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バイドゥとベロダインライダーが自動運転向けLiDARセンサーで販売契約締結

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』では、バイドゥの自動運転「アポロ」とベロダインライダーを取り上げます。ちなみに、第26回でベロダインライダーをピックアップしていますので、参考にしていただければと思います。

ベロダインライダーは、2020年10月14日、「Velodyne Lidar Announces Three-Year Sales Agreement with Baidu(ベロダインライダーはバイドゥとの3年間の販売契約締結を発表)」とプレスリリースしました。

プレスリリースによれば、ベロダインライダーは、バイドゥと、自動運転向けLiDARセンサー「Alpha Prime™」をバイドゥの自動運転プロジェクト「アポロ」へ提供するための3年の販売契約を締結したとしています。

第26回でも述べましたが、LiDARは、赤外線などのレーザーを照射して、対象物に当たって反射して戻ってくるまでの時間を計測、周辺の対象物までの距離と周辺環境の3次元構造や車線の白線位置を読み取るという機能を持っています。自動運転車の「目」の役割は、映像を撮るカメラ、電波をあてるレーダー、光線をあてる「LiDAR」などの組み合わせによって担われますが、LiDARはその一角を担う重要なセンサーテクノロジーで、自動運転の安全性向上に寄与するものです。(「Alpha Prime™」については動画参照)

ベロダインライダーは、同社のLiDARセンサーを擁して、バイドゥが「アポロ」を立ち上げた2017年からパートナーとして同プロジェクトに参画しています。また、バイドゥも、2016年以降、ベロダインライダーの株主となっています。両社は、自動運転における安全性向上へのコミットメントを共有しています。

なお、第26回でも少し触れていましたが、ベロダインライダーは2020年9月29日までに特別買収目的会社(SPAC)の「グラフ・インダストリアル」との合併手続きを完了させ、ベロダインライダーが存続会社として、9月30日に普通株式とワラントをナスダックに上場しています(2020年9月30日付けコーポレートブログ記事同日付プレスリリース参照)。

田中道昭

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