外国人にとって不親切すぎる日本社会。でもそれを言うと非難されるよね。

ミャンマー人と結婚しミャンマーへ移住経験あり。現在は日本在住のちゃみです。

よく読まれている記事はこちら。

ミャンマー人夫が日本に無事入国し、安心したのもつかの間。
問題は次から次にやって来ます。

私は「なんてこの国は外国人に優しくないんだ!」と、もちろん思ったり感じていることがあります。それは夫が外国人だからこそ、余計にそう感じることがあるのは事実です。しかし、外国人だってこの国に生き、生活しているのです。しっかり正しい方法でビザを取り、正しい方法で入国を許されて生活しているのです。そういった外国人が夫だけでなく、この国にいるということは忘れてほしくないですし、また社会がそのような外国人に少しでも配慮されたシステムになあることを願っています。

冒頭で「日本は外国人に優しくない」と言いましたが、優しい・親切・不親切について今一度、この記事を読んでくださった方に少しでも目に留まり、考えるきっかけにしていただければ嬉しいです。

今日はもう怒りの集大成って感じになってしまった記事です。笑
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「外国人」にとっての優しい社会とは?


まず「優しさ」について考えてみます。
外国人にとっての優しい社会とはなんでしょうか?
・コンビニがすぐそばにあること?
・電車が正確な時間に来ること?
・街が清潔なこと?
もちろんそういった部分もあるかもしれませんが、それは便利さであって外国人のために向けられたサービスでも何でもありません。またそれらがすばらしいものだと発揮される場面というのは往々にして観光客の外国人に対してです。
私の夫のように日本に住んでいる、つまり生活する外国人にとって重要なことはたくさんあるのに、重要なことほど厄介で面倒極まりないことやシステムが多すぎると生活していて思います。

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配偶者ビザを知らない市役所職員

夫が日本に入国し、2週間の自主隔離期間がありました。
無事に2週間終え、その後私たちが住む市役所へ住民登録をしに行った時のことです。
夫を市役所へ送り届け、仕事行った私。20分程してから、夫から電話が鳴りました。「住民登録するのに、資料が足りない」
急いで市役所に戻って状況を確認すると、こういった状況でした。
「婚姻関係を証明するものがないと、登録できません」
・・・・・・。

ちょっと待ってくれ。ツッコミたいことが多すぎる。
なぜなら私は市役所で
・夫だけで登録は問題ない(日本語でコミュニケーションできるので)
・パスポートと在留カードがあれば良い
そう事前に確認していたからです。

ふたを開けると婚姻関係を証明する資料が必要、つまり戸籍謄本か婚姻証明書も必要とのことでした。
うん、ここまではまだよかったんです。まだ我慢できました。しかし私がイラッときたのはそこじゃないんです。
「婚姻関係を証明しなければならないんですね?配偶者ビザと書かれた在留カードがあってもダメなんですね?」と私が聞いたときの職員の返事がこちら。

「そうですね、配偶者と書いてはありますが、結婚しているかどうかがわからないので。配偶者、なので結婚してるかわからないので・・・。」

えーと。この方、市役所職員よね?配偶者ビザって、知らないのかな?しかも住民課の方よね?
日本の配偶者ビザ取得するためには両国での婚姻届提出が必須で、しかも翻訳文までご丁寧につけて入国管理局へ提出しなければいけないんです。その資料を基に審査され、在留許可が下りたからこの配偶者ビザを持っているんです。なので、婚姻関係なしに日本の配偶者ビザって取得できない仕組みなんです。

つまりこの方、配偶者ビザの取得方法も知らなければ配偶者ビザホルダーがどういう人物(すでに婚姻関係にある人物)ということさえ知らない。だから「配偶者って書いてありますが、本当に結婚してるかわからないので、、、」とう謎すぎる質問がやってきたのだなと理解しました。

そうでなければ「確かに配偶者ビザをお持ちでも、当市役所では必ず婚姻関係を証明する書類を必ず提出してもらわなければいけないんで」という説明になるでしょうし、それなら私も納得が行きます。

しかも先程の謎説明をされたのは私が仕事に向かってから20分後。
20分後、初めに夫を連れて行ったときの担当者とは別の人物に対応して頂きました。その方だと全く話が通じなかったので、交代したのでしょう。
新人の方だったのかもしれませんが、住民課の担当者が配偶者ビザを理解してないって、問題だと思いました。ここが日本の地方で、外国人が多くないからかもしれませんし、その方の能力の問題かもしれませんが。

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このような出来事がこの数週間の間に起きました。
この一件だけなら、、、まだ気持ち的にもいいんですが、似たようなことは次々に起こります。

余談ですが、また市役所や銀行では「ミャンマー人は氏(うじ)と名の区別がないんですが」と言ってから書類を書くようにします。ミャンマーには氏がなく、すべてが個人の名前なので家族の苗字というものは存在しません。
日本の書類って「氏」と「名」に分かれてることが多いですよね?なので、それを事前に言わないと何度も書類を書き直す羽目になります。

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英語が通じる環境が少なすぎる

市役所事件だけでなく、次はこちら。
日本年〇機構事件。

話が長くなってしますので割愛するんですが、以前夫は留学生として日本に来たので、その際の期間は学生の特別制度を使って免除の対象にならないかと質問しに当機構の支所に相談にいったことがあります。
その時まだ夫(当時まだ彼)は今ほど日本語ができません。ですので私は言いました。「英語で説明してください」
そりゃそう言いたくもあります。だって、「早く払えと催促の手紙を出してくるわけです。支払ってください」と。それは構いません。ただ、それならこちらとしても「本当に支払い義務があるのか、日本語学校の学生は支払い義務はあるのかないのか、納付の免除制度は利用できるのか、そして結論はどうなのか」を知る権利があります。

しかし、相手の職員の方は私の顔を見て言います。
「あのですね、〇〇なので、それで××で~・・・」と私に説明するのです。
私は当該人物ではない。説明は彼にしてしかるべきではありませんか?それをしない。なぜなら英語で説明できないから。
だから私に言うのです。「通訳してください」

うん。なるほど。支払えと言うけれどその根拠は説明できないのですね。
これ、すごく思うんですけど、前からずっと思ってたんですけど、
私も夫もミャンマー語で説明してほしいなんて思ってもないし、言ったこともないです。年〇機構に限らず、どこでも。
そこまでマイナー言語であるミャンマー語での対応を求めるつもりはありません。
でもね、こちらが望んでいることは「英語での説明」ですよ?
ミャンマー人ですが、ミャンマー語は求めてないですよ?英語で構わないと言っているんですよ?でも、できない。話せない。

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免許センターは理不尽の極み

極めつけはこちら。
免許センター。

外国人である夫はミャンマーで取得した免許を日本の免許に書き換える必要があります。
書き換えに免許センターへ行った私達。そこでまず初めに事前審査と言って免許の取得した時の状況等を聞かれるのですが、怒り爆発寸前だったのが以下のやりとりです。

職員:「ミャンマーで一度免許更新しましたね?」
夫:「はい」
職員:「では前の免許か更新した時の更新をしたことを証明するものは?」
夫:「ありません」
職員:「そうですか。困りましたね。なぜないのですか?」
更新する際にはあれこれ聞かれるんですが、この質問すごく意地悪だなと思います。
これを3回ほど聞かれて、4回目。また同じ質問を受けた夫がとうとう職員にいった言葉がこれ。

夫:「日本人は免許更新した時に更新した証明書をもらうんですか?もらったとして、それみなさんとっといてますか?あなた持ってますか?もう使えなくなった免許、あなたはまだ持ってますか?」
職員:「・・・・ないです」
夫:「そうですよね。私も同じです。できることはしますが、ないものはないです。」

いやーよく言ったと思いました。笑
日本語でここまで言えるようになったんだと、感心しましたね。笑

もし日本国の法律で失効した免許も保管しておかなければならないとか、更新した際の印紙購入証明書等の保管が義務なら理解できます。でもそうじゃないですよね?それを、国が違い、国の法律が違う者に対して「なぜないんだ」と追及する姿勢。全ての免許センターが同じではないかもしれませんが、私達のエリアの免許センターはそうでした。

私達が住むこの県の外国人は基本的にそこの免許センターでなければ対応していません。つまり、メインのセンターです。ということは多くの国の外国人がそこに行って更新したり手続きをするわけですが、ちなみにこのセンター内、英語の案内表示ゼロです。
果たしてどれだけの外国人が「更新」「収入印紙」「受付」「講習時間」等といった漢字を読めるのでしょう?英語もなく、もちろんフランス語・スペイン語・中国語・ポルトガル語等主要言語案内もない。

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・駅でも、携帯ショップでも、銀行でも、病院の窓口でも、英語で案内してもらえる環境があまりにも少ない。だから一緒に行く。

私が望むのは丁寧に婉曲した日本語のまどろっこしい表現なんかじゃない。
日本語のコンテクストなんてどうでもいい。
プロセスと結論を、なぜそうなるかの筋が通った理屈を説明してほしいだけだ。英語でね。


もう怒りで手が震えそうで発狂しそうになってきました。笑

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日本が向かう将来は

日本は外国人に優しい社会でしょうか?そう考えたときに私の答えはNoです。ずっとそう思っていました。でも人前では言えませんでした。なぜならこういうことを言うと日本人は大体こう思うのではないでしょうか?

「だったら日本に来るな」

だから私は誰かの前でこういった日常のストレスを言うことはありません。
日本人と大きく括ってしまいましたが、私は少なくとも日本のこの地域に住んでいてそう思います。


夫を含め、この国に認められこの国に住んでいます。
だから日本の法律やルールに則って生活しています。
ただ、上記のように、外国人だけに無理難題を課したり、主張はするのにその根拠を外国人に示せない体制はおかしい。そう思います。だからこちらも思うのです。「英語で説明してください」と。


今でも覚えています。
数年前、夫が今より日本語が話せず、コミュニケーションがとれず、私に言った言葉を。
「なんで日本人ってこんなに英語できないの?」

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外国人夫を持つ妻として思うこと、でした。
もし少しでも考えて頂くきっかけになったら嬉しいですし、コメントも待ってます。ご意見聞かせてください。

お読み頂きありがとうございました!





頂いたサポートは夫婦二人でミャンマーに関する物品購入に使わせて頂きます! (これまでにミャンマー語の辞書と食品購入に使わせて頂きました!)