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ソーシャルゲームの運営とその闇 #6

前回の記事はこちら

インフレが加速する事情についてお話しました。インフレを皮切りにゲームはどのように崩壊していくのかについてお話したいと思います。

崩壊第一章:イベント難易度

イベントを行事などに合わせて実施します。そして開催したイベントは作業のように繰り返し受注してクリアするだけでは当然ユーザは満足しません。

なのでイベントの最後に待つ大トリはインフレしたユーザを対象とした強さのクエストになることでしょう。

課金して自称最強パーティのユーザは試行錯誤したり、最適解を探して楽しくプレイすることが出来ます。が、それはゲーム内の最大戦力のユーザのみのお話です。つまり参入したばかりのユーザが参加出来ない事態が発生するのです。

しかし新規参入ユーザを対象としたイベントを開催した所で古参ユーザは満足しないでしょう。ただの作業となってしまうのです。最悪の場合、新イベントが来てもこんな感じなら、もうやる必要ないや、とゲームから離れていってしまいます。これは避けるべき事態ですね。

なので難易度を段階的にクエストを用意し、何かしらイベント専用報酬をクエストでもらえる。難しいクエストほど、その報酬を多くもらえ、交換所などを用意してイベント専用アイテムと交換出来る、などの処置を取ります。

古参ユーザは効率良くクエストをこなし、報酬を多く獲得。新規ユーザも難しいクエストに挑戦せずとも簡単なクエストの数をこなせば専用報酬を獲得出来るといった具合です。

崩壊第二章:数字の暴力

通常ゲームをプレイしていたら到達出来る攻撃力が100とします。それであればガチャでは簡単に100のキャラが獲得出来る、もしくは120のキャラを用意します。

ガチャ更新の時が来ました。比較対象が数値だけなので魅力的に映るよう次のキャラは140にします。実際はキャラの強さというのは数字だけではないですし前回のガチャの反応などで変動しますが…分かりやすいように単純化しています。

運営者の能力によりますが、こんなガチャ運営は最低の方法です。単純に魅力となる攻撃力を底上げしていけば当然売上も上がります。みんなが強いキャラを手に入れた、無理だったで一喜一憂することで盛り上がっているようにも見えます。

会社の売上報告でも、もしかしたら褒められているかもしれません。こんな運営をしていくとどうなるか…

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