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【671/1096】今ここにあるカラダ

マインドフルネスとは、正確には、「マインドフルネスストレス低減法」といい、心理学的治療の一つで、ジョン・カバットジン博士が禅に影響を受けて、仏教を宗教としてではなく人間の悩みを解決するための精神科学としてとらえ、医療に取り入れたものである。
もともとは「注意を集中する」という意味で、一瞬一瞬の呼吸や体感に意識を集中することが基本である。

やってみるとわかるが、一瞬一瞬の呼吸や体感に意識を集中するというのは難易度が高い。
なぜなら、やたらめったら雑念が湧いて、注意が散漫するからである。

「今ここにあると思う」という思考や認知は特に重要ではない。思考を今ここに向けているか、認知がそうなっているか?ではなく、如何に体感覚に意識を向けられるか?というのが非常に重要であるが、これがなかなかどうして・・・なわけである。

しかし、これを呼吸・整体の身体調整法に取り入れてやってみると、かなり自分の身体の感度が変わった。
「今ここにあるカラダ」を毎瞬確認しながら動く。
最初は気づけない部分が多いのだが、だんだんと領域が広がっていくのが面白い。
感じられるところはもちろん、感じないところに気づけるのがかなりよい。
感じないところは、感じようとしなければいつまでも感じないのだ。過去になんらかの理由でそれを感じないようにしたから感じないので。
自分と身体の関係性を結びなおしているようなものである。

ジョン・カバットジン氏もヨガを参考にマインドフルネス逓減法をつくったらしいし、どんな動きでやってもいいと思う。
呼吸・整体の身体調整法は、この毎瞬、今ここにあるカラダを感じるのに非常に適している身体動作をして、さらに、身体調整がされる。動いた後に、かなり身体感覚が変わる。
ただのストレッチや体操と明確に違うところで、ほかの動作でやるよりも圧倒的に意識が向けやすく作られているので、身体調整法でやっている。

トラウマ臨床のべッセル・ヴァン・デア・コーク氏はトラウマを抱えた人たちを「今ここにあることに、十分に結びつくことが困難である」と言った。今ここにあることができないことがトラウマ苦悩の本質であるという見解を繰り返し述べている。
「今、ここにあろうとする思考」ではなく、「今ここにあるカラダを感じる」ことで、今ここにあることを取り戻すことが可能になる。思っていることではなく、身体が感じていることに集中する。
今、ここにあるカラダ。
今、存在しているそのもの。

では、また。

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