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群像

気だるい午後に折り重なる誰かの嫉妬やエゴ、拘泥するための街から解放された刹那、代償やら批判やら、干渉なんかに感化されるだけの若者たち、ふやけた説明書や、開けた景色、贖いや、二日酔いや、水溶性の春、憎しみばかりの宇宙、サンダルの裏の夏模様、分裂していく信仰心や、支配下に置かれた君たちの試練、誰もが帰り着くことがない山で、ジレンマを溜め込みながら、仙人のように生きて、アニマの渦の中、加工された品位により崩壊した世界、崇めるべき対象を謳う原理的な派生、電子的な四季を越えて、管理されるほどに増していく快楽を飛び越えて、AIに支配された国家が謳う退屈な理想や、他人を責めてばかりいる自己愛的な虚像や、転移していく癌細胞のような人類だと、語る君も、立派な癌細胞の一部であるし、理解を求め、たどたどしい言語に隔離され、紊乱な衝動により、加速していく欲望の虜になって、追い求めるほどに、増していく苦痛をも、快楽に変えるような過ちの尺度、電気的な彼女の症状、散財を繰り返すだけの、利己的な人々の狭小さに囲われ、自分も、普通であるということによる快楽の虜になって、滲む憎しみや、復元されていくだけの、マルチ商法的なものに騙され、高尚さも損なって、同じような奴が、同じような奴を否定するだけの、規約や契約の中を泳ぐ古代魚や、協調性もないから、狂信者の気持ちは、微塵も理解できないし、再三、立ち向かう先に現れた隘路や、陰鬱な焦燥感により、掻きむしった肌や、配管の中を走り回るネズミや、粘性のある恋の行方。

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