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名刺代わりの10冊

最近、嬉しいことにおすすめの本や好きな本を聞いていただくことが増えました。

本はジャンル問わず雑多に読むので、好きな作品を挙げだしたらキリがなく…
今回は私のアイデンティティを構成した、「名刺代わり」の本たちについてお話したいと思います。

(ただ、ほとんどが中高生時代に出逢ったものでかなり偏りがあるうえ、純文学畑の人間なので基本暗いです。悪しからず……)

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性別とはどのみち帽子のリボンのようなものだ。意味などない。リボンの色にこだわって帽子そのものの魅力に気がつかないふりをするのは馬鹿げている。/白い薔薇の淵まで

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自分とセックスしている夢を見て、目が覚めた―。/猫背の王子 

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恋がいつか必ず終わるものなら、わたしたちは恋人同士になるのはやめましょう。何も契らず、何も約束せず、からだに触れ合わず、それゆえに嫉妬もない、この世で最も美しい友になりましょう。/マラケシュ心中

とりあえずこの方のことを話さないと始まらない、中山可穂氏。
私の人生で最も再読回数が多く、一番大切な本が「白い薔薇の淵まで」
一時期は毎日持ち歩いていたし、人に貸したりあげたりしているので5回以上は買い直していて、とにかく愛着があります。

「猫背の王子」は中山可穂さんの処女作で、白薔薇やマラケシュ、最近の作品(宝塚を舞台にした「男役」「娘役」など)に比べると、文章も内容も荒削りには感じますが、それくらいパワーを感じる作品。
読む方も体力がいるのでご注意を…。

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ひとりでいるのがこわくなるようなたくさんの友達よりも、ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会うことのほうが、うんと大事な気が、今になってするんだよね。/対岸の彼女

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角田光代氏の「対岸の彼女」
高校生の夏に蒸し暑い部屋で読み終わり、涙が止まらなかった記憶を、今でも鮮明に覚えています。

角田光代さんは旅好きでも有名で、彼女の旅エッセイは特別大好き。

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恥の多い生涯を送ってきました。/人間失格

太宰治による言わずと知れた名作。
どの年齢のときに読んでも、主人公のすべてに共感してしまうのです。
「毒をもって毒を制す」ならず、
「絶望をもって絶望を救う」作品だと思っています。

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「ただ生きているだけでよろしい。美味しく酒を飲めばよろしい。一杯一杯又一杯」「李白さんはお幸せですか」「無論」「それはたいへん嬉しいことです」「夜は短し、歩けよ乙女」/夜は短し歩けよ乙女

愛する京都へのあこがれは、森見登美彦氏から。
文体の美しさと、愛すべき阿呆たち。
彼の作中に登場する聖地へ何度足を運んだかわかりません。

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旅への渇望は、沢木耕太郎氏の「深夜特急」から。
中学生のとき父に全巻与えられてからというもの、夢中で読み漁り、バックパッカーへの夢を抱いて眠る日々でした。
旅って何が楽しいの?という人にほど読んでほしいな〜。

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京都の移ろう四季を背景に描かれる、若き画家の才能をめぐる人々の「業」/異邦人

初めて読んだ原田マハ作品は確か「ジヴェルニーの食卓」で、「異邦人」は友人に教えて頂き比較的、最近出会った作品なのですが…

私の思う「美しさ」はこの作品に詰まっています。絵画小説はこの方以上の方を知りません。

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荒木飛呂彦氏による「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ。
これに関しては、ただただ、愛。
芸術作品、ということばが近いかな。
キャラクターも、デザインも、ストーリーも、すべてがアート。
オススメの部は3部、5部、6部です!


と、いうことで。
10冊に収まってるような収まってないような形ではありますが、少しでも私の趣味嗜好が伝われば幸いです。

#エッセイ  #コラム #小説 #本 #推薦図書 #自己紹介 


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