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女性のからだの変化「妊娠」

女性の健康をサポートしているフィットネストレーナーめぐみです。

10か月の妊娠期間、本当に感心するのが妊婦さんたちの頑張りです。日々変化する体の構造に対応しながら、すくすくと胎児を成長させる母は偉大です。胎児を10か月間自分のからだの中で育てるため、からだの重心や筋肉のバランスが調整され、凝ってしまう筋肉、緩んでしまう筋肉ができてしまいます。両者とも凝ったり、緩んでいると力が入りずらく、筋力の低下の原因となります。また、からだの体幹の部分で胎児を育てるので、骨盤、肋骨、脊椎も徐々に胎児を支えられるよう変化しています。

妊娠期間中、腰痛、肩こり、脚がつるなどよくある症状です。これらの凝りが生じる筋肉はストレッチをしてあげる。そして、伸びて筋力の低下がみられる部分は補強運動をして筋力を保すことで、不快な症状を緩和できます。

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妊娠は想像を絶する体力勝負

出産まで体重は7㎏から15㎏増加します。この重さを50㎏ほどの女性の骨格で支え日常生活を行っています。10キロのお米袋を抱えている以上の重さです。どうでしょう、ジムで5㎏のダンベルをもってずっと歩き回ったりスクワットしたりするのも体力がいります。荷物を持ったりするの大変です。

デスクワークや料理を作る時の姿勢は頭が前向きになります。頭蓋骨を支える姿勢は妊娠をしていない時でも肩が凝ります。赤ちゃんがお腹にいるとき、胸もお腹も大きくなるので、からだの平衡を保つためこれまでの筋肉のバランスの移行があるので、以前と同じようなバランスを保ちにくくなっています。立っている姿勢もお腹の位置を安定させるため、お尻を下げて太ももの前の部分に重心が移動し、バランスをとるため膝関節をロックしてしまう傾向があります。

妊娠中の体型の変化によって筋肉に力が入りにくいので、前よりも肩こり、腰痛、脚の疲れなども起こりやすくなります。ボディスキャンをしてに力らが入り過ぎている筋肉、力が入りにくい筋肉をチェックして、「気づいたら意識して治す」の癖をつけておくと身体のバランスの崩れを防げます。もちろん、体型が変化していくことは妊娠中の自然な流れではありますが、辛い肩こりや腰痛も緩和できるはずです。

また、フィットネスは妊娠の前から習慣的に行うようにしておくと、妊娠期間のからだの不調を和らげることができます。そして、マタニティーエクササイズを行う時も体の順応性が高まっているので、精神的にもプレッシャーを感じず健やかに行えます。

これから妊娠を経験される女性の方、妊娠する前にしっかり筋力、持久力をつけておくことは健康な赤ちゃんを出産するためにも、母体の健康のためになります。できることなら、妊娠する前にしっかりと体力、筋力、持久力をつけるトレーニングをしておきましょう。出産後のからだの回復速度も変わってきます。

妊娠中エクササイズをした人の出産の統計では:出産が平均5日から7日早めで、帝王切開の確率は四分の一減少し、鎮痛剤の使用量も35%少なく、出産誘発剤ピトシンの使用も半減し、産後の回復も運動をしない人に比べると早くなると発表されています。


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妊娠中のからだの変化

妊娠中は体内での変化が著しく行われています。血液も平常時の1.4倍に増血され赤ちゃんへの栄養の運搬が促します。血液量が増えると、心臓もそれに応じてポンプ作業をしなくてはなりません。息切れがするのもそのせです。心拍数も20%程度高くなり、血圧も上昇したり下がったり。エストロゲンとプロゲステロンは妊娠中の胎児の育成、母体の変化をつかさどり、体内の水分量も増加させます。女性のからだは胎児の育成とお産、育児の用意を始めるわけです。

からだがむくみやすくなったり、足のけだるさ、腰の痛みなどはホルモンの働きで胎児を育てるためのからだの変化によるものです。長時間の立ち続けると脚のむくみがひどくなるので、頻繁に座って足を高くしてあげて血流を良くしてあげましょう。足がつっかりしやすくもなるので気をつけましょう。

靭帯も柔軟性を増やしますので、とかくストレッチをし過ぎるのは危険です。胎児が大きくなるにつれて、骨盤がしっかりと胎児を支える受け皿となり、お腹の筋肉も伸びやすくなります。腹直筋が離れてしまって産後、腹直筋離開になる方もいます。産後のからだのケアの仕方で徐々に開いた筋肉もすぼまっていきます。しかし、いきなり腹筋やプランクをしてしまうと逆効果です。徐々に体の回復のスピードに合わせ、何層にもなっている体幹全体をケアしながら補強してあげることが大切です。

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エクササイズの習慣をつけておく

妊娠中のからだの変化を健やかに乗り切るためにも、若いうちからエクササイズをする習慣をつけておき、ママになる体力、筋力、持久力をつけることをお勧めします。結婚式前のブライダル・プログラムでダイエットされ素敵なウエディングを経験されたら、その後も継続してしっかり基礎体力作りの運動をしましょう。

有酸化運動:毎日一万歩目標、30分程度の継続的な有酸化運動をするとなお効果的です。

筋トレ:しっかり赤ちゃんを支えられる筋肉作りをしておきましょう。週に3回程度で、一回に8種目程度の筋トレを2から3セット行う。負荷は中間の重さで1セットで10回から15回おこなう。軽すぎると筋力アップよりも筋肉の持久力アップになってしまいます。

ストレッチ:毎日10分程度、凝りやすい筋肉は入念にストレッチします。運動の前のストレッチはダイナミック・ストレッチをするのは良いのですが、10秒以上伸ばしたままにするストレッチは運動前の筋肉を逆にリラックスさせ過ぎになります。ゆっくり伸ばすストレッチは、運動の後や夜の行うのが効果的です。しかし、妊娠中は靭帯が伸びやすくなっているので適度なストレッチです。

妊娠の周期によって、やっていいエクササイズ、危険な動きがあります。妊娠中期になるとお腹が大きくなりはじめ、腹直筋離開にならないように動きにも注意しなければいけません、また、妊娠の周期が後半になるにつれて、血糖値が上昇しやすくなり、妊娠糖尿病を併発する人もいます。からだのインスリン抵抗性が高くならないように有酸化運動をするのは大切です。

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