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2020年12月の記事一覧

『人間失格』で1番共感するのが冒頭部分。

「人間の生活というものが、見当つかない」

「実利的」に作られた停車場のブリッジを「ハイカラ」、「垢抜けのした遊戯」と思ってしまう。

実生活の中にいながら地に足がついていないような。人の営み、自分の人生を自分事として考えられない。

『フェリスはある朝突然に』
『ブレックファスト・クラブ』

お調子者の兄に頭を抱える妹と薬中の男。
教師と用務員。

ジョン・ヒューズ作品内の、社会的立場の弱い方が強い方を諭すシーンが好き。

立場の倒錯か、それとも立場そのものが虚ろなものなのか。

『フィラデルフィア』

図書館でエイズ差別の判例を調べるベケット。
感染を恐れるスタッフが「個室の方が快適ではないですか?」と聞く。
「いや。あなたたちがそれで快適なら移動するよ」とベケット。

相手に対する「してほしさ」を、相手の「したい」にすり替えるのは往々にしてあると思う。