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老人喰いー高齢者を狙う詐欺の正体/鈴木大介






図書館から借りてきた鈴木大介さんの
「老人喰いー高齢者を狙う詐欺の正体」を拝読しました📖´-
(2022,8,6 読了)







オープンチャット「読書会 すみれ」で開催された「すみれオンラインビブリオバトル」の中でご紹介されていた1冊です。



この時私は、サイコパスについての本を2冊ほど拝読していて、サイコパスが人を支配し翻弄することを知りました。
これは群衆心理にも繋がる部分があると思い、本書は群衆心理のことをより知れそうな気がしたので拝読してみることに。




”老人喰い”
いわゆる”オレオレ詐欺”について書かれたものです。
著者がオレオレ詐欺をする人たちに取材をしていき、どんな環境で行われているのか、なぜこの犯罪が成立しているのか、そしてなぜこの犯罪がなくならないのかを物語調なものを交えながら描かれていました。




ネタバレになるので詳しくは書きませんが…

「なんという人材も才能の消耗・浪費なのだろうか」
これが彼らを取材しての、最終的な感想である。


巻末の方に書かれた著者の言葉が全てを表しているような気がします。
オレオレ詐欺をやるにあたっての大義名分もしっかりしていてモチベーションも高く、プレイヤーを育て引っ張っていくリーダー格の人たちにはキラリと光るカリスマ性まであります。
拝読していくうちに何が正義で、何が悪かも分からなくなってきます。




確かにこんなリーダーだったらその下で働く人たちのモチベーションも上がるだろうし、信頼してついていけるよなと、少し羨ましく思ってしまった自分もいたりして。
そうではない状況に自分がいるので尚のことなのでしょうが。



そして、オレオレ詐欺という犯罪自体は悪なのですが、こういう犯罪が生まれてしまった背景を無視したり、他責していてはいけないなとも感じました。
オレオレ詐欺をする方も、被害者になる方も他人事と傍観していてはいけないなと。




私はこういう犯罪に手を染める人のトップにいるのはサイコパスのような人ではないかということを知るために本書を拝読したのですが、そういうことではありませんでした。
本来の目的とは違う内容でしたが、本書を拝読できたことは良かったと思います。








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