空中
肩甲骨にとまるギンヤンマ、独善的な愛が、シンフォニーを携え産卵した世界が、むくんだ顔をして拝む夜空、ギンガムチェックのフクロウがゆがんだ世界を、正しい形にするための帰路、豊かな自然にかさましされたセオリーや、循環する希望、何かに酔いしれているだけの、君の朧気な静謐、蛮行とシュプレヒコール、類似品と、偏った思想、理性なんてものを長じるが故に、理性なんてものに、支配されているだけに満たないし、満足を謳うだけの、幼気な体系から、惰性な正解が生まれたのよ、と、与太話を繰り返してきた、バナー上の母、パソコンから羽化した感情から生まれた虫たちが飛び交う今朝、高速回転する理由に、振り落とされないために、必死にしがみつく間に、アイロニーにより衰退した社会の記号、あらゆる弊害を受け入れる巨大な壁、誇大妄想により老けてしまった一過性の史実により、私たちの現在とは、ゆがまされてしまった訳であるからして、蓄積していく、幾重にも絡まる不安なんてものに騙されずに、ただ、自分の信じるもので、勝手気ままに遊んできたが故に、期待している自分を、大いに励まして進むだけさ、と、過信してきた今を監視対象にするための理由を話す監視委員からの連絡に対処するサバ猫の父、意味なんて超越して、ここでの真実には、簡単に利用されないようにする。