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人間と食いものはね、多分、相性みたいなものがあって、俺の場合、それが牡蠣フライなんだろうと思うな。ただの好物なんて次元じゃないのね。精神的なものでさえあるんだよね。 2021/04/04

 日曜日。家でひたすら片づけをしていた。次女が小学校へ入学するのでその準備やら、片付けやら、積読本の整理やらをひたすらしていたら夜になった。

 長女が昔読んでいた本を引っ張り出してきてみたりすると、長女も再読したくなっている様子。ある程度読了本が貯まったらブクログちまちま登録してあげてきたのだけど、最近はものすごい数を読むので、正直面倒くさくなってきている。早く自分で登録できるようになってくれないかな、と思っているのだけど、まぁもう少しかかるか。

神吉拓郎『神吉拓郎傑作選1 珠玉の短編』を読了。

 珠玉の短編というタイトル通りの珠玉さ。取り立てて派手な物語がある訳でもなく、ごく普通の日常からのワンシーンだったりするのだけど、これがどれも味わい深い。出汁の美味しい和食、という風情。

 どれも素晴らしいのに特に付箋を貼りたくなるようなフレーズがない。これってすごいことで、特段強い言葉、強いフレーズを使わなくても全体がいい味出しているんだよなぁ。なので、本当に出汁の風味をいつまでも楽しんでいたい、そんな作品集だった。

「人間と食いものはね、多分、相性みたいなものがあって、俺の場合、それが牡蠣フライなんだろうと思うな。ただの好物なんて次元じゃないのね。精神的なものでさえあるんだよね。ある人の場合は、それがラーメンだし、ある人は、カツ井と深い精神的つながりを持ってる。」
神吉拓郎『神吉拓郎傑作選1 珠玉の短編』P.321

自分の好きなことを表明すると、気の合う仲間が集まってくるらしい。とりあえず、読んでくれた人に感謝、スキ押してくれた人に大感謝、あなたのスキが次を書くモチベーションです。サポートはいわゆる投げ銭。noteの会員じゃなくてもできるらしい。そんな奇特な人には超大感謝&幸せを祈ります。