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地域に溶けて暮らすことのメリット

早朝の太陽は眩しいけれどまだ涼しくて風が心地よい

娘が10歳の夏休み、コロナは依然として猛威を奮っているものの、行動の制限は緩和した。4年ぶりの、行事復活を体験する毎日となった。

子育ては親育てということを実感する日々であるが、その時の子どもの年齢を一緒に再体験することで自分がその年齢の時に考えていたことが蘇ったりその時の失敗をやり直せたり、その年齢で経験すべきだったことを一緒に経験することが親育てなのではないかなと思う。

実際、自分はその年齢でしなかったこと、ただ通り過ぎてしまったことをもう一度やることで、何か見えない深い溝が埋まり続けている感覚がある。
経験しなかったことで欠点や短所となってしまっていたことが、経験のおかげでふと消えて、自信が満ちていくような感覚さえある。

ということは、コロナでこれだけの経験を飛ばしてしまった子どもたちのことが心配だ。いろいろな肉体を持って経験する苦い思い出なんかが実は学びを培っているのであり、傷は少ないが学びも少ないなんてことにもなっているだろうし、その間再体験して深く大人になりきるはずだった親育てもストップしてしまっていることもある意味心配だ。

この4年を埋めるべく、私たち親子はまず地域に復活したものを全て足を運んだ。ラジオ体操と、盆踊りだ。他にも地域の救命講座などにも出た。学校の夏休みのプールも完全復活した。

夏休みだけの早朝の交流。
徐々にお祭りの準備とラジオ体操の同居

朝、起きること。それだけでも結構特別!そしてお母さんと毎日、早朝を公園まで歩くこと。意外とその時間に、ポジティブな本音が聞けたりして夏の朝の心は希望があるのだと知る。そこでの親子の交流はちょっとした宝物。

朝からしっかり体を動かすと、内臓が動くので偏食の娘も朝ご飯も、お昼ご飯もたくさん食べる。朝準備完了になると、午前中の宿題への集中もあり勉強が捗っている様子。これはすごいと思う。


どの会場もぎっしり集まる
太鼓は心をワクワクさせる

早朝ももちろん、子どもにとって貴重なのは夜遊び、夜の時間だと思う!
久しぶりのクラスメイトとの再会が夜、浴衣なんて最高で、子どもたちははしゃいでいたし目がきらきらしていたし、みたことないほど笑顔が輝いていて、その子どもたちを見る大人もワクワクしてしまって、お手伝いもあるしとソーダを飲んでいた私だけれど、いろんな方が私に次々とアルコールをくれる笑 

一緒に飲みたいから!と。基本的に真面目な性格しか見せてなかったかもしれない保護者のつながりの知り合いが、楽しく接してくれて、普段聞けない吐露もあり、非日常の時間は想像もしない心のつながりができるものだと実感した。

ちょっとのアルコールは、本心を出せてそして受け入れやすく、私はここに住んでいて本当によかったと心から思える本音の会話がたくさんあった。

10代20代の頃は、グローバルな視野がかっこいいと思い込んでいて地域を避けて逃げていた自分がいたけれど、実はとても孤独だった。母や父が病気になったり、介護の問題が出るたびに、助けを乞う先がなかった。もしも自分が地域にちゃんと溶け込んでいたら、繁華街で知らない仲間を作って気を紛らわせるのではなく、ちゃんと大人に助けを求められていただろうし、自分の確固たる居場所があっただろうと思う。私は自分でそれを避けてしまっていた。

子育ては、自分だけではできない。明日親である自分が事故で死んでしまうことも、急に大病してしまうこともある。その時に、子どもは周りに育ててもらえる仕組みは地域にも行政にもしっかりあると知ったし、みんなと愛情がたっぷりで仕組みと関係なく頼りになる大人ばかりだった。

私に何かあっても、きっとこの子は大丈夫だと思えた夏になった。

というのは、娘の学校の校長先生も感動していたのだが、私も一番感動したことがある。

私たちの住む町内会は、子ども会の存在が強い。
ラジオ体操は、地域の子どもたちが見本を見せ、スタンプを押し、最終日は景品を配り、1週間仕切った。大人が仕切ると思い込んでいた私はびっくりしてしまった。10歳の娘があと数年したら、会場の場作りをできるのだろうかと思ったが、みんなやっているので、きっとできるのだろう。

そして盆踊りの出店のテントも全部子どもたちによるもの。
かき氷やドリンク、輪投げやヨーヨーなどいろんな遊びや販売を楽しく仕切り、盛り上げてくれている。
想像以上の混雑で景品が足りなくなれば、お客さん(子ども)と交渉して安くしたり取りやすくしたり、知恵を使って柔軟に店を切り盛りする。

そのお兄さんお姉さんの頼もしさに、小学生は強く影響を受ける。あんな風になりたいと憧れるというより、それが地域の当たり前になっていて、助け合うことは楽しいことだという循環を、子どもたちが作っていることに圧倒される。

この地域の子どもの輪から出ることをかっこいいと思っていた自分が、最悪にかっこ悪い。と思春期の自分を今ここに連れてきて見せつけてやりたい気分だった。
この再体験が、親育てなのだろう。

私も、この夏はイベントを手伝った。あの頃の自分を自分の中に呼び戻して。地域を支えることは自分を育て、そして自分の何かあった時の居場所となり、助け合うことが生きる力になる。

夏休みのプールも、娘はいつもより先生にしっかり見てもらって、挑戦する気持ちが芽生え体力がつき特別な日々になったようだ。

私も真似して泳いでみたら、娘に色々注意された。そしてその注意の通りにしたら泳ぎが楽になり、体も楽になって驚いた。体を効率的に使うということがスポーツなのだ。

お手伝いをがむしゃらにやると、ぶつかってしまうが、スポーツのように効率的に。そして心を込めて。

地域を大切にしたい。
そして同時に私たちを地域に守ってほしい。

その思いが確固たるものになった娘10歳の夏休み^^

一緒に過ごしてくれた皆さん、いつも地域のために活動してくれている方々、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします!

読んでいただきありがとうございます!!いただいたサポートは必ず心身の健康の活動に還元し、役立てます。