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人口割合に対しての店舗数は全国1位!消費量全国3位! 松山市民はパンが好き!? まつやまパン事情

みなさん、パンはお好きですか!?
私は大好きです♪

ここ、愛媛県松山市は、人口割合に対してパン屋が多いと言われています。
こちらのブログを読むと、人口10万当たりの店舗数は愛媛県がNo.1のようです。

確かに、魅力的なパン屋さんが多く、どのお店も繁盛し、続いているイメージ。そして、行列ができているお店も多い!「松山市には娯楽がないから、パンを買いに走る」という噂も聞いたことがありますが・・・果たして真相は!?

松山市民はパンが好きなのか?なぜこんなに人気?松山市のパンの魅力とは?

その疑問を探るべく、パンを中心としたグルメインフルエンサーゆりママんさん にインタビュー!

パンから見えてくる松山らしさとは・・?
がっつり探ってみました♪

※この連載は、愛媛県松山市の魅力を再定義するするために結成した「松山ローカルエディターズ」でお届けしております。2023年2月まで毎月更新!

パン屋めぐりをはじめた理由

愛媛県のパン情報といえば・・・ゆりママんさん!丁寧な資材と、魅力的な紹介の仕方で、影響力ばつぐん。TVに雑誌に引っ張りだこの、ゆりママンさんですが、パン屋めぐりをはじめたのは2015年ごろ。子どもが小さくて、忙しい日々を送っているときに、「いつでも、おいしいパンが家にあると幸せだなぁ〜」と、美味しいパンを求めて、家にストックすることをはじめたのだそう。

ゆりママンさんが住んでいる四国中央市は、香川県に隣接した市。松山市からは、車で高速に乗っても1時間ほど離れています。だからこそ、松山に来た際には、いろんなパン屋をめぐって、たくさん買って帰るということを始めたのだそうです。

行列も楽しみのひとつ!?

パン屋さんで行列ができるお店といえば・・・いくつか思い当たるのですが、BAGELラクダピクニックさん(ロープウェイ街近く)やNAVY BAGELSさん(松山駅近く)が有名です。

どちらもベーグル屋さんなのですが、実はゆりママンさんの記事がブームのきっかけと言われています。

もともとパン屋さんで売っているベーグルが苦手だったゆりママんさん。パサパサして、味もなく、おいしくないと思っていたのですが、「専門店のベーグルはどんな感じなんだろう?」と、買ってみると・・・むちゃくちゃおいしい!!!このおいしさをぜひたくさんの人に伝えなくちゃ!そんな想いをブログに書いたところ、ベーグルブームが巻き起こったのでした。

ちなみに私は行列が苦手なのですが、パンを買うために並ぶのって実は幸せな時間なのだそうです。いつも並んでいると顔馴染みも増えて、「今日は何を買うんですか〜?」などの会話が生まれたり、「やっと買えた!」という達成感があったり。そう考えると、行列も悪くないですね♪

松山パンの魅力とは!?

愛媛県のパンを知り尽くしているゆりママんさんに、松山パンの魅力を聞いてみました。

ハシゴしやすい

まず・・・一番の魅力は、いろんなジャンルのパン屋さんがコンパクトにまとまっていること!たくさんの個性豊かなパン屋さんがあるので、一日に何件もハシゴできちゃうのです。

ゆりママんさんは、なんと一日に50個買ったこともあるそう‼︎

これ、ゆりママんさんが特別だから・・・というわけではなく。実は、こういう方、たくさんいらっしゃるのです!! 私の友人も1つの店舗で1万円以上パンを買っていました(驚)。せっかく来たのだからと、まとめ買いするパターンが多いのです。ゆりママんさんがパン屋めぐりをはじめたきっかけと同じように、みなさん「家時間を充実させるために、おいしいパンをストックしておきたい♡」という気持ちがあるようです。そんな傾向も見据えて、「2日目もおいしく食べられるパン」を開発しているパン屋さんもあるとか。

ちなみに、県外からの需要も高く、観光の途中にパン屋に立ち寄り、宅配を手配する人も!私の知り合いのパンマニア(東京在住)は、愛媛のパンは、価格も安くてクオリティが高いとすごく喜んでいて、例のごとく大量買いしていました(笑)

移転・移住で、生き方を見つめる

最近の傾向として、「移転」をするパン屋さんが多いのだそう。
その理由は様々ですが、パン屋としての成功だけではなく、店主自身の働き方・生き方を考えた上での移転なのでは?と、ゆりママんさんは分析します。

移転のほとんどが、人やお店が集中しているエリアから郊外へ・・・というパターンです。最近でいうと、ぱんやさんRin が松山市中心部から海の近い堀江エリアへ。プースドシェフさんはビブレアーティザンブレッド と名前を変え、場所は元の店舗の近くですが新築で店舗を構えます。

三津にあるTOYS BREAD FACTORY さんは、東京出身の店主さんなのですが・・・なんと旅行で松山を訪れたときに、松山を気に入り、物件を契約。パン屋をスタートしたのだそう。こちらは移転ではなく、移住ですが。松山を気に入ってくださり、とてもうれしいです♪

移住に関しては、

☑︎パン屋さんの少ないエリアに店を出し、地元の住民の方に貢献したい
☑︎自然の中で、自らの子育ても充実させながらのびのびとした経営をしたい
☑︎たくさんの量をつくるのではなく、静かな環境でこだわりのあるパンをじっくりつくりたい
☑︎お水や野菜、果物など、よい素材が手に入りやすいエリアへ

などなど。それぞれの理由があると思いますが、
移転したことで営業日を減らし、その分開発に力を入れるパン屋さんも多いのだそう。

パン屋さんの働き方革命

パン屋さんはとってもハードな職場環境です。発酵に時間がかかるため朝が早く、立ちっぱなし。それを改善するため、発酵方法を工夫しているお店もあります。

たとえば、キッチンカーのMimi bagel さんは、前日の仕込みでじっくり低温で発酵させる低温熟成法を取り入れられています。こうすることで、朝のスタートをゆっくりにすることができます。ベーグル屋さんを始めたのも、パンが苦手な娘さんにおいしいベーグルを食べさせたかったからなのだそう。娘さんは、mimiさんの焼くベーグルだと美味しいと言って食べてくれて。そんなふうに、いろんな方の美味しい時間に寄り添えたら・・・と始められたのだとか。素敵ですね!

三津浜のエヌズキッチンアンドラボさんは、コロナ禍になり店内での飲食をストップした代わりに、予約販売や自販機での販売をスタート。大人気でいつも行列ができるお店なので、自販機で24時間お買い物ができるのはうれしいですね。台湾カステラをいちはやく松山で流行らせたり、映えておいしいパルフェ缶など、常にお客さんが喜ぶための開発をされているのですごいなぁと思います。

人気のパルフェ缶

「お客さんに喜んでもらいたい、お客さんの期待に応えたい」という気持ちと、自分自身の働き方や人生を考え、真摯な選択をしているパン屋さんが多い松山。なんだか、松山の人の市民性が感じられますね。

ゆりママんが選ぶ「松山らしい」パン屋さんは?

最後に、ゆりママんさんが個人的に思う「松山らしいパン屋」を3店舗選んでもらいました!

aoitori BAKERY

ハード系やバゲットが苦手だったゆりママんさんですが、aoitoriのツナが入ったバゲットを食べて、バケットの概念が変わったそうです!小麦の香り、甘み、パリパリの食感。バランスが絶妙!店主の職人魂をリスペクト。自らの、働き方や生き方を考えた経営も素敵です。
日本の名水に選ばれている杖の淵公園のすぐ近くなので、家族とピクニックがてら公園でいただくのもよさそう・・・!

パンステージ メリー

松山といえばこのお店!何を選んでもおいしい、世代を問わずどの人にも愛されるパン。スタッフやお客さんの意見をとことん取り入れたパンづくり。無料のコーヒーサービスも女性スタッフの声から生まれたそう。活気がある店内からは、職場環境のよさが漂ってきます。
場所は、たかのこ温泉、そらともりなどがある久米エリアです。

Le Crosso(ル・クロッソ)

種類豊富なクロワッサンが人気のお店。クロワッサンはもちろんのこと、ゆりママんさんがおすすめするのは、1日5〜6本しか焼かない湯種食パン!外側はハード、中はもっちり!食パン好きにはたまらない感動の一品です。
松山空港から車で8分程度の場所にあります。


結局、松山の人はパンが好きなのか!?

結局、松山の人はパンが好きなのか・・・?

パン食普及協議会が運営されている「パンのはなし」の「Q5 パンが大好きな県民は?」の記事を読むと・・・食パン以外のパンの都市別消費量にて、松山市は全国3位となっていました!

おもしろいことに、消費量では3位ですが、消費金額別では7位。これを見ると、「松山のパンは安い」ということが分かるのではないでしょうか。

わたしの肌感覚ですが、どんなお店に行ってもパンは200円台が平均に思います。

こちらの写真は、ローカルエディターズ新居田真美さんからいただきました

たとえば、こちらはパンステージメリーのフルーツサンドは200円(税抜)!

や・・・安い。

また、こちらは「食パン以外」のデータで、食パンのみのランキングでは、松山市は上位ではありませんでした。このデータからも、松山の人が、日常食としてのパンというよりは、娯楽としてさまざまな種類のパンを楽しんでいることがわかります。

ゆりママんさんもそうだったように、「家においしいパンがあるしあわせ」を求めて「いろんなパンをまとめ買いする」・・・そんな人が多いのかもしれません。

松山市にはいろんなパン屋さんがぎゅっとまとまっているので、ハシゴもしやすい♪「ここのパン屋さん、おいしいよ!」そんな情報を手に入れたら、すぐに出かけて、試してみる。好奇心がある人も多いのかも!

松山のパン屋さんには、「横のつながり」を大切にしている方も多く、飲食店や農家さんとつながって、一緒にメニューをつくりあげているところもあります。

たとえば、萱町商店街にある食パン専門店「一本堂」さんは、近年の食パン専門店ブームで売上が心配だったときも、飲食店と連携して工夫しました。

また、松山空港から車で10分の「ベーカリーみき」さんといえば、ゆでたまごが丸ごと1個入ったカレーパン!といったように、「このパン=この店」といった特徴的なお店も多いです。

今回ご紹介したパン屋さん以外にも、まだまだ魅力的なパン屋さんがいっぱい。これは、パン屋めぐりが止まらないはずです(笑)

松山はパンの街!

おうちライフを楽しむためにも、パン屋さんにでかけてみませんか?

次回の記事では、ローカルエディターズのメンバーが実際にパン屋さんを訪れてみます。 店主のコメントとおすすめパンをご紹介しますよ〜。お楽しみに!

今回の書き手:大木春菜
大洲市出身、松山市在住。松山ローカルエディターズ編集長。株式会社せいかつ編集室 編集者・ライター。地元も好きだけど、旅も好き。レトロなものやマニアックなカルチャーが好み。手帳のYouTubeも発信中。
Instagram▶︎ooki_haruna
Twitter▶︎haruna_ooki
YouTube▶︎せいかつ編集チャンネル

※記載している店舗やサービスについての詳細は、各ホームページからご確認ください。

※各パン屋さんの写真は、ゆりママんさんのブログからお借りしました。



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