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ここ最近、ある1人の男性の死によって
世界が大きく動いています。

事の発端はアメリカ、ミネオポリスで起きた事件。
黒人に対する白人警察官の"異常な"対応により
その黒人の尊い命が奪われたのです。
2020年5月25日の事です。

黒人への差別、ひいては人種差別への抗議活動は
瞬く間に全世界中へと広がりました。
ここイギリスも例外ではありません。
ロックダウンで大人数での集会が禁止されている状況下ですら
何千もの抗議者が国会前で集まり、抗議活動を行っています。


この事件を受け、改めて考えました。
人種差別…か…と。

イギリスという、日本と異文化、異人種の地で過ごしていると
やはりそこに関して気付き、感じる部分があるわけです。

差別的行為を受けた?

とりあえず結論から言います。
そのような事はありませんでした。僕の感覚において。

イギリスという国に来て3年と8か月。
最初の3か月弱はロンドン。
その後7か月はオックスフォード。
そして今に至るまでの片田舎。
そして出張、旅行、外出で、様々な地域や国に足を運んできましたが
そのどの場所ににおいても。

日本人だから。いやアジア人だからともいうべきでしょうか?
その事が原因で明らかに虐げられたり、
どう考えても理不尽な対応を受けたと感じたり、経験するという事は
ありませんでした。

街を歩く。
電車、バスに乗る。
パブやレストランに行ってご飯を食べる。
買い物する。
仕事をする。

日本で行うそれと比べても、何の不都合もありません。
それを提供した側からすれば、
なにかの意図があったのかもしれませんが、少なくともそれは
僕が感じるレベルではなかったし、意識もしませんでした

差別的行為ってなんだ?

これは一体なんでしょうかね?
正直、差別を受けたことがないと言ってる僕なので
この事を説明するには役不足どころか、全く持って人選ミスな気が…。

まぁでもいくつか思いつく例を挙げてみましょう。

・差別的発言を浴びせられた
・歩いていると、変なものを見る目でじろじろと見られた
・店などでの対応が明らかに悪い、相手にしてもらえない
・仕事、学業において経験、能力などが正しく評価されない

など、挙げればきりがないです。
言葉による暴力は、スポーツなどで良く耳にする事がありますね。
選手の口から出たり、サポーターの口から出たりといった事が
しばしば起こります。

中の2つは旅行者、留学者が多く感じられる事でしょうか。
せっかくの楽しい思い出作りのつもりの旅行が、辛い思い出に…
なんてシチュエーションも考えられなくもないですね。

最後の例は僕の様に、現地企業に採用されている人などにとっては
大きな問題になる点ですね。
その行為のバックにあるのが個人ではなく企業ともなると
対応がとても難しい件になっていきます…。

こうやって差別とともとれる行為について考えてみると
ふと1つ、気付いた事があります。

あれ。いくつか僕も経験してるな」…と…。

結局、差別とは何か。考える

ここからはあくまでも個人の経験、意見であり、
世界で起きている差別問題への批評、批判をしているわけではありません。
どうかご理解をよろしくお願いします

確かに僕も今の町を散歩していると
変な目で見られているという感覚を味わっています。
(特にこのコロナの影響で、ここ最近はやたらと増えた気がします)

他にはどうでしょう。

空席が目立つレストランで案内された席が隅の方で
決して居心地が良くない席だったとか?

あったような気がします。

日本人同士でパブで飲んでいて、その不釣り合いな画ずらから
地元の客達の、酒の肴の笑い話になっていたかもしれません。

あったかもしれない。けど

だからなんだ?

と、全く意に介さないで過ごしてきました。
全くの意識の外です。
もしそれが "日本人" である事に起因していたとしても

日本人ですけど。なにか?

そう思ってここまできたわけです。

日本人である事は、決して負い目であるわけがない
という強い意識が僕の中にある事。
日本人の前に、1人の人間としてここに存在しているんだ
という意識で他人の接する事。
この2つの意識を持ち、表現できるかで
相手の態度は変わると感じて、ここまで過ごしてきました。

「自分は○○人だからだわ…」
「○○人のくせに」


そういう意識。
持った瞬間にそれが差別をする・されたになる。

そもそも各人種に、甲乙もないのです。
評価されるべきは1人の人間としての価値なのです。
自分への自信の無さは、やがて周りをつけ上がらせるし、
過剰な自信は、やがて周りを見下すことに繋がっていきます。

僕は日本人である事に自信・誇りを持っています。
日本語にも、日本の文化にも。
しかし英語を馬鹿にはしませんし、
イギリスの文化も、自分の知らない新しいものとして尊敬しています。
嫌いなイギリス人もいます。フランス人もいます。
けど嫌いなのはその "人"だけです。文化でも人種でもありません。

言葉・文化・人種はただの外箱の様なものにしかすぎません

もし「お前は日本人だからだ!」と言われたら、

"So, What?"

そう返します。
たかが箱です。問題はその中身。

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