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東北地方は、強い。石巻市の「今とこれから」はニュースで見る"悲しさ"ではなかった

読んでいただきありがとうございます。ワクワクを発信している東北大学生です。

先日石巻の漁業に深く関わっている方のお話を聞くことができたので感想を共有します。

宮城県石巻市は仙台から車で1時間ほど北に行ったところにある港町です。仙台の人から見ると日本三景で有名な松島のさらに奥と行ったイメージですね。石巻市やそのお隣の女川町は震災の被害を大きく受けた地域です。そのためニュースで取り上げられる機会も多く、この地名を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。

先日、その石巻市で漁業に携わっている非常に優秀な方々のお話を聞くことができたのと、自分の目で見てきた感想をぜひ共有させてください。
(お話を聞いた方々の経歴だけでも筆者はされました。。)

石巻市には空き地になっていたり、やたら綺麗な建物があったりと一見不自然な感じがする箇所もあります。それは当然津波で被害があってたて壊したり流されたりしてしまったからです。実際に、「がんばろう石巻」という看板があったり7mのポールが津波最高到達点として建てられていたりと津波の被害の甚大さを物語るものが多く残っていました。

津波対策として次のような取り組みをしていました。
①海辺に7mの防波堤を築くこと。7mの津波が来たことからこのような取り組みがされています。しかし、この防波堤にはデメリットもあります。それは、景観が損なわれること、そして近海で船が転覆しても港から気が付かれないことがあることです。

②住む場所を指定すること。石巻市では、ここから先にしか家を建てては行けないという境界線があります。また隣の女川町では「防波堤を立てる代わりに土地自体を7m上げる」という発想から一定の海抜以上の場所にしか住居がありません。

③避難所をはっきりと示す。石巻市にある高さの高い建物や学校には避難所を示す緑色の大きな看板があります。これによって避難所がすぐにわかります。

このような取り組みをしています。メディアでは、「震災のあった悲しい地域」のような取り上げられ方をすることが多いです。しかし、私が感じたことはそうではありませんでした。
例えば、1人で7000本の防風林を植えているおじさんがいたり、地震が来たら渋滞するから車で逃げたらダメだからねと気楽な雰囲気で教えてくれる人がいたり、震災の映像が流れた時に「俺の先輩テレビに出てたんよ」と教えてくれたり。
今の雰囲気は「悲しさ」ではなく、まさに「再生」。俺たちが何とかしなければダメだという思いが強くあったようで、若い世代同士でもグレている友達に「このままじゃダメだろ」と言ったこともあったようです。隣の女川町の再生には60歳以上の高齢者は一歳口を出させないという条件を設け、若い世代だけで街づくりについて議論したそうです。
石巻で漁業に関わっている方も、(詳しくは企業秘密なので言えませんが)
デジタルによって漁業を変えることで石巻だけでなく漁業という産業を変えたいというビジョンを掲げ具体的な取り組みをしています。これからもどんどん力強く成長していく石巻市。
「かわいそう」と思っているだけだともしかしたらその情報は古いかもしれません。私は短時間で多くのことを学び、熱い思いを聞きました。石巻市は魅力で溢れています。

「東北地方は、強い。」

東北は本当に自然災害の多い地域ですが、そこで適応し成長をし続けている。東北地方の力強さから学べることは本当に多くあります。

石巻市がこれからも力強く成長していくことを陰ながら応援します。

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