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「愛は、イコール執着だよ。その相手にきちんと執着することだ」 2021/02/20

 土曜日。朝から、MAJIK DSM4の自宅視聴のためサウンドクリエイトさんが来訪。そのために散らかりまくった部屋を猛スピードで片付ける。朝から汗ばみまぁこんなもんだろ、程度には片付いた。それでも床置きされた溢れ出る本の量に面食らったとは思うのだけど。

 10年の進化というものは目覚しく、音の厚みと深みが全然違う。解像度とレンジが違うというか、低音も高音も伸びてる感じでだからといってドンシャリというわけではなく、ボーカルも生っぽい。1時間超、夢中であらゆる曲をかけまくる。とても楽しい。視聴終わり元の機材に戻してすぐに同じ曲を聴き比べてみると、なんとも薄いというか味気なく聞こえてしまうのだから、つくづく良いものを体験してしまうというのは残酷なことだと思う。もうその経験をする前には戻れないわけで、体験の不可逆性みたいな、そんなことを思う。

 出前館でピザーラが半額だということになり、頼んだもんだから、当然食べるわけで、ついでにワインも開けてしまった。久しぶりに食べる炭水化物は腹の中でどっしりとした存在感を放ち、1週間削ってきた体重が元に戻ろうとしている予兆のようなものを感じる。ならば、歩こうではないか。食後2時間程度が血糖値がマックスになるタイミングらしいので、その辺目掛けて散歩を敢行してみたのだけど、外に出た途端、目が痒い。春だ。

 辻村深月『スロウハイツの神様』を読んで、歩いて、帰ってきて、読んで、読み終わった。 

 twitter界隈での人気ぶりにいよいよ読んでみたのですが、そういえば辻村先生をお見かけしたことがあるのだよなぁ、あれは親友の結婚式でのこと、などと思い出話が脳内を巡る。

 そんなことはどうでも良くて、人気の訳がわかった気がするというか、とてもわかりやすく、巧い、ストーリーテラーなんだな。中高生の頃の、純粋に物語に惹かれて読み切ってしまうようなあの感じ。いつか娘もハマるだろうか。そうしたらきっと自慢げにいうのだろうな、父さんも母さんも、お会いしたことあるぞって。

「愛は、イコール執着だよ。その相手にきちんと執着することだ」
辻村深月『スロウハイツの神様』P.58

 そういえば、むかし執着しているのか?と問われたことがあった。それは愛しているのか、という意味だったのか。そういえば、そういえば、と今日も頭の中は滑り続ける。


自分の好きなことを表明すると、気の合う仲間が集まってくるらしい。とりあえず、読んでくれた人に感謝、スキ押してくれた人に大感謝、あなたのスキが次を書くモチベーションです。サポートはいわゆる投げ銭。noteの会員じゃなくてもできるらしい。そんな奇特な人には超大感謝&幸せを祈ります。