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「結構です」「いらないです」「大丈夫です」

この3つの台詞を見た瞬間に察した人もいるかもしれない。
そう、これは何を隠そう「お店の人への断り文句トップ3」だ。(まうの独断と偏見調べ)

レジ袋が有料化し、お店の人との会話が1往復分増えたのは記憶に新しいはず。
しかもこれまで何度も繰り返してきたであろうこの会話、大半がお断りするパターンになると思う。そういう場合、お店の人にはなんと口にしているだろうか。

私は圧倒的に「大丈夫です」が多い。
「最近の若者は『大丈夫です』ばっかり!ええんかよくないんかはっきりせえ!」というお小言もよく耳にする昨今だけれど。でも、私もいろいろと考えた結果この台詞を選びとってしまうのだ。


なんとなく、「結構です」って相手に冷たい印象を与えかねないような気持ちになりませんか? 若い人になら共感してもらえるはず。
なんというか、相手と自分との間に「結構です」という壁を作ってしまうような感じ。改まった言葉であるからこそ、「大人と大人の距離感」を感じてしまうのかもしれない。

同じような理由で「いらないです」も使いにくい。
なんとなく、本当になんとなくだけれど、いらないと言うとまるで相手ごといらないと言ってしまっているかのような気分になってしまう。いや、いらないのはレジ袋であって店員さんではない、そりゃもちろん。

いやそんなん気にならんて、と思われる方がほとんどだと思う。実際私も下っ端アルバイト店員をしているけれど、お客さんから言われることに関しては特に何も感じない。それなのにいざ自分が断る側になると、なぜだかいらないことを気にしだしてしまう。

もっと歳を重ねればそんなの微塵も気にならなくなるんだろうけれど、若者って何かとデリケートなのだ。傷つきたくないし、傷つけたくない。だから私は、自分が「結構です」や「いらないです」に引っかかる間は「大丈夫です」と口にしてしまうんだと思う。

なんというか、日本人って何かと言外の意味を読みとろうとしてしまう節があるからめんどくさい。だからこそ愛おしい、とも言えるんだけど。

……とはいえ。やはり店員の立場からしてみると、「大丈夫です」なんて言われた日にゃどっちやねん!!!と突っ込みたくなることも多いはず。私も下っ端アルバイト店員なので大いにわかる、自分も使ってるくせに。


さて、冒頭でトップ3などと書いたけれど、実際「大丈夫です」の次に多いのは、身振り手振りでいらないと表明する人だと思う。
アルバイト店員の端くれから言わせていただくと、正直声に出して言ってもらった方がわかりやすくてありがたいのだけれど、このご時世だからあえて声を出さないようにしているのかもしれないので強制はしたくない。

あ、もちろんノーリアクションノーコメントのお客様は論外です。後から袋いるなんて言われても知らんのよ。もうお会計してもたんよ。とっとと3円出せオラァ!……いかんバイトの愚痴になってしまう。

接客業、何かと不便で面倒なことも多いけれど、店員側もお客様側も気持ちのよいやりとりができるのが何よりだ。「大丈夫です」なんて曖昧な言葉を使っている私だけれど、その分お店の人への思いやりの気持ちは忘れずにいたいな。自戒。



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