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【決算】高成長・高収益モデルへの転換に向けた課題と方針についてご説明します|メンバーズのIR note

減益決算となった当社の現状と高成長・高収益モデルへの転換に向けた今後の方針を、投資家さまからのご質問も踏まえ、ご説明いたします。

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2023年3月期第3四半期(3Q)決算を2月2日に発表しました。

3Q累計期間(4-12月)において、売上収益は過去最高を更新したものの、営業利益は前年同期比38%減少となりました。減益の要因は、VISION2030の目標成長率25%を見据え、デジタルクリエイターの数が前期末比24.5%増加と拡大する一方で、案件不足等により売上成長率は想定を下回ったためです。

これにより、通期連結業績予想も修正することになりましたが、課題は明確であり、改善策も講じ、足元では成果が出始めております。

今回のnoteでは、決算発表後のIRミーティング等でいただいた質問と回答をご紹介し、当社の現状と中長期的な成長に向けた改善方針についてご説明いたします。

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通期業績予想を下方修正した背景


-このタイミング(3Q)で修正したのはなぜか

期初の通期業績予想を達成するべく、10月より製販分離の体制をグループ全体で展開し、営業を強化することで、新規案件の獲得とクリエイターの稼働率向上に注力してまいりました。

これによる成果は出始めているものの、想定よりも体制変更に時間を要したことで、通期業績予想の達成は難しいと判断し下方修正することとなりました。

修正後の業績予想では、2023年3月期4Qの営業利益は約6億円と1~3Q累計の営業利益と同水準となりますが、改善施策を強力に進めることで4Qに稼働率を向上させ、計画の達成を目指しております。

案件不足は解消するのか


-3Qから営業体制を変更し、成果はでていないのか

営業体制を強化したことで、取引社数(全てのお客さま企業数)は3Q末で343社となり、前期に比べ社数も増加ペースも拡大基調にあります。

2023年3月期3Q決算説明資料 10ページより抜粋

新規のお客さまに対しては、PGT事業で成果をあげてきたように、グループ全体でも、お客さまの需要に合致したスキルを持つクリエイターを紹介することで、新規取引社数のさらなる拡大を目指します。

その後、EMC事業が得意とする、課題を抽出し、専任チームでソリューションを提供する手法も展開し、案件の拡大も図ります。

両事業の強みをかけあわせた営業活動により、現在103社ある成果型チームモデル提供顧客社数を200社に引き上げることを目指しております。当社では3名以上のクリエイターから成る専任チームで、成果を追求しサービスを提供するお客さまを、「成果型チームモデル提供顧客」と定義し、この社数拡大に重点を置いております。

足元では取引社数に加え、週次で目標を定めている稼働クリエイター数などの社内指標においても成果が出始めております。2024年3月期4Q(2024年1-3月)には、同じ期の3Q(2023年10-12月)と比べて稼働クリエイター数を250名増加させることを目標としております。

2023年3月期3Q決算説明資料 10ページより抜粋

採用は引き続き新卒中心なのか


-2023年4月には新卒600名が入社するが、どのように稼働を高めるのか

当社では、新卒採用を積極的に進め、デジタルクリエイターとして育成することで、お客さまへのご支援のみならず、世の中に不足するデジタル人材の輩出を推進してまいりました。

毎年新卒社員を数多く採用するため、新卒社員は1つ2つ上の先輩社員の案件を引き継ぎ、先輩社員はより高度な案件や専門スキルが必要とされる案件に移るというサイクルで、グループ全体の稼働率を高めていきます。

そのためには、2年目以降の若手社員の専門スキルを育成することが重要だと考えております。専門スキルとは、データ分析やUXデザイン、SaaS開発・導入、AI導入・活用支援など、従来のWebサイト運用以外の専門性の高い領域(非Web運用領域)のスキルであり、当社では、これらに特化した社内カンパニーを専門特化型カンパニーと称し、数多く設立しております(2022年12月末現在で合計12社)。

専門特化型カンパニーに対する需要は強く、売上は前期比95%増と非常に高い成長を遂げており、クリエイターの単価も高い傾向にあります。

すでに来期に向けて、専門領域への配置転換を目指すクリエイターのスキル育成を開始しております。当3Q末で専門特化型カンパニーのクリエイター数は419名ですが、来期末には700名まで増やす予定です。

2023年3月期3Q決算説明資料 11ページより抜粋

-2030年の1万名体制に向け、新卒社員数をさらに拡大するのか

新卒採用・育成のモデルは継続するものの、拡大基調にあった新卒採用については、中途採用とのバランスを図るべく一時的に抑制し、人材ポートフォリオを改善し、サービス力向上の土台を作る方針です。

中途採用は、今期より全社の戦略投資としてグループ一括採用を推進しております。足元では採用実績が加速し、年換算で200名を超えるペースで採用ができております。

来期は新卒社員600名に対し、中途社員248名の採用を計画しており、戦略的に中途採用を拡大してまいります。

2023年3月期3Q決算説明資料 12ページより抜粋

これまでのように新卒社員をデジタルクリエイターに育成することでデジタル人材の輩出に貢献する一方で、新卒に過度に偏ることなく、将来的には新卒・中途半数ずつの採用を進める予定です。

来期以降、利益水準は回復するのか


-来期以降の収益成長をどのように見通しているか

来期は、
1.新卒600名の入社
2.中途採用強化
3.営業および育成への継続的な投資
など、引き続き今後の成長に向けた投資を継続するため、収益性は例年に比べ低水準となる可能性があります。

営業強化による案件数の拡大および、中途採用拡大・専門スキル育成加速によるクリエイターのサービス力向上に取り組み、長期的な業績成長の土台を築くことで、再来期の2025年3月期においては、付加価値売上高25%超の高成長と、営業利益率10%の収益モデルへの転換を目指します。

これらの施策が業績にあらわれるまでに時間がかかりますが、四半期ごとに回復していることを認識いただける指標の開示を検討しております。

-投資を抑制し成長目標を下げれば利益がでるのではないか

成長目標を引き下げ、新卒採用を抑制すれば、利益の確保は容易かもしれません。しかし、当社が25%成長にこだわるのは、2030年に社員1万名体制となり、当社が掲げるミッションとビジョンの実現を図るためです。

ミッション・ビジョンの実現に向け、私たちは事業を通じ、日本企業のデジタル推進を支える存在としてなくてはならない存在となり、社会的影響力も高い企業となって、日本の主要企業である当社のお客さまに対し、企業利益の創出と社会課題解決を同時に実現するCSV経営を広め、脱炭素社会の創造をリードする必要があると考えております。そのためには、1万名規模の会社に成長することが必須であると考え、25%成長にこだわっているのです。

気候変動問題が2030年を境に大きく悪化してしまう可能性があるため、2030年までに人材拡大とともに売上もスピードを緩めず当社は成長する必要があります。これを実現させるためにも、足元の課題に対する改善の方針に基づき、高成長・高収益体質へ早期に転換することを目指してまいります。

編集後記


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

VISION2030の目標達成のために、私たちは3つの改善方針を強力に進めてまいります。
①製販分離による営業体制の強化、チームモデルの拡大
②非Web運用領域の専門特化型カンパニーのさらなる拡大
③人材ポートフォリオの改善、育成の抜本的強化

短期的には業績の下方修正をしましたが、1万名体制に向けた営業および採用投資とクリエイターの育成による伸びしろの大きい専門領域の拡大により、高成長・高収益モデルへの転換を実現してまいります。

四半期ごとに改善していることがお見せできるよう、社員一丸となって取り組んでおりますので、今後ともメンバーズをよろしくお願いいたします。

今回の記事のほか、決算後のQ&A等をご紹介する記事は『メンバーズの決算を知る』マガジンにも揃えております。ぜひ併せてご覧ください!

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(担当:中島)

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