マガジンのカバー画像

今日も、読書。

65
読書の記録。明日読みたくなる本を。
運営しているクリエイター

#海外文学のススメ

今日も、読書。 |書籍修繕の世界 〜”もうひとつの物語”を読む〜

今日も、読書。 |書籍修繕の世界 〜”もうひとつの物語”を読む〜

今回は、傷んだり壊れたりした本を蘇らせ、後世まで読み継がれるための手助けをする、「書籍修繕」の世界。

「修繕を依頼する本って、どういう本だろう?」と考えたら、それはきっと、その人の人生に密接に関係する、パートナーのような本なのだろう。所有者の人生に深く関わっているからこそ、そこには特別な物語がある。

その本に印刷されている、文字によって紡がれた物語の外側に、その本と所有者との物語が存在する。そ

もっとみる
今日も、読書。 |最初の短編に、すべてを持っていかれて

今日も、読書。 |最初の短編に、すべてを持っていかれて

短編集の、はじまりの一編。

その一編にすべてを持っていかれて、そのまま最後まで、転がり落ちるようにして読んだ作品。

今回は、サラ・ピンスカーさんの『いずれすべては海の中に』をご紹介。

何年も読書をしていると、”慣れ”のためか、並大抵の設定では、驚かなくなってくる。

設定だけを見て、「この作品は気になる……!」と思わず手が伸びてしまうことは、あまりなくなってしまった。

ところで、本作『いず

もっとみる
今日も、読書。 |現実とファンタジーを、”装丁”が結ぶ

今日も、読書。 |現実とファンタジーを、”装丁”が結ぶ

本の世界に入って冒険したいと、願っていたあの頃。

幼い頃に本書を読んでいたら、自分の人生の核となる、最も大切な作品になっていただろう。

もちろん、大人になった今読んでも、心を震わす物語だ。

幼い頃に『エルマーのぼうけん』が好きだったあなた。

本の世界を旅するような読書体験をしてみたいあなた。

ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』を、ぜひ読んでみていただきたい。

ミヒャエル・エンデ|は

もっとみる