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起業家プレゼンテーションをレポート!先輩経営者や投資家から実践的なアドバイスをもらい前に進む。【 #女性起業家支援プログラム レポ】

コロナ禍はmeetupや出会いの機会も減り、なかなかメンターや同じ先輩経営者に会う機会が少なく、繋がりが欲しいという声が多くありました。応援団を増やしたい起業家としてはさらに新しい縁をつくりづらいという課題がありますよね。
そこで、meeTalkが各分野で尊敬する方々をお呼びし、女性起業家を支援している先輩経営者や業界を代表する投資家をメンターとして参画いただきました。

本記事では、起業家プレゼンテーション & メンタリングアドバイスの様子をお伝えします。ビジネスを加速させるための、当日のプレゼンテーション&メンターフィードバックの一部をお届けします!

本記事は、SK-IIと渋谷区、meeTalkが連携し、共同で開催した #女性起業家支援プログラム の一部です。新型コロナウィルス感染症の影響を受けた女性のビジネスオーナーを支援するため、ビジネスを継続・発展させるために必要な「学び」と「ネットワーク」を得られるセッションと交流の場を提供。多くの女性起業家たちが集いました。

👇 今後の開催はこちらでチェック
https://twitter.com/meetalkorg

3名の女性起業家がプレゼンテーションを行い、それぞれに対して、メンターが各領域について事業の発展のためのアドバイスをしていきました。

参加メンター(敬称略)

😊佐俣アンリ / ANRI株式会社 代表パートナー @Anrit
😊中村多伽 / 株式会社taliki代表取締役CEO, talikiファンド代表パートナー @kissmetk
😊今田素子 / 株式会社メディアジーン  Founder, 代表取締役CEO @moko0226
😊橋本真里子 / 株式会社RECEPTIONIST 代表取締役CEO @DelightedMariko
😊瀨野小枝子 / 渋谷区グローバル拠点都市推進室
😊佐藤凱 / 渋谷区グローバル拠点都市推進室

■エシカルアパレルブランド「SHIFT 80」 利益をアフリカに還元。女性でも、貧困でも、未来を切り開ける教育環境をつくる。

登壇者:株式会社こたつ 共同CEO 坂田ミギーさやか

エシカルアパレルブランド「SHIFT 80」 を立ち上げ、分配可能な利益の80%をアフリカに還元する。

ケニアのスラムに住む女の子たちにおいては、「貧困▶︎生理用品が得られない▶︎学校を欠席▶︎成績低下▶︎進学が不可能▶︎仕事を得られず▶︎貧困に至る」という負のサイクルが起きています。

そうした状況を目の当たりにした坂田さんは、生理用品の配布と月経教育の支援プロジェクトを2018年よりスタートしました。女性向けの医療施設や教育機関の協力を得て活動した結果、年間欠席数の削減や成績アップなどさまざまな成果が得られました。

「生理用品が得られることで自己肯定感が高まり、夢を語れるようになった」と坂田さんは話します。

基礎学力を養い、夢を見つけ、それを追えるようにすることは、スラムを根底から変える第一歩です。しかし、問題は生理用品がないこと以外にも、保護者が学費が払えない、孤児・被虐待児であるなど、さまざまあります。

彼女たちの教育機会を守るため、坂田さんは分配可能な利益の80%を彼らとシェアし世界をシフトしていくアパレルブランド「SHIFT 80」を立ち上げました。

ー 坂田さんのブランドのコンセプトムービー ー

しかし、エシカルファッションについては、購入意向がある方は81%である一方、購入経験は35%に留まるという調査結果があります。

その要因としては「値段が高いこと」と「(エシカルに関する)貢献度が不明」が挙げられますが、「SHIFT 80」はそうしたネガティブ面を強みに転換し「納得できる価格」「貢献が実感できる」ことを実現しています。

生地メーカーや縫製工場と直接取引し、中間コストを抑えることでリーズナブルな価格を設定。小ロット受注生産を行うことで、収益も確保できています。

貢献を実感してもらうための仕組みとしては、「投票」の仕組みを設けています。洋服の品質タグの部分にシリアルQRコードを記載し、購入者は「女性支援」「学費支援」「孤児支援」のいずれかの支援方法に投票することが可能。投票結果に応じて、利益の80%をシェアする形です。

「SHIFT 80」では、アフリカンテイストをバランスよく取り込んだ「個性と自信を引き出す普段着」を製作。現地のファッションデザイナー リリアンのクリエイティブをベースに、坂田さんが日本向けにシルエットを調整しています。

服は日本で製作していますが、キベラの工房でもアイテムを生産することで、現地の雇用創出、職業訓練に貢献しています。また、ブランドのモデルには、支援先の学校のOBOGを雇用。過酷な毎日の中で暮らす子供たちにとってのロールモデルとなっています。

「全ての子供が夢と可能性を持てるようになってほしいです。過酷なスラムで教育はとても大きな光です。女性でも、貧困でも未来を切り開ける教育を。全ての人にチャンスをもたらしたいです。」と坂田さんは語りました。

【メンターからのアドバイス】

渋谷区 佐藤凱さん
「素晴らしいプレゼンテーションです。
現地でパトーナーを見つけビジネス展開していく事は、ものすごくハードで苦労すると思います。そこを突破していく事は、今後色んな起業家にとってすごく参考になると思います。」

今田素子さん:
「直接お話を聞いたら、あっという間に共感しますが、どう伝えていくかというところでメディアを活用するのが大事だと思います。また、継続的に買い続けてもらう仕組みを構築できると良いと思います。」

佐俣アンリさん:
「めちゃいいから、儲けの追求が勝負だと思います。1、2年で終わることも起こりがちなので。しっかり利益を出せているアパレルの方の話をよく聞くと参考になると思います。また、7分のピッチは完璧ですが、2行でどう伝えるか、30秒でどう伝えるかというように、いろんなパターンを用意すると良いです。アパレルを買ってくれた方が「○○らしいよ」と一言で伝えられるように。友達の友達までどう伝わるかまで考えると伝播しやすくなると思います。」

中村 多伽さん:
「投資先も同じ課題に向き合っていますが、クラウドファンディングで一定数の顧客を集めて、全てのリストをナーチャリングをするのが良いかと思います。今日のようなリアルの場で集まってもらい、一人ずつ話を聴いて、説明し、彼らが自発的に集まるようになると良いですね。

■ホテル清掃を憧れの仕事に! 唯一無二の現場コンサルティングのClean next

西山さん自身、13年間、23のホテルで客室清掃の実務経験を積み、技能コンクールで賞をとるほどの高いスキルを持っています。2017年に個人事業主として開業し、昨年法人設立しました。


登壇者:株式会社 Clean next 代表取締役 ​西山 貴代

西山さんが経営する株式会社 Clean nextは、ホテル清掃に特化した現場コンサルティングの会社。経営理念は「ホテル清掃の業界イメージを変えること」「ホテル清掃を生涯にわたってキャリアを積める仕事にすること」です。

主なお客様は「クレームが減らない」「人手不足」「効率的な作業への改善アドバイス」といった課題やニーズを持つ清掃会社やホテル運営会社です。

ホテル清掃における業界の特徴として、「品質管理に関する部署がない企業が多い」「インターネットのクチコミに対応する必要がある」「女性の管理職登用が低い」といったことが挙げられますが、西山さんはサービス提供を通してこれらの課題を解決していきます。

声にならないクレーム、サイレントクレームも発見できる165項目のチェックリストを作成した上での現場コンサルティングを軸に、人材育成や教育プログラムの作成にも力をいれます。

「(ホテル清掃の現場コンサルティングは)他社が手をつけていない唯一のサービスといっても過言ではない」と西山さんは話します。Clean nextの強みには、西山さん自身が現場で培った清掃スキルと他業界で身に着けた接客や安全衛生、雇用管理の知識などが反映されています。
 
お客様の声も紹介します。クチコミ評価に悩んでいたとあるホテルでは、Booking.comでの評価が1年で6.8から8.0と、1ポイント以上あげることができました。

清掃スタッフはホテル運営を支え、ホテルの評価は清掃の出来具合で大きく変わります。しかし、西山さんが憧れで始めたホテル清掃なのに、ある同僚の方は旦那さんから「ホテルの清掃してるなんて、周りに言うなよ。恥ずかしいから。」と言われてしまったといいます。このショックな言葉は、開業のきっかけになりました。

西山さんはClean nextのサービスを通じて、ホテル清掃を憧れの仕事にすべく、事業PRやコラム執筆、SNSでの情報発信も積極的に行っています。

【メンターからのアドバイス】

渋谷区 瀨野小枝子さん:
「気づかれないところに目をつけていて、面白いですね。今はいろんな働き方ができるので、超短時間勤務で働く方にとって清掃のお仕事は合っていると思います。超短時間勤務を扱う企業などに、御社スキルが伝わると広がっていくのではないでしょうか。」

今田素子さん:
「ホテル側にとって、課題は顕在化しているのでしょうか?」
西山さん:
「ホテル清掃の多くが外注です。しかし、依頼するものの実際の作業にホテルと清掃会社で認識のズレがある、ということに気づき始めて弊社にお問い合わせや業務の委託が来ることが増えてきました。実際に外注任せでは限界があり、ホテルの思いやコンセプトを形にするために、弊社が第三者としてホテルと清掃会社を繋ぐ役割を担っています。」
今田素子さん:
「事業を拡大させる際には、ご自身以外の方が同じようにコンサルティングをできる形にするのでしょうか?」
西山さん:
「同じスキルの方を育てるより教育体制を整えたいと思い、資格試験の制度を作ろうと考えています。受験自体が教育プログラムになりますし、ホテル側へも清掃スキルの全体像や、このスキルや資格を持っているのであれば、ここまで綺麗にしてくれるだろうという目安を伝えられると思います。」

佐俣アンリさん:
「めっちゃ値上げするのが良いかと思います。」
西山さん:
「現在、一泊二日で現場を訪問し、チェックや指導を行い、税込み
 税込み27万5,000円なのですが...価格に関しては今後もサービス内容を踏まえ検討します。」
佐俣アンリさん:
例えば20倍くらいにしたらどうなるか、と考えてみるといいんじゃないかと思います。Booking.comのスコアを1.1上げることができるなら、利益率を考えると結構出せるはずです。経営コンサルは高いですが、だからこそ経営陣巻き込んで提案できる意味があるという話ですね。頭の体操として、めっちゃ金額をとれる前提としてやると、提案の振る舞いとかお客様の態度も変わってくると思います。」

■経営者はジャズサックス奏者  一重の魅力を引き出すコスメブランド「Mebop」

登壇者:株式会社 Melody Bouquet 代表取締役 岸本美咲

岸本さんは経営者であると同時に、紅白歌合戦での演奏経験もあるジャズサックス奏者として活躍しています。2019年にMelody Bouquetを立ち上げ、SNSマーケティングや演奏家派遣、アーティスト活動に力を入れてきました。

そして今年一重まぶたを活かすコスメブランド「Mebop」(ミーバップ)を立ち上げました。「ジャズを演奏するように、自由にメイクを楽しむ」という、岸本さんならではのブランドコンセプト。

岸本さん自身も一重まぶたで、これまで雑誌などのメディアで一重メイク情報を発信してきた中、一重まぶたの方がコンプレックスを抱いているという事実に直面。その時に感じた「一重を活かしたメイクを楽しんで欲しい」という思いが「Mebop」に繋がります。

「Mebop」第一弾のプロダクト、「Dressy eyes」は、一重の魅力を、印象的に見せるブラウン系カラーの3色パレット。SNSマーケティングやインフルエンサーの活用、メディア出演や一重メイクの動画配信などさまざまなプロモーション活動を行っています。

一重まぶたの方の中には、「写真が盛れない」「メイク映えしない」「性格がきつそうな印象を与える」など悩みに思う方も多い一方で、二重メイクに比べて情報が少ないのが実情。Melody Bouquetではそうした課題を受け、一重に特化し展開します。コスメと音楽の二つを掛け合わせ、アルバムプロモーションとコスメの認知度向上を効果的に狙います。

また、プレゼンテーションの間、素敵なジャズミュージックが会場にかかっていましたが、実は岸本さん自身の発売されたばかりのアルバムの曲。「Mebop」用に、イメージソングを書き下ろしたとのことです。

しかし、岸本さん自身の長期的な目標は「ジャズの愛好家を日本に増やすこと」といいます。

「実際ライブハウスで演奏する際には、父より上の世代の方が多く同世代の方はほとんどいらっしゃいません。素晴らしい音楽をたくさんの人に聞いていただきたいです。また、上京してすぐに感じたのは、女性演奏家が理不尽な思いをすることが多い、ということ。そういった問題も解決していきたいと思います。」

【メンターからのアドバイス】

橋本真里子さん:
「色んなことを考え悩みながら行き着いたのがコスメなのかと思いました。荒削りな分、伸び代があると思いますが、一重向けのアイメイクに限ると収益を広げる上で課題があります。また、SNSのユーザー獲得は定番の手法ですし、コストもかかります。工夫しないと、資金を集めて実現したい世界に向かうのが難しいのかもしれません。ビジョンはすごく素敵だと思いますので、いろんな人に相談して進めて行ってほしいと思います。」

中村多伽 さん:
「ジャストアイディアですが、意識高いモーニングルーティンを行う「That Girlルーティン」のような、バイブス系ブランドでの広がりはありそうだなと思いました。(一重向けアイメイクだと限定的なので)例えば、音楽を掛け合わせて演出する、生活の総合プロデュースなど。あらゆる要素込みで考えると良いと思います。
また、商品を他社からのコラボとしてしか売らない、という手法をとっているブランドもあります。音楽を何かの課題解決に結びつけ、音楽とセットで顧客の課題解決をするというのもあるかなと思いました。」

今田素子さん:
「ご自身がやりたいこと、これからされることの繋がりが伝わりにくかったように思います。本当にやりたいことに繋げていくと、ご自身の想いを継続して持ち、周りにも伝えていけるのではないでしょうか。
当社では、企業ブランドをつくる手伝いをしてきたのですが、ある女性が、化粧品ブランドを立ち上げたいと考えました。化粧品のノウハウはなかったのですが、化粧品OEMのトキワさんのプラグラムに応募し、無料で1,000万分作っていただきました。「7NaNatural(ナナチュラル)」というブランドです。資金については、調達する以外にこのようなアクセラレータプラグラムを活用することもできます。
やりたいことに帰結させるため、近道を見つけるのが大事
かなと思いました。」

【参加した起業家の感想】

岸本 美咲さん(メロディブーケ 代表取締役)
ジャズサックスプレイヤーとして活躍。新しく化粧ブランドの立ち上げを行う。

「昨年からプログラムに参加している。オンラインの講義でも学びは多かったが、今回は事業ターゲットの選定などに課題があったため、リアルな場で事業戦略の相談にも乗ってもらえたのがとてもよかった。また、交流の中で繋がりをつくれたことも大きな価値があった。ぜひ今後の事業にも活かしていきたい。」
Instagram :@misaki_altosax Twitter:@MisakiAltosax

西山貴代さん(Clean next 代表取締役)
ホテル清掃に特化した、現場のコンサルティングを行う。

「新たな視点や、事業展開・チームビルディングについて、直接アドバイスをいただけたことが非常に大きかった。女性起業家向けのイベントは他にもあるが、実践的で女性の魅力に溢れるイベントは少なかったのでありがたい。質問攻めや理詰めをされるようなイベントではないので、今から起業しようと思っている人だけでなく、起業したが悩みを抱えている女性起業家の方にまず気軽に参加することをおすすめしたいと思った。」
公式ホームページ:https://www.cleannextjp.com/profile

坂田ミギーさん(こたつ 共同CEO)
アフリカと日本の技術を合わせた、エシカルアパレル「SHIFT 80」を運営。

昨年のプログラムの1on1メンタリングで、現在事業につながるビジネスプランについて相談し、後押ししてもらったことがきっかけとなり、事業をすすめることを決意。普段なかなか先輩経営者や同じ女性起業家に会う機会が少なく繋がりをつくれたことがよかった。また具体的な実践的なアドバイスをもらえたことが非常に参考になり、今後実行しさらに事業拡大を行っていきたい。
Instagram:@shift80jp
オンラインショップ:https://shift80.jp/

「起業家プレゼンテーション & メンタリングアドバイス」のレポートは以上です。

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他にも続々と、講義・トークセッションのレポートを公開していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

👇meeTalk 女性起業家支援プログラムの記事まとめ
https://note.com/meetalk/m/m552b00b92503

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【開催概要】
女性起業家支援プログラム
#CHANGEDESTINY
主催:SK-II、meeTalk
協力:渋谷区
内容:女性起業家・事業主のビジネスをサポートするための、学びとネットワーキングのためのプログラム
日時:2022年6月22日(水) 〜 6月23日(木)
会場:オンライン配信& オフライン開催 @渋谷TRUNK HOTEL
公式HP:https://meetalk.org/sk2changedestiny/


ライター:eribousan

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