見出し画像

「先生は、 一番自分の自由になりやすい子どもをせめることで、物ごとを解決しようとしましたね。」 2020/06/29

 割と節制して、リングフィットで筋トレしているつもりなのだけど、体重が減らない。筋肉が増えているから、なのか?やや筋肉痛。6月ももう終わる、ということは、キャッシュレス還元が終わるということらしく、なんか急に買っておきたくなるのだけど、そういう時の買い物は後悔することが多いのでここは慎重に、と言い聞かせながらメルカリを見ていたら、偕成社版のルパン全集のほぼ揃いのセットが出ていた!! 運命の出会い。しかもd払いで20%還元キャンペーン中だったので迷わず買ってしまった。偕成社のルパン全集はルブランの原作に忠実な翻訳バージョン。こうやって未読本の山脈にもうひと峰できあがってしまうのか⋯⋯

 という訳で、すでに持っている南洋一郎版(こちらは、翻訳というよりは超訳?)のルパンを手に取ってみたのだけど、モロッコはルパンの王国だったなんて知らなかったわ。

「わたしはどこへ行っても女にすかれるのです。わたしは、しだいに土人兵の数をふやし、しまいには、モロッコでもっとも凶悪で、やばんな部族を征服して、ルパン王国をたてたのです。
「わたしはモロッコへ行けば、ルパン皇帝といわれているのです」
ルブラン/南洋一郎『虎の牙』P.193

 モテてモテて、王国作りましたって何を言ってるんだろうかこの人は、という感じであるが、実際原作だとどんな話になっているんだろうというのはとても気になる。ルブランの原作版だと、上下巻の2分冊で、明らかにボリュームからしておかしいのだが⋯⋯。そして大人になってから読む南洋一郎は、それはそれでこういうわけわからない荒唐無稽さがいい。

 小学生時代の名作つながりで、『ひょっこりひょうたん島』も読み始めてみた。井上ひさしの脚本を文庫化したもので、失われてしまった回もあり、唐突に欠本、とか出てくるのが驚きのシリーズなのだけど、今となってはNHKオンデマンドなどでも配信されておらず、かつて販売されたDVDは絶版、価格もかなり高騰している。

博士 だけど、 あのとき先生は、一番わるいことをほっといて、責任をぼくたちに押しつけた。その上、ぼくたちの学校を、一番わるいトラさんに、ゆずりわたしましたね。先生は、 一番自分の自由になりやすい子どもをせめることで、物ごとを解決しようとしましたね。
サンデー それは⋯⋯
博士 ぼくたちは、サンデー先生が好きだ。
子どもたち 嫌いじゃない。わたしたちの先生だもん。
博士 だから、なおさら、許せないんです。
井上ひさし『ひょっこりひょうたん島 3』P.162

 大人の理不尽な判断に子どもたちがNOと反旗を翻すこのシーンがとてもいい。ちなみに、一通りキャラが立ってきた3巻なのだけど、トラヒゲさんが小学一年生って扱いになってるのは驚き。このシーンだけの話??

サンデー そにへお坐りなさい。あなたもたしか小学一年生のはず⋯⋯一緒に勉強です。
トラ トホホホ。
サンデー では、みなさん、授業をはじめましょう!ビシビシやるわよ、ビシビシ⋯⋯
井上ひさし『ひょっこりひょうたん島 3』P.214

 今日はノンアルデーにしようかと思っていたけれど、そんなの無理だった。白ワイン少し飲んで、子供と一緒に寝落ち。

自分の好きなことを表明すると、気の合う仲間が集まってくるらしい。とりあえず、読んでくれた人に感謝、スキ押してくれた人に大感謝、あなたのスキが次を書くモチベーションです。サポートはいわゆる投げ銭。noteの会員じゃなくてもできるらしい。そんな奇特な人には超大感謝&幸せを祈ります。