初級から中・上級向けまで!おすすめドイツ語参考書
Hallo zusammen! みなさんこんにちは、めいです。
大変長らくお待たせいたしました!今日はみなさんに、わたしのおすすめするドイツ語参考書をご紹介させていただきます。
ただ箇条書きにしてもつまらない(&読みにくい)かと思いますので、今回はいつもと趣向を変えて、
「このドイツ語参考書がすごい!」
とわたしが思えるものに、それぞれ勝手に賞を授与させていただく(上から目線などではなく、あくまで感謝の気持ちからです…!)というスタイルで進めていきたいと思います。
有名なテキストも多いですし、ご紹介済みのものもありますが、よろしければ最後までお付き合いください!(順不同です)
(どんな人が書いてるのこれ?と思った方はこちらへ↓)
1. ドイツ語に触れてみたい人に、まずは1冊すすめるならこれで決まり!で賞
ドイツ語の世界へようこそ!
ニューエクスプレスプラス ドイツ語 (太田達也 著/白水社)
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受賞理由
○実際の会話文を通してドイツ語に触れることができる
こちらはよくある「まずは文法叩き込み!!」的なスパルタスタイルではなく、ドイツ語に興味を持った人、初めてドイツ語に触れる人に
「ドイツ語ってこんな言語だよ〜面白いでしょう?」と紹介するような本です。そのため、より自然な流れで文法知識が得られるようになっています。
○「ニセふりがな」が使われていない(←重要!!)
外国語学習においては実際の音に触れることが非常に大切ですが、初学者にとっては
「ふりがながあると助かる、とっつきやすい」
という面があることも確かです。ただ、多くのドイツ語参考書や辞書において使われている発音表記のためのカタカナふりがなには、実際の発音とかけ離れているものも多いです。
そんな中でこの本では「太田式」(著者の太田先生考案と思われます)という、実際の発音により近い表記のふりがなが使われています。もちろんベストなのはCDなどの音源を聴きながら真似して発音してみることですが、この本だけは比較的、カタカナを読んで発音したとしてもへんてこりんな発音(あとで矯正するのに苦労する、実際のドイツ語とはかけ離れたアレ…)にはなりにくいかと思います。
また、慣れてきたと思われる11課以降にはふりがながないところも、工夫されているなあと感じます。
○音源がCDだけでなく、無料のスマホアプリでも聴ける!
実際CDを読み込むのって面倒だったりしますが(わたしだけですかね…)、こちらはスマホアプリで音声が聴けるので、CDを放置してしまって音に触れてない…という事態を避けられます。
2. 「わかったつもり」で終わらない!とにかく身につくで賞
最強の「独作文型文法ドリル」
しっかり身につくドイツ語トレーニングブック (森泉 著/ベレ出版)
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受賞理由
○圧倒的問題数をこなすことで身につく
ドイツ語にÜbung macht den Meister (直訳で「練習が名人を作る」)ということわざがありますが、この本はそれを地で行くスタイルです。
・とにかく手を動かす
・自分でドイツ語を書く
・作文する
これをドイツ語の基本である「動詞の現在形」からずっと繰り返していきます。多くの日本の学習者が慣れ親しんでいるドリルスタイルと言ってもいいかもしれません。
1. のニューエクドイツ語では、文法の説明や練習問題を物足りなく感じるかもしれないので、そんなときにこの本をやるともやもやが晴れてスッキリすると思います。
○文法ドリルを通して単語も身につく
どの言語でも単語はとても大事です。ただ、単語だけでは(旅行中のちょっとした場面では十分かもしれませんが)文章を作ったり、会話したりはできませんよね。この本はゴリゴリの文法極め系ドリルですが、たくさんドイツ語作文をするということはつまり、たくさんの単語に触れるということ。よって、山ほどある練習問題をこなしていくうちに、単語力も半ば自動的に付いてきます。
○痒い所に手が届く解説
学習していて迷ったり、疑問に思いやすい部分について、ピンポイントに解説がしてあります。それもそのはず、この本は著者の方の慶應大学での講義をもとに作られた本だそうで、納得です。
わたしが今読んでいても、
「そう、この単元のときこれが知りたかった!」
というようなことが先回りして説明してあったりして、留学のときにこれを持っていきたかったな〜と心底思います。実際に、インスタのフォロワーさんの中に「ドイツ留学にこの本を持っていったので、文法でわからないことがあればこの本を開けばいいのがとてもよかった」という方がいました!
3. 「わかる」だけじゃなく「話せる」ようになりたいならこれで賞
文法×スピーキングのトレーニングができる
改訂版 口が覚えるドイツ語 スピーキング体得トレーニング (ヤン・ヒレスハイム、金子みゆき 著/三修社)
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受賞理由
○文法がわかる、のその先を目指す人へ
文法も単語も、ある程度は勉強してみた。ここまでは独学でもやってこられた。でも、「ドイツ語を話せる」ようになるにはどうすれば…?
——と悩む人は多いのではないでしょうか。わたしも同じことを、学習中の韓国語で思ったりするのでよくわかります。文法がわかることや単語を覚えていることと、実際に口からドイツ語が出てくることとの間には、ギャップがありますよね。そのギャップを埋める練習ができるのがこの本です。
この本は単なるドイツ語フレーズ集ではなく、文法項目ごとに、その文法を使ったドイツ語の例文をまとめたものです。この「文法項目ごとに」というのがポイントで、脈絡なくバラバラにドイツ語フレーズを覚えたり、ドイツ語作文したりするのは骨が折れるし身につきづらいものですが、この本なら自分のもっている文法知識を効率よく引き出しながら、話す練習をすることができます。
○作文練習としてもおすすめ
スピーキング練習用の本ではありますが、わたしはこれをドイツ語作文の練習に使っていたこともあります。日本語の文を見てドイツ語にしてみる、ということをまずは口頭ではなく紙の上でやってみるのもいいかと思います。基本的に、時間をかけて考えても書けないことが、突然口からペラペラ出てくる!ということはないはずなので。
(もちろん、本来は声に出して練習するための本なので、口頭での作文も大切ですよ!発音も含め、「口が覚える」が目標ですからね。)
4. リスニング力だけじゃなく、リーディング力も身に付くで賞
ドイツ語と、ドイツ語圏についてセットで学べる!
改訂版 耳が喜ぶドイツ語 リスニング体得トレーニング (クリストフ・ヘンドリックス、カタリナ・ムレンス・ゴリ、近藤美樹子 著/三修社)
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受賞理由
○音声があえてのネイティブスピード
語学学校などの先生たちは良い意味で親切で、初〜中級の頃はっきりゆっくり聞き取りやすく話してくれることも多いかと思いますが、それに慣れていると、いざネイティブスピーカーが普通に話しているのを聞いたら
「ドイツ語のはずなのに、なぜか聞き取れない!(涙)」
という事態が起こり得ます。この本ではあえて、付属の音声のスピードをゆっくりにしてはいないので、周りにドイツ語話者なんていないしどうやって耳を慣らせばいいの…?と困っている人に特におすすめです。
○「ドイツ語圏」に対しての理解が深まる!
何語を学ぶにしても、その言語の話されている地域の文化や歴史、人々の暮らしや社会の抱える問題などの背景について知ることは必須と言えるのではないでしょうか。というわけで、とりあえずこの本がまとめてくれているテーマから知識を増やしていきましょう!
読んでいて意味がある、内容として興味を持てる文章は、面白いので取り組みやすいです。ドイツ語の勉強になるのはもちろんのこと、ドイツ語の背景にあるものも一緒に勉強できるのがよいですね。
○Lesen(リーディング)対策としても秀逸
ドイツ語の各種検定にチャレンジしたいみなさんには特に、この本はとてもおすすめです!「耳が喜ぶ」とありますが、それ以上に「読解用の教材」として使えるなあというのがわたしの印象です。検定で出てくる文章にこういうのめちゃくちゃあるよね、という感じなので、このテキストをちゃんと読んで、内容を理解し、わからない単語を潰していき、あやふやな(なぜこうなっているのかいまいち不明な)文法を復習しておくことを強くおすすめします。最後のほうは結構ハイレベルなので、一冊丸々こなせばB2程度までは対応できるんじゃないかと。はい、Wann, wenn nicht jetzt? (いつやるの?今でしょ!)
5. 文法の森で迷った時にいつでも開ける!ナンバーワンの地図で賞
迷ってググってまた迷う前に、この文法書を開こう
これならわかる ドイツ語文法 入門から上級まで (鷲巣由美子 著/NHK出版)
中身を見てみたい方はこちらへ↓
受賞理由
○「使えるようになるため」の文法書
ドイツ語文法マニアとして知識だけめちゃくちゃ持ってる人になるのも、それはそれでまた素晴らしいものではありますが、今ドイツ語を勉強している多くの人にとって大切なのは「実際に使われているドイツ語が、なぜそうなっているのかわかる」上で「自分も自信を持って話せるようになる」ことではないでしょうか。この文法書は、本当にかゆいところに手が届く仕組みというか、疑問があったらその都度辞書的な感じで開いてほしい一冊です。高校の英語の授業で使ってたフォレストとかほんのり思い出すかもしれません。
○参考書にプラスすることで、独学や自学自習も捗る!
参考書ももちろん優秀ですが、やっぱりちょっと説明が足りないなーって思うこともありますよね。すんごい細かいところとか、「あれ?こんなの出てきたっけ?」って思うこともしばしば(経験あり)。何でもそうだと思うんですが、わかっている人って、正真正銘の初心者が抱くようなささいな疑問に気づかないこともあるんですよ(これも経験あり)。だから参考書では詳しく扱ってくれないところを何か他の手段で補う必要がどうしてもあって、それはドイツ語の先生だったりネイティブスピーカーだったりググって出てきたサイトだったりするわけですが、正直この本に3,300円(税込)払えば、不必要な出費も労力も大部分カットできます。いつも言ってますが、
出版社から出ている書籍は
専門家の熱意と英知の結晶
ですからね!!信頼度が違います。どうせ使うなら信頼できるものを。
6. 今まで教わってこなかった、でもネイティブスピーカーに近づきたいなら必須で賞
ドイツ語を、もっとちゃんと&スッキリ理解したい人へ
中級ドイツ語のしくみ (清野智昭 著/白水社)
↓公式サイトはこちら
受賞理由
○中上級者のモヤモヤを解消!
参考書をやったり語学学校に通ったりして一通りは勉強したけど、でもなんだかすっきりしないところもあるし、細かいところももっとちゃんと理解したい!——そんな熱心な中上級者の人、いませんか?いますよね。これ読んでる人みんな頑張り屋さんだと思うので絶対いると思うんですが、そんなあなたにまさに手に取ってほしいです。
初級の頃は何をやっても新しい知識だから、とりあえず出てくるものを取り込んで行けばレベルアップする感覚がありましたよね。でも中上級になってくると「そもそも何をもっと理解すれば上達するかわからない」ことが増えてくると思います。この本では、そんな人に対して、「そう言われてみれば確かに、ここをもっと根本的に知りたかったなあ」と思わせる項目ばかりが取り上げられています。
ちなみにこの本は「読む文法書」なので、ペンもノートも要らないです。ソファでリラックスしながら、ドイツ語の「考え方」についての知識が深められます。「ドイツ語のネイティブはこの表現の裏側でどういう考え方をしているんだろう」と思ったことがある中上級者の方、絶対読んで損はさせません!!
7. ドイツ語らしいドイツ語の文が作れるようになるで賞
本当に意味のある作文練習が家でできる!
しくみが身につく中級ドイツ語作文 (清野智昭 著/白水社)
↓公式サイトはこちら
受賞理由
○中上級者のために「作文練習を独学で」を可能にした本
本書の「まえがき」から引用しますね。
「模範解答が正しいのはわかる。けれど、自分が書いた文はあっているのか間違っているのかわからない」
これが、初級を卒業した人が本や問題集で作文をしているときにぶつかる最大の問題ですよね。だって、模範解答とまったく同じ文を書けることってあんまりないですしね。自分の書いた文でも間違いじゃないのか、間違ってるならなんで間違ってるのか、そのたくさんの疑問に可能な限り先回りして答えてくれています。そのため解説がものすごく長いです。他の本でこんなに詳しく解説してくれてるのみたことないってレベルです。1問の解説に見開き1ページ(つまりがっつり2ページ)使ってますからね!ちゃんと読み込んだら絶対レベルアップできます。
あとこの本、正直「中級」向けだけじゃないと思う…というかわたしは一応ドイツで大学生までしていたのに、帰国してから解いていて「ああぁあ゛!」ってよくなったので(これ恥ずかしいからあんまり言いたくなかったのですが)、上級の人にこそチャレンジしてみてほしいです。
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いかがでしたでしょうか。実はこれ、6,000字弱(!)も書いておいてまだ前編なのですが、後編を待つと一生授賞式ができない気がするので、ここまででいったん公開したいと思います。
ドイツ語学習は実際につらいことも多いです。でもそれ以上に楽しいです。
なので、これを読んでくださった皆様に、
・ドイツ語、やってみようかな?
・この参考書、自分に合いそう!目標達成のために使ってみよう!
・これ、持ってたけど使えてなかったな。こんなメリットがあるならもう一度チャレンジしてみようかな?
…と思っていただけたら、皆様の仲間の一人、いちドイツ語学習者としてとても嬉しいです。
Viel Spaß beim Deutschlernen!
ドイツ語学習を楽しんでくださいね!
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