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2024年1月「読んだ!」マンガまとめ

こんにちは。マンガライターのちゃんめいです。

新旧問わずに今月読んだマンガを全て紹介する本企画。元々マンガが大好きで毎月たくさんマンガを読んでいましたが、マンガライターとして活動し始めてから読む量が尋常じゃなく増えました。できることなら全作品しっかりとした漫画評を書きたい! けれど、現実的になかなか難しい。いやでも、せめてあらすじや一言感想メインだけでも!……という謎の使命感からこのnoteが誕生しました。

ちなみに、「Real Sound ブック」さんでは“今月発売された新刊”というしばりでおすすめのマンガを紹介しているので、とにかく新作が読みたい! という方はこちらもぜひ。

読み応えのある、または濃密な漫画評が読みたい方にとっては、こちらのnoteはかなり薄く感じるかもしれませんが、もし良ければ読んでいってくださいませ。この記事があなたにとって新たなマンガとの出会いになりますように。

▼ 過去の記録はこちら

旅人まんが 鉄道篇

2024年一発目に読んだマンガ。 鉄道や電車での“旅”をテーマにしたマンガアンソロジーで、石ノ森章太郎先生、松本零士先生、池辺葵先生など新旧レジェンドの作品が13篇収録されている大変豪華な一冊。自分を成長させる旅、記憶を辿る旅…...今年私はどんな旅ができるかなぁ。

じゃあ、あんたが作ってみろよ(1巻)

女性はこういうもの! 料理ってのは! 的な一昔前の価値観に囚われている男性が、料理を通してアプデしていく奮闘紀。 本当に痛快。あと価値観って環境や親から地続きだよねって本質を突いているところも好き。あぁコークハイとモツ焼き食べたい!

ナビレラ(1〜2巻)

Netflixでドラマ化されたことも記憶に新しい、世界的大ヒットを記録している韓国マンガ。大きな感動と勇気をくれる、新しい年の始まりにぴったりな作品。詳細はmi-molletさんでレビューを書かせていただいたので、こちらをぜひ。1話無料試し読み付きです。

黄泉のツガイ(6巻)

うあああ、デラさんとガブちゃんが最高すぎて俺は泣いたよ。ユルとアサは生まれながらにして宿命を背負い、こうしてツガイバトルやっているけど、当たり前に1人の人間だし子供なんですよ。 そういう2人のことをちゃんと“わかっている”戦い方をしているデラさんガブちゃんんん!!

『鋼の錬金術師』もそうですが、エドワードみたいにめちゃくちゃ強い主人公、でもいうてまだ少年(子供)だよねっていうキャラクターをちゃんと子供として扱ってくれる。大人を頼れよ! と言ったり、行動で示してくれる。そんな強くて聡明な大人たちが出てくるマンガが大好きです。

やぶさかではございません(3巻)

物語の舞台であるサイレントカフェは、フロア内での雑談は極力禁止で静かな空間を楽しむ場なんですが。え、このお店ってこのシーンのためにあったの!? という気持ちになる最新巻でした。 脳内でYUKIちゃんの「うれしくって抱きあうよ」が流れている。

偶発的ルネッサンス少女

同級生の平凡な少女がふとした瞬間に“名画”に見えてときめいてしまう。例えば「モナ・リザ」や「ヴィーナスの誕生」と似た構図、光の当たり方をしてる!的な……新感覚のアート×青春ラブコメディ。マジでおもろいです。美しいの奥深さ、奇跡に触れた気がする。

南緯六〇度線の約束

うめ先生の最新作。「IMART」にご登壇いただいた際、新連載の準備中だと仰っていたのでずっと楽しみにしてました!  運命に抗う兄弟設定…….個人的に好きすぎるので最高。あと、“戦後”と“犬”というキーワードからSFダークな南極物語になるのかなと思うなど。今後の展開が楽しみ。

ブブとミシェル~雨上がりの天使~(1巻)

切り絵や万年筆を駆使して描かれている本作。温もりを感じる筆致とは裏腹に堕天使が空から落下してきたり、その肉を加工してパイにしたり.…..暗雲がすぐ隣にある感じ、たまらん。 表紙の質感も素敵でなんだか秘密の昔話に触れているみたい。

にゃーの恩返し 〜2人と1匹のウチごはん〜(1巻)

『サイレーン』『シマシマ』『はるか17』など幅広いジャンルでヒット作を生み出されてきた山崎紗也夏先生にとって、初となる献立マンガ。レシピだけではなく、料理の食べ方やアレンジによって各々キャラの性格が滲み出ている描写も最高なんです。

文春オンラインさんでレビューを書かせていただいたので、詳しくはこちらをぜひ。

へそのお

スペリオールですんごい新連載きた! 臍の緒が切れないという珍しい症状に見舞われた母子と家族を描く人間ドラマ。 子供か母親か。命をどのように捉え、選択するのか.…..切迫感、熱感が筆致にも表れていて引き込まれる。

昭和怪事件案内(1巻)

64年にわたる昭和の御世に起きた怪事件をまとめた一冊。令和でも平成でもなく、“昭和”の怪事件が持つ独特の引力。本作を読んで、その引力の正体がなんだか見えてきた気がする。

文春オンラインさんでレビューを書かせていただいたので、詳しくはこちらをぜひ。

ラージャ(1巻)

昨年、「“ナートゥ”をご存じか?」でお馴染みのインド映画『RRR』が日本中を席巻したが、なんだかその勢いに続くかのごとく「“古代インド”の歴史をご存知か?」なんて声が聞こえてきそうな作品。

詳しくはこちらのnoteで語っているのでぜひに。

ニセモノの錬金術師(1巻)

めちゃくちゃマンガ好きの間で話題になってますよね?! 率直な感想としては、異世界転生×エルフ×呪術×錬金術……っていう、設定もさることながら世界観の作り込みがすごい。それゆえに、説明パートが多いからすごく好みが分かれそうな作品だなと。正直私はあまり刺さらなかったのだが、マンガ好きなフォロワーさんの感想読んだり、読み直したりしてもうちょっと踏み込んでみたい気持ち!

夢なし先生の進路指導(2巻)

2巻に入ってからさらに面白い! 人に薦めると『ここは今から倫理です。』的な? て言われることが多いんだけど、全然違う。ここ倫は、生徒が薄暗い方向に行く前に、光の方へ導いてくれるけど。夢なし先生は、その道は厳しいよ、やばいよって理論的に進路指導してるのに(先生は元キャリコン)生徒は若さゆえに突っ走る。それでちゃんとダークサイドに堕ちていく。 じゃあそこからどうしていくか?って話なのである。生徒の夢も、声優、アイドルとかですごく現代的な光のエグいところを描いてくるから、ヤミ金ウシジマくんぽさもあります。明日カノ好きだった人はハマると思う。

あまりにもこの作品が好きすぎて、詳しくはこちらのnoteで語っているのでぜひに。

上海ルーザー(1巻)

90年代の上海を舞台にした復讐劇。時代設定のせいか、主人公が復讐を誓うマフィア組織がなかなか胸糞で、主人公が背負う絶望があまりにもでかい。でも、このどん底が深ければ深いほど、復讐劇としての厚み、面白さが増していくのだろう。あと、本作で叶輝先生を知ったのだが、とにかく絵が美しい……! 前述の通り、ストーリーがかなり重めなんだけど、それに全く負けない圧倒的画力。

あまりにも絵が素晴らしすぎて、叶輝先生について調べたところ

アプリゲームのキャラクターデザイナー、コンセプトアート、コミカライズのキャリアを経て、韓国企業・レジンエンターテインメント主催の第1回レジンコミックス世界マンガコンテストで優秀賞を受賞。

https://www.atpress.ne.jp/news/219701

とのことでした。大納得!!! 早速、過去作ポチりました。

推しは自分です。

3人のアラサー女性たちが、美容を通じて変化していく様子を描いたヒューマンドラマ。死に物狂いの努力で垢抜けして初恋にリベンジする美容女子、モラハラ彼氏のせいで過激なダイエットに走るぽっちゃり女子、美容インフルエンサーとしても活躍するバリキャリ女子……各キャラクターがすごく現代的で、なんだかリアルな物語として迫ってくるものがある。個人的には扉絵で描かれていた、女性を美容課金で紐解く図解(髪はトリートメント◯万、肌治療◯万みたいな)が表現として秀逸ですごく好きでした。

銭麻(1〜3巻)

Xの試し読みでトー横編を見かけて、それきっかけで読み始めて本作。天涯孤独な金なし、力なし、でも威勢だけはいいヤンキー少年が大麻栽培で頂点を目指す物語。容赦のない暴力、救いのない展開が続くので、ページをめくるたびに色々と消耗していく。なのに読みたくなっちゃう不思議。怖いもの見たさってやつなのかな? 特にチート設定(実はめっちゃイケメンとか、愛されの天才とか、実は天才的頭脳を持っているとか)がない主人公なので、ここからどうやって上り詰めていくのか楽しみ。

2024年1月雑記⛄️

ここからは毎月恒例、今月のお仕事報告です。

▼ コラム連載:あちらのお客さまからマンガです 第12回

連載2年目に突入。今回は「このマンガがすごい!2024」でオトコ編1位に輝いた、平井大橋先生の『ダイヤモンドの功罪』について。『ダイヤモンドの功罪』は昨年一番布教した作品であり、かつ布教した人たちから「めっちゃ面白かった!」という言葉とともにアツい感想をもらった作品でした。なかでも、小~中学生のお子さんを持つ方からの支持率が高く、さらにほとんどの方が読み終わったあとに「子を持つ親として考えさせられるわ」と言っていたところが印象的でした。なぜみんなそんなことを言ったのか?……という話とそこから気づいたことについて語っています。

▼ 『あなたがしてくれなくても』ハルノ晴先生 最終章突入記念インタビュー

夫婦のセックスレスをテーマにした衝撃作『あなたがしてくれなくても』。昨年11月に発売された最新12巻より、ついに最終章へと突入。完結に向けて物語が動き出した今、作者・ハルノ晴先生が思うこととは? 共に並走してきた担当編集・小柳氏と共に最終章に至るまでを振り返っていただきました。

▼ 文化放送 超!A&G+「ちゃんめいのラジラブ!」

今年の1月から、文化放送 超!A&G+「ラジラブ!」にてパーソナリティを務めております。好きなものを自由に30分語る!というラジオ番組で私が話す内容はもちろんマンガ。 隔週水曜放送で1クール担当です。よろしくおねしゃす! ラジオで紹介したマンガはnoteでもまとめているので、積読リスト的な感じでぜひご活用くださいませ。

明けましておめでとうございます。きっと私だけではなく、皆さんがそうだと思いますが、新年早々に自分の力ではどうにもならない、世の中の大きな流れや悲しい出来事に対してなんかすごくメンタルくらってしまい。1月の前半は何をしても、何を見ても、ずっと悲しかった。

でも、仕事始めの日。会社という存在にめっっっちゃ救われたんですよ。何かしら役割があって、手を無心で動かす、他者と関わる。気づくと意識が今に、自分に戻ってくる。いつもなら「疲れた」とかで片付けてしまう些細な日常に救われ、その尊さに改めて気付いた年始でした。

そんなこんなでようやくメンタルが私的平均値まで上昇してきて、こうして今月もたくさんマンガ読んで、たくさん記事書いて。1月最終日まで辿り着きました。

そういえば、ようやく心が自分に、日常に戻ってきた最中に『六道闘争紀』小田世里奈先生から年賀状が届きまして。何かもう目というか、全身の細胞がカッと開くレベルで嬉しかったなぁ。

辰年にふさわしい麗しき是空&蟠竜コンビ。縦横無尽に勝負を仕掛ける蟠竜のように私も2024年やったるぞ! と背筋がピンと伸びました。

最強決定バトルアクション『六道闘争紀』は既刊3巻、現在は新章「-New Round-」が各電書ストアにて絶賛連載中なのでぜひに。

2024年の目標は「自分にもっと驚きたい」と先月のnoteとで書いたのですが、も一個付け加えたいと思います。今年は「抜かるなよ!」って常に言い聞かせながら生きていく、仕事していく、やっていく。(目標っていうよりスローガン?)それは、自分の力ではどうにもできないこの世のあらゆる悲しみや怒りに対して、私は絶対に呑まれてなんかやらないからな! というカウンターの精神でもある。

そして、2年前に掲げた

マンガライターを名乗っている身として、誰よりもマンガの魅力や見どころを言葉で伝えていきたい。「描き手」としてのマンガ家さんを支える「書き手」としての活躍を目指しています。

https://satoyumi-businesswriting.com/169

この目標に対して、もっと、もっと量を増やして、精度を上げてやっていく。2月はまたインタビューやレビューがたくさん公開されるので、ぜひまた告知させてください。

あ、最後に。これまでInstagramのストーリーやthreadsで面白かったマンガの話を500〜600文字くらいで感情の赴くままに書いてたんですが。今年はソレをnoteにちゃんとログとして残していくことにしました。

毎日更新しよう! とか何か裏目標があるわけでもなく、ただただ語りたいからやってます。私も書いていてとっても楽しいので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。


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