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心のメンテナンスに最適な「マインドフルネス」の基本

こんにちは、精神科医でジャズシンガーのメイ・オキタです。

最近よく耳にするようになった「マインドフルネス」という言葉。「なんとなく、心の健康のために良いことなのかな」というイメージは持っていても、その効果をご存じない方も多いのではないでしょうか。

今回は、マインドフルネスの概要と、自宅でできるシンプルなやり方についてお伝えします。

マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、今この瞬間の体験に意識を向け、良し悪しの価値判断をせずに、五感で感じるままとらわれのない状態で現実を受けとめることを指します。

ありのままの現実を、不要なジャッジをせずに感じ取ることと言い換えても良さそうですね。

瞑想は仏教由来と言われていますが、マインドフルネスを用いた瞑想法は、宗教の要素を取り払ったものです。

・心のメンテナンス法、メンタルトレーニング
・落ち込みや不安の原因となる「ぐるぐる思考」から抜け出す手がかり
・気持ちの切り替えをする方法の1つ

と言われています。

マインドフルネスの歴史

マインドフルネスは、1970年代後半、米国マサチューセッツ工科大学のジョン・カバット・ジンが「マインドフルネスストレス低減法」を開発したのがその始まりと言われています。

その後、1990年代の初頭にジョン・ティーズデール、マーク・ウィリアムズ、ジンデル・シーガルらが、うつの再発予防にマインドフルネスが効果を発揮するのではないかと考え8週間のマインドフルネス認知療法(MBCT)プログラムを開発。

以後20年以上にわたり効果の研究が行われ、科学的根拠が検討されてきました。MBCTは深刻な反復性うつ病の再発予防、不安症や身体疾患に伴う心理的な困難に対しても検証され、効果があるとされています。

マインドフルネス認知療法(MBCT)の中心になるスキルが、呼吸法と瞑想法なのです。

マインドフルネス瞑想のシンプルなやり方

ここからは、自宅でもチャレンジできるマインドフルネス瞑想の具体的な方法について紹介します。

(1)姿勢を整える

椅子に座る場合:
背すじをまっすぐに伸ばして座りましょう。背骨が体を支えていることを感じられるよう、背もたれから少し背中を離します。
床の上に足を水平におきます。

マットやラグに横になる場合:
足を組まずに仰向けになります。左右の足の間を少し開け、腕は身体から少し離し、身体の横に置きましょう。

床やラグ・クッションに座る場合:
両膝が床に触れるようなイメージで座りましょう。実際には触れていなくても問題ありません。

大切なことは、「心地よい姿勢」になることです。上手にできているか、自分が間違っていないかどうかジャッジするのではなく、やりながら自分に合う姿勢を探してみてくださいね。

(2)目を閉じる

目を閉じたい人は閉じましょう。1mくらい先に視線を落としたり、薄く目を開けたりしている状態でもOKです。

(3)呼吸に注意を向ける

身体の中に空気が入ってきて、出ていくのを感じます。その際は、以下の感覚に意識を向けてみましょう。

・鼻から息を吸うときの、空気が鼻腔を通り抜ける感覚
・肋骨が息を吸うと外に向かって広がる感覚、息を吐くと内側に引っ込む感覚
・息を吸うと胸のあたりが上がる、息を吐くと下がる感覚

息を吸うとき、吐くとき、毎回感覚が異なることに注意を向けます。

このとき、何か特別なことが起きるわけではありません。ただ自分の体の動きを観察します。いつも通り、ゆったりと呼吸をしましょう。

自分にとっての感覚、自分で感じることを大切に、その感覚を味わって取り組みます。

マインドフルネスで意識のコントロールにトライ

マインドフルネスは、自分の意識や集中力をコントロールして、ネガティブ案思考から適切な距離を取る手段のひとつです。そして、客観的に物事を見つめる力をトレーニングでもあります。

呼吸法や瞑想はいつでもどこでも実践できるものですので、ぜひ今回紹介した「マインドフルネス瞑想のシンプルなやり方」を参考に、ご自宅でトライしてみてくださいね。

マインドフルネスついては、K-mix(静岡FM)「メイ・オキタのArt of Life」、公式LINE@などでも情報発信しています。ぜひ以下のリンクをチェックしてみてくださいね。

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