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結婚して、男女差別が組み込まれた「妻・母」という役割をやらなければならないのなら、孤独や寂しさと戦いながら、自由を感じられる独身のがマシだと思った読書感想文。

はい、皆様こんにちわ。
今回も唐突&どうでもええがな案件です!
&いざタイトル書いてみたら長すぎて怖え(笑)

ま、そんなややこしい話じゃないんですけど、単純にこないだ本を読んで
「あー、これが結婚したくない決定要因だわ」と答えがでたので、書いときます。本文もだいぶ長いんで、読みたい人だけ読んだらいいです。

読んだのはこれ〜↓

「子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法」
著:ジャンシー・ダン

当方、未婚・子なしですが、最近ブログやエッセイをよく読んでる村井理子さんが翻訳してるので、なんか面白そうと思って読んでみました。

だってね。
「夫が憎いと思ったことある人、手を上げて〜」って言ったら多分私の周りの既婚者、みんな手を上げると思ったから(怖・笑)

ま、それはともかく。
この本の中でジャンシーさんが夫トムさんを憎む要因は、ずばり家事育児分担がうまくいってないから。

「ああ…アメリカでも女性にばかり家事・育児が集中するのは同じか…」と最初は暗澹たる気持ちで読み始めたのですが、軽快な書きっぷりなので途中爆笑しながら読めます。
夫にブチギレて、大喧嘩が始まるところとか最高です。
※ちなみにアメリカは世界ジェンダーギャップ指数ランキング43位。
https://www.asahi.com/sdgs/article/14936739 参照(2023年時点)
日本は125位だよ。ゲボが出ますね。

ジャンシーさん夫婦をはじめ、友人夫婦、父母、妹たち夫婦らも登場しつつ、それぞれのケースでどうやったら「夫を憎むこと」を解決できるのか、その道のエキスパートたちに聞いて実践していきます。
妹夫婦のケースで、お家の片付けアドバイザーさんが登場して、バンバン物を捨てていくとことか、自分ちでもないのに何故かすっきりした気持ちになったりして。まさに痛快。
んで、読んだ後に、そういえばと以前読んだものも思い出したんですね。
これ↓

「子どもにキレちゃう夫をなんとかしたい!」
著:水谷さるころ

キレる対象は違えど「家族運営について」というのは共通してます。

こちらは夫の野田Dさんが、コロナ禍で24時間子供と一緒になってからキレやすくなり、子どもの頭を叩いたりして、さるころさんがこれはもうダメだと夫婦カウンセリングにいって、解決をはかる内容です。

両方とも読んでて、家族運営って大変やなーとしみじみ思いました。でもね、それが「結婚したくない理由」じゃないんです。

2冊の内容を全然否定するつもりないし、なんなら、トムさんも野田Dさんも家事分担してるし「家事・育児全面を女性に押し付け!」ではない。夫としての役割をちゃんと果たそうとしてるし(それが出来てるか、成果を結んでいるかどうかは本を読んでいただくとして)それぞれ作中で問題を解決していってるし、そうかあ、と納得できることもたくさんありました。

ただね、2作とも、一番大事なのって夫妻がカウンセリングも含め「対等に話し合いをしてる・できてる」ってことだなと思ったんです。

対等に真剣な話し合いができる夫婦ってどのくらいいるの?

これだけ建設的に話し合いができる夫婦関係のとこってどのくらいいるんだろなって。多分ね、自分の周りで考えても、そんなにいない気がするんです。ただの私感なんですけど。

「子どもにキレちゃう夫〜」中で、さるころさんのママ友さんで
「(夫の)機嫌が悪くなると怖いから、そのまま時がすぎるのを待つ。そこで話し合いとかできない。」
って人もいて、大袈裟でなく、こっちのが多数派じゃないかなと思ったり。

実を言うと、うちの実家もそんな感じ(……)。
父親が爆裂気分にムラがある人で、不機嫌になるとめちゃくちゃ八つ当たりされたんですよね。でっかい声で罵倒されたり、ひどい時は食卓ひっくり返したりしてたんですって(←これは私が生まれる前の話)。なかなかの癇癪持ちなんですよ。ええ。

そんな家そうないよな、よそは違うんだろなと思ってたら。
以前、博多華丸・大吉の大吉さんが父親のことを話してるのを聞いて、内容が全く一緒でびっくりしたんですね。大吉さん曰く「そのせいで人の顔色見るのが異常に上手くなった」って…もう悲しさしかない…。

父は手を上げることはなかったけど「言葉も立派な暴力」なんですよ。でかい声で怒鳴るとか、会社でやったら「環境型パワハラ」即認定でしょ?それは家庭でやっても一緒ですから。

とはいえ、子どものうちなんて、そんなの分からんし、抗議もできない。
すーちゃん(母)も抗議して、やいやい揉める方が大変&しんどいので、同じく「時がすぎるのを待つ」戦法だったわけですよ。
(まあ、共働き・家事育児はほぼワンオペの昭和システムで、くったくたの体力ゼロ状態で、大の大人が子どもに八つ当たりするのを制止するとかマジ無理案件だよ。)

まさに「子どもが生まれても〜」中に繰り返し出てくる「子供は親に言われたことではなく、親の行動を覚える」で、私も同じことになってんなと思ったりしました(40過ぎだけど、子の立場w)。

理不尽に怒鳴られたりしたらちゃんと抗議して、声をあげないといけないはずだったのに「怖い」が先に立ってしまうから、何も言えなくなるんですよね。結果的に父母間がそうなってると、黙ってやり過ごすことが解決策になっちゃってる。でもそれって、父親の八つ当たりを「家庭内でしていいこと」と認めてしまったことになるんだよな…と。

だけど、そもそもそれってどうして起きるの?って考えたら、もうね。
父が、母や子どもに対してそういう態度を取れるって、ただの迫害だし全然対等な関係じゃないわけです。

※ちなみに、今すーちゃん(母)は「老い先短いのに我慢してられっか」と、いまだに八つ当たりをかます父を、正論の正拳突きで成敗しまくってますのでご安心ください(笑)

家父長制と男尊女卑が
染み付いた地方で、
建設的な家族運営の
軌道修正って可能だろうか?

残念ながら、答えは結構な確率でNOだと思うんですよね。
逆に2作とも、この軌道修正がうまくいってるがゆえに非常に面白かったとも言えるし、読み物として成立してるというか。

ただ、カウンセリング行くのに2作とも夫の方が渋ってたんですよね。なんかそれもずっと引っかかってて。
トムさんは問題があるのはわかっているのに「自分は今この状態で快適なんだからいいじゃん」という姿勢で、妻からの解決提案をスルーしようとする。野田Dさんは「子どもが言うこときかないから怒ってるんだ、仕方ない。」であくまで自分の方が正義だとする。
いや、その快適さはパートナーに面倒なことを押し付けて成立させてるだけだし、正義のように振る舞ってるけど、子どもに大人の勝手な理論をぶちまけてるだけやし…。この瞬間「…ずるいな!」と思ったのは私だけでしょうか?w

とはいえ、カウンセリングへいって解決の糸口を見つけていくのを読みながら「やっぱり話し合いで解決してくしかないよな、夫なんだから、家族なんだから察してくれよ、じゃなくて。”なんで不満に思うのか”や”どうしてほしいのか”を具体化させないと、解決策は見つからないよね」と思いつつ。
ただ、こうした対話を自分ちや知り合いの夫婦たちはできるのか?と考えると、全然想像がつかなかったんですね。

うちの父親の八つ当たりも、今考えたら、別に当人がブチギレてる時じゃなくて、お互いが冷静になってるに話し合いをして「やめてほしい」って訴えることもできたなと思うんだけど、そもそもそういう「対等な話し合い」ができる関係に父母はあったのか?と考えると…。
当時と現時点での関係性を考えても、やっぱりそうじゃない気がします。

結婚生活や育児を始めると、
男尊女卑や性差別が浮き彫りになる

これ個人の観念上の話だけじゃなくって、社会的な部分でも、ですよ。

たとえば家計を稼ぐにしても「稼げる方が稼げばいい」を言ったところで、そもそも日本は女性の給与が男性に比べて平均25%も少ないんです。

*男女間賃金格差(我が国の現状) | 内閣府男女共同参画局より

25%ですよ?同じ時間働いて、男性の月給が300,000円だったら、女性は225,000円。75,000円も違う。普通に1ヶ月アパート借りれますやん。
どゆこと?違いは男女ってだけでだよ?

「レディースデイがあって女はいいよな」なんて言ってる人がいたら、私は「じゃあ、お給料を男性平均と同じにしてください。レディスデイでくれるしょーもないプチデザートなんていらねえから」と言いたい。

もし平均より稼げる女性だったとして、夫が家事育児を多めにやるにしても、いまだ主夫や積極的に家事育児に参加する男性に対しての待遇も冷ややか(育休をとらない男性があげた理由の大半が「会社が男性の育休取りづらい・定時帰りをしづらい雰囲気」)だったりと、これじゃ対等に進めたくても進められるわけねーです。

「今や男女差別なんてないっしょ、コンプラ厳しーし、生きづらくなったよなあ」なんて寝言言ってる方もたまにいますけどね(大体こういうこと言う人は昭和生まれや働きざかりの男性です。差別されたことがない、それを特権だと自覚してないから、こういう発言をしてしまう)。
令和時代の2024年現在でも、都市部に比べたら男尊女卑なんて地方にはまだまだめちゃくちゃ根深く・根強く染み込んでますからね。マジで。

「女は仕事に口出すな」「黙っていうこと聞け、ニコニコ愛嬌いいのがいい女」というのは日常茶飯事。
こちらが聞かれたことに意見を言えば「圧、つっよ!ww」とか、「女のくせにやいやい言うな、何もわかってないくせに。生意気なんだよ」てなことも酒の席で普通に言われます。業務中は体裁が前に立つくせに、酒が入るとデリカシーフリーになるんでしょうね。怖や怖や。
ま、こういうこととずっと戦ってるんです。

女性の大学進学率の地域格差もいまだありますしね。私は四年制大学(地方の名もなき私大です・学費を出してくれた親に感謝)を出ましたが、進学校でもなかった高校の同級生(女性)は、短大や専門学校に進む人がほとんどでした。
合格して私が喜んでいると「女が勉強できたって仕方ない」と言われたり、父母に「おたくの家の娘が四年制大学?」と近所のおじちゃん・おばちゃんらが言ってきたこともありました。
何でそんなことを言われるのか全く理解ができず「え?女は馬鹿でいろって話ですか?大学行っちゃいけない理由がどこにあるんですか?」と真顔で返したら、静かになっちゃいましたけどね。

結局こういうことが罷り通ってるが故の「ジェンダーギャップ指数125位」なわけだな、とリアルガチの合点がいくっていうね。悲しさ…(再び)。
あわせて、自分自身も悪しき思い込みや偏見(バイアス)をしっかり世襲してしまっておるな…と改めて思ったりしたわけです。

ま、今んとこ結婚はしないし
子どもも産まないから
別にいんですけどね。

こんだけダラダラ書いといて、結論が身も蓋もない地点に落ち着こうとしてますがw 
でも、なんか、すごいはっきりしたんですよ。自分の中で。
結婚したら、もっと対等じゃなくなるから嫌なんだって。
今だって対等じゃねえ状況で日々戦ってるのにね。
社会的な夫と妻という役割をあてがわれて、そこの不平等さの中でまた戦わないといけないのかと。それがわかってるから結婚にどうも疑念があるんです。

もちろん、こんなもん「対等に話せる、向き合える相手」を選べばなんの問題もないんでしょうけどね。

それを探すの…
しんどい。

福岡というこの土地では
もっとしんどい…。

そして、現実問題、
私は人を見る目がない(笑)。
本当そうなのよ。これだけは自信ある!(おい)
あとね、もう体力と気力が問題解決におっつかない気が満点です。
そもそもだめじゃんwww
ということで、また!

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