がないから、誰かを羨んだりもしないし、ないがしろにしたからといって、愛してないわけないし、わけもわからずに、こんな、困難な最中、粉骨砕身やら、猜疑心やら、低予算やら、刺激的な悲劇などなどが降り積もる景色。

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