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コーポレートベンチャーキャピタルCVCの実務 vol.12『投資判断の方程式』

【即戦力となる実践的な考え方とテクニックが学べるnote】
(⚠有料化を検討中の記事)

足を引っ張る大企業』『ベンチャーを支える大企業』どちらになるかはCVC担当の腕次第。


前回記事vol.11はこちら。


〚投資判断の方程式〛
=①市場成長性
×②経営者の魅力度
×③ビジネスモデルの優位性


③ビジネスモデルの優位性

〚投資検討(意思決定プロセス)で起こりうる失敗〛

失敗の代表例
①顧客の顔が見えてこない
②事業の仕組みが分からない
③テクノロジーに理解がない



③テクノロジーに理解がない

〚 専門家でなければ分からない 〛


 人工知能、ブロックチェーン、VR、IoTビーコン、などなど、新しいテクノロジーを活用したベンチャービジネスが数多く生まれています。

 CVCの役員を含む投資検討メンバーにこうしたテクノロジーリテラシーが十分に備わっているかというとかなり難しいでしょう。

 ですから特にテクノロジードリブンでバリューを作っていくようなベンチャーの評価は非常に難しいわけです。

そうした中でテクノロジーに対する理解度を高めて、健全な投資検討ができるための土台を作る必要があります。

 ここで重要なことは『すべてを理解するのではなく事業視点でのテクノロジー理解を高めること』です。

テクノロジーのすべてを正しく理解しようとすれば、かなりの時間を要してしまいます。


ベンチャービジネスで最も重視すべきは『事業の結果』です。


いくらテクノロジーが優れていても、ビジネスが成長しないことには意味がありません。

 つまり、テクノロジーありきのビジネスとはいえ、やはりそれによって世の中にどんな価値を提供できるのか?を投資家としては重視する必要があるわけです。

ですから、テクノロジーの細部の構造まですべてを理解するのではなく、ビジネス視点から投資検討が出来るレベルまでテクノロジーへの理解を深める、ことが求められます。

では、実際にテクノロジーに対する理解度=納得性を高める具体策に話を進めます。

〚 誰が言ったか?に重きを置く 〛

①直接説明してもらう

②セカンドオピニオン

③世界の活用例を共有



一つひとつ説明していきます。


①直接説明してもらう

 私の経験上、人間は「何を言っているか?」ではなく「誰が言っているか?」を信用する生き物です。

投資担当が十分に調査やヒアリングをかけてまとめた資料を、投資検討会議でプレゼンしたところで、投資検討メンバーの納得性を最大限まで高めることは難しいと考えています。

この場合、ベンチャー企業の社長や、できれば技術責任者から直接説明してもらうことが効果的です。

ここで重要なことは、投資担当者が必ず間に入って通訳機能を担うことです。

役員を含めた投資検討メンバーはテクノロジーの素人です。

一方で、技術責任者はテクノロジーに寄り過ぎて経営視点が弱くなる場合があります。

投資検討におけるテクノロジーの理解は、お伝えしたとおり事業視点で行うことが大前提です。

テクノロジーの素晴らしさ一辺倒で話が進んでしまうと、結局「儲かるのか?」という疑問が残ってしまいます。

このギャップを生じさせないために投資担当者は必ず論点整理やファシリテートに入るべきでしょう。


②セカンドオピニオン

 私はどうしても投資をしたいベンチャーに出会った時にはこのセカンドオピニオン方式を採用していました。

人は権威性に弱い生き物ですから、自分がよく知らないテクノロジーについて第三者が評価しているという事実は無条件に安心材料となります。

例えば、人工知能やIoTデバイスを活用したベンチャービジネスであれば、検索エンジン大手や通信会社大手と事業提携していたり、学会との繋がりがあったり、すると有効打となります。

これは単に私情で投資を通したいから、ではなく、事実その分野の権威に認められているという実績は評価に値すると考えています。

ここで注意すべきことは、その評価実績がどれほど凄いものか?という裏付けは取っておく必要があります。

モンドセレクションや食べログランキングのような恣意性があったり、お金を積めば誰でも、みたいなものでは意味がありません

また、テクノロジーそのものが評価されているのか、テクノロジーを活用したビジネスモデルを評価されているのか?も非常に重要な視点となります。

もちろん後者の方が投資の確実性は高まります。

しかしながら、誰もが事業成功確度が高いと判断しているベンチャーですと時価総額評価も高値水準のはずですので、投資メリットは薄れてしまいます。

投資判断は複合的に下す必要がありますが、テクノロジーの優位性に関しては、このように調査し、コミュニケーションを取ることが良いでしょう。


③世界の活用例を共有

 まったく新しいテクノロジーを除けば、大抵の場合は、、、

↓続きの記事↓
コーポレートベンチャーキャピタルCVCの実務 vol.13『投資判断の方程式』 https://note.com/mem_yu/n/nd42b2d3a27af

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コーポレートベンチャーキャピタルCVCの実務
『投資判断の方程式』
vol.1 
https://note.com/mem_yu/n/ncf37cb4ada05

vol.2 
https://note.com/mem_yu/n/nbbd472dec8bc

vol.3 
https://note.com/mem_yu/n/n32aa50231a8a

vol.4 
https://note.com/mem_yu/n/nd86d604f9842

vol.5
https://note.com/mem_yu/n/n639780b736b2

vol.6
https://note.com/mem_yu/n/nb5c8c15a0164

vol.7
https://note.com/mem_yu/n/n9570146d37a5

vol.8
https://note.com/mem_yu/n/nb534145dc753

vol.9
https://note.com/mem_yu/n/n66d7873d089d

vol.10 https://note.com/mem_yu/n/naef18b63679f

vol.11 https://note.com/mem_yu/n/n4a865c418f09
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vol.52

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