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「無人島に持ってく1冊」考

あなたにとっての1冊は何でしょう?

一度立ち止まってこんなことを考えてみるのもいいかもしれません。


メンタリスト 彩 -sai-(@psychicsorcerer)です。

年始に、

「今年はどんな読書をしていくだろう……」

とぼんやり考えているうちに、ふと、

「無人島に一作品だけ本を持っていくとしたら、何を持っていくか?」

という質問が浮かびました。


よくある形の質問ですが、

ある意味で自分にとって必要な本や、自分の読書についての考え方が浮き彫りになる

と思ったんです。

無人島のような場所で、メディアとつながる機会も失われ、いつ前の生活に戻れるか未定の状況になるなら、どんな作品を選ぶか、ということです。

「生涯その一作品しか読まないとしたら、何にする?」

という問いとほとんど同じですね。


ちなみに、今回この質問を考える上で、

・無人島でのサバイバル生活に必要な(あるいは役立つ)本
・持ってることでその状況を脱する等の「裏技」に使えるひねった回答の本

は考えませんでした(笑)

そういう考えオチみたいな選択も好きですが、自分の考えを掘り下げるのには役立ちませんし(汗)


さて、それでは私の回答です。


まず、上の質問の直後に浮かんだのが、

『黒死館殺人事件』

でした。

過去に記事でも取り上げてる本ですが……

自分の好きな推理小説でありながら、情報量が多方面に渡りとんでもなく濃密で、またさらに、自分の好きなゴシックな感覚の世界で満たされていている

という理由で思い浮かびました。

ただ、既に何度も読み返しているため、今後の無人島生活でさらに読み直しにどれだけ耐えられるかが、懸念事項です(汗)

(こちらの本を紹介している記事↓)


小説だと、

『失われた時を求めて』

も、ありかもしれないと思いました。(未読ですが!)

「世界一長い小説」だと評されることもあり、また、内容も哲学な面がありそうなため、私としては飽きない気がしました。

無人島での長い時間を埋めるために、量で攻めるというずるい答えかもしれませんが(笑)

反対に見れば、普段も、長い空白の時期があればこういう本に取り組んでみたいという気持ちになるということでもありますね。

ただ……

読んでみて、自分と合わなかった時があまりにも辛いので、無人島に行く前に幾分か読んでから、決めた方がよさそうです(笑)


個人的に、本命となりそうなのが、

『存在と時間』

です。

最近、哲学書の中でも、この本が個人的に一番大事だという度合いが高くなっているため、

「本気で選ぶならこの一冊になるかも……」

と思わされています。

まあ、この本の前半は日常的な人間のあり方を論じているので、無人島生活のような非日常とは合わないかもしれませんが……

それでも、今だったらこの本になるかも。

(ハイデガーの本では他に選ぶべきものがあるかもしれませんが、それでも、この本は確実に候補です。)


と、こんな感じで考えてみましたが……

結局は、自分にとって一番重要と思われる哲学書で、まだ理解していきたい部分が残っているものになるのかもしれません。

もしくは、汲み尽くせないぐらい深みがある小説のようなもの。

ですから、

・埴谷雄高『死霊』
・ニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』

この辺りが候補になりますね。

あ、あとは自分の身の丈にあった、食らいつける数学系の本とか……そんな難しいのは読めないんですが、ありかもしれません。

この場合、紙とペンは必須ですね(笑)


まあ、振り返って、やっぱり偏ったセレクションになったな、と。

皆様は、「無人島に持ってく1冊」をどう考えますか?

私の場合のように、発見があると思いますよ!


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