対話型鑑賞法でアートを楽しむフェス〜EDOROCK〜
どうも、えっこです。
みなさん、江戸川という川、知っていますか?
関東地方を流れる大きな川で、茨城県・埼玉県・千葉県・東京都の1都3県を流れています。
千葉県出身の私は小学校も中学校も江戸川に近い学校だったので、毎年開催されるマラソン大会ではこの江戸川の河川敷を走っていました。いえ、走らされていました。
10月の肌寒い気候の中、フッカフカのダウンを着て「ちゃんと走れぇ~」とか言ってくる先生たちに苛立ちを覚え半袖半ズボンで寒さに耐えながら走ったのをよ~~く覚えています。
(あと、走ったあとに飲むお味噌汁が冷えきった体にじわぁっと広がっていく幸福感もよく覚えています。)
松戸市の花火大会の花火もこの江戸川の河川敷から打ち上げられているんですよ。
そんな江戸川に近い地域に住んでいた千葉県民にとってはとても身近な江戸川の河川敷で、音楽とアートの祭典が2年ぶりに開催されます。
EDOROCK・カワミュー ―川のミュージアム―
江戸川の河川敷の広大な緑の魅力をアートによって伝えることをコンセプトとしたイベント
「EDOROCK・カワミュー ―川のミュージアム―」(通称エドロック)
が来月の5日、千葉県市川市の江戸川河川敷で開催されます。
2年前までは音楽とアートの祭典として江戸川の魅力を伝えてきましたが、コロナ禍に寄り添う形でアートに重きを置いたイベントとして市川の河川敷に帰ってきます。
会場では5人のアーティストのアート作品を、ゆったりとした音楽を聴きながら楽しむことが出来るし、
フードカーでハンバーガーとかホットドックとかクレープとか食べることもできます。
イベントの詳しい概要はエドロックのホームページに載っているので、ぜひご覧ください。↓
と、いう訳で。
ホームページを見ればわかるイベントの詳細だけをここで伝えるのもあれなので、
今回のエドロックで出演者の選定や、ホームページやパンフレットなどのビジュアルのディレクションをなさっているアートディレクターの藤田あかねさん(以下藤田さん)にお話を伺ってきました。
(たまにホテルとかマンションにアート作品ありますよね。あれを選定して納品する会社(エーアンドエム)の代表さんでもあります。すごい人です。)
―今回のエドロックに参加するアーティストさんのキャスティングを藤田さんがやっているのですね。―
そうです。アーティストの選定をして、展示するアートの方向性を考えてアーティストを導いたりしています。
あと、アーティスト以外のキャスティングにも関わっていて、コラボ企画の出張青空ライブラリーでコラボする市川市の学習交流施設「市本(いちぼん)」は、開業当初に「川に学ぶ」というテーマで川に関する本をセレクトしていたので、エドロックのテーマに合っていると思いキャスティングしました。
もう1つのコラボ企画「カワミュー人力車by三風」も同様に、人力車で川の近くを走ることで「川」を感じていただけるのではないかと思ってキャスティングしました。
(人力車は片道1000円。チケット制なので、早い者勝ちです。)
―去年のエドロックはコロナ禍もあってお休みとなりました。2年ぶりにやっと開催できますね―
そうですね・・・。でも、私「やっと開催できる!」ってあんまり思ってなかったかも。
去年のお休みはコロナ禍だからっていう理由もあったけど、エドロックを作る人たちは自分の仕事もあるから、無理してエドロックをやる必要はないよねとも思って去年はお休みしました。それに、このお休みした期間でエドロックについて深く考えることが出来たから、去年のお休みは私たちにとって必要な時間だったと思います。
だから、「やっと開催できる!」っていう気持ちよりも、今年のエドロックは新しい要素が大きいから、「この形がどのように花開くか」「前回まで参加してくれていた人たちに受け入れてもらえるか」といったドキドキ感の方が大きいですね。
―新しい要素?―
前回までは音楽の要素が強くて、特に2020年はコロナ禍に入ったばかりだったから「皆を元気にしよう!!」っていう方向性ですごく賑やかなエドロックにしました。でも今年は、エドロックが本来あるべき姿とか本当に大切にしたいものを考えて、老若男女問わずそれぞれがそれぞれの楽しみ方で楽しめる、誰も取り残さないイベントにするためにアートに重きを置きました。だから、前回のような音楽で盛り上げる賑やかな雰囲気とは違って、アートをゆったりとした音楽を聴きながら楽しむ上質な時間を過ごすことが出来る雰囲気にしようと思っています。一人で来たって楽しめる空間を。
―今年のエドロックをどんな風に楽しんでほしいですか?―
アートの鑑賞法の1つに対話型鑑賞法というものがあります。1つの作品を複数人で鑑賞して各々感じたことを言い合う対話を通して、自分の中になかった新しい考え方や見方を発見する鑑賞法です。最近のSNS時代では、自分の意見はちゃんとあるはずなのに他人の考えが自分の考えになってしまっている人や、自分の意見を言うだけで他人を否定したり否定されたりする感覚になる人が多いと思います。でも、アートを相手にする対話型鑑賞法では、ある考え方を否定したり、正しいか正しくないか考えたりする必要はありません。今回のエドロックでは、自分の考え方を大切にできる時間を楽しんでほしいです。
おわりに
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
そして、アートディレクターの藤田さん。
貴重なお話をありがとうございました。
今回のメインインスタレーション(空間があってはじめて成立するアートのこと)は、彫刻家KAARAさんのインスタレーションです。
なんでも、河川敷全体を使った作品で人が中に入れるくらいの大きさだそうです。
みなさんも11月5日はエドロックで「川」を感じてみてはいかがでしょうか。
では。
エドロック公式ホームページ↓
エドロック公式Twitter↓
私達Yellow!編集部、市本さんにも取材したことあるのでよかったら読んでみてください。 ↓
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