見出し画像

運動パフォーマンスを格段に高める潜在運動系

今回は、運動パフォーマンスを格段に高める方法ということで、私が提唱する潜在運動系について、少し詳しく書きたいと思います。

スキャン 186 (1)

これ、私が書いたテキストです。よかったらみてください。

Amazonで入手できます⭐︎

潜在運動系の特徴としては、アウターマッスルを必要以上に働かせない、インナーマッスル優位に使うというものです。

例えば、このように腕を挙上します。

画像2

通常はアウターマッスルである三角筋が緊張しますが、それを緊張させないように腕を挙上します。よかったら試してみてください。

これは16年くらい前にバイオメカニクスの専門家と実験で筋電図を撮りましが、一切、筋電図に反応は出ませんでした。

「先生は不思議な身体をされていますね?」

と言われました。

どのように持ち上げるかというと、インナーマッスル(棘下筋・棘上筋・小円筋・肩甲下筋)を主導筋として使うのです。

インナーマッスルという言い方は解剖学用語ではないのですが、通常、インナーマッスルは補助筋であり、アウターマッスルが主導筋であるとされます。しかし、潜在運動系ではインナーマッスルが主導筋であり、アウターマッスルが補助筋です。

なぜ、このように逆転して筋肉を使うのか?

それは、このようにすると楽だからです。

また、私は武術も指導してますが、アウターマッスルで技をかけると読まれやすい、インナーマッスル優位の動きの方が技がかかります。

施術ではインナーマッスル優位の方が繊細で浸透させる力が使え、施術効果が上がります。

という経験的な説明ですが、生命原理としては、進化の過程でインナーマッスルが最初に発達し、アウターマッスルが後で発達したからと考えられます。例えば、爬虫類(トカゲ)や哺乳類(馬)の足は細いですが、インナーマッスル優位だと考えられます。しかし、霊長類になってくると、ゴリラの腕などは太いですね。

ですから、インナーマッスルが生物の運動の基礎として最初に発達し、これが主導筋となり、アウターはそれを補助するように発達したのではないかと考えられるのです。

つまり、インナーマッスルがまず緊張し、それが支えられない重さになった時にアウターマッスルが補助する筋肉の使い方が生物学的に正しい身体の使い方ではないかと考えられるのです。

しかし、インナーマッスルは、働いているかどうかがわかりません。そこで腕を挙上した時に、アウターマッスルである三角筋を触って、そこが緊張していなければ、インナーマッスルで持ち上げていることになるからです。

例えば、野球のピッチャーでプロとアマの違いですが、アマの方が三角筋などのアウターマッスルを強く働かせていることがわかります。

スキャン 234 (1)

出典:立花龍司『ベースボールプレーヤーズTCA理論〈肩編〉野球選手のための肩の強化法 』日刊スポーツ出版社

段階論としては、

①アウターマッスルをリラクセーションさせる

②インナーマッスルを優位に使う

③インナーマッスルとアウターマッスルを統合して使う

となります。

決して、アウターマッスルが要らないわけではありません。段階論として、アウターマッスルを使わない、ということです。

では、どのようにトレーニングするかは、また、どこかでお話したいと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?