見出し画像

手作りおもちゃを販売してみて学んだこと|わたしの豊かさ#28

ご家庭で、おもちゃなどを手作りされているお父さんお母さんはたくさんいらっしゃると思います。
今回の記事では、息子が1歳だったころにわたしも作ったおもちゃと、そこからの学びや発展について、イラストアカウントから引用しながら書きたいと思います。

2020年1月頃の東京、まだコロナの気配がなく、夫は海外出張続きで何週間もワンオペ育児をしていたときに海外サイトでBusy Board(ビジーボード)というおもちゃと出会いました。
1歳息子の後追いが本当に激しくて、一人でどう乗り越えようか不安を抱えていた私の希望の光でした。

Busy Board(ビジーボード)とは、板に鍵付き扉やファスナー、スイッチ、蛇口などの生活用品が取り付けられている、指先知育系玩具です。
イタズラ大好き、脳が急速に発達し、様々な感覚をためこむ時期にいる子供たちの成長を後押しすることが期待されています。

ふむふむ、なんだか発達に良さそうなのか、というのと、とにかく後追いが緩和したらなぁ、という気持ちが強かったです。後追い・・・今なら可愛いじゃないの、と思えるのですが、新米母には悩みだったのです。

買ったら高いと分かり、工作好きのわたしは作ってみることにしました。

つくってみた!

難しい取付は夫が帰国したときにお願いしました

あそんでくれた!

一番大変だったのが食事の準備中だったので、キッチン横に取付たのが大正解で、ものすっごく助かりました。

そんなわけで、はじめての手作りおもちゃは大成功を収めました。
ワンオペの孤独感も、この手作りを楽しみながら一生懸命取り組むことで紛れていたというのもあると思います。

反響があってびっくりした

大満足!となっていた2020年5月、世間は本格的にコロナ時代に突入していました。上記ビジーボード記事は長引く自粛でおうち時間が増えた子育て世代のみなさんの目に留まり、300件近くのいいねや700件を超える保存、たくさんの問合せなどを頂きました。ひっそりと育児日記を投稿していただけのアカウントだったので、びっくりでした。

そういった流れがあり、なにか役にたてることがあるなら、とニーズに応じて少量販売を始めることにしました。

販売することにした

ショップ名『THINK TOY(シンク トイ)』という名前を10分で考えて決めて、BASEのページを用意し、メルカリでも販売を開始しました。

THINK TOY身近にあるもの全てをおもちゃにできる才能をもったこどもたちに、思う存分熱中してそのクリエイティビティを刺激して育んでほしいという意味を込めました。

自分が作ったものの販売は始めてでした。
赤ちゃんにも環境にも優しいオーガニックペイントを使ったりとこだわった上に、販売手数料や送料も加味すると原価設定をどうやったらいいか分からなくなってしまいました。ただ、お手頃価格で販売したい気持ちが強かったので、ほぼ原価のような価格設定になりました。販売したいというより、たのしいおもちゃの思い出と、ご家庭でつくる楽しみを共有したいと思っていたので、取付方法のDMも積極的に受け付けていました。

少ない販売ながら注文は途切れることなく続き、再販分もすぐに売り切れてしまうので在庫を作れず、オーダーメイドだけの受注生産で、帰国中だった夫と一緒に一時期は何日もてっぺん超えの日々を送ることもありました。

パーツをいろいろ考えるの楽しかったです!

つくる責任、つかう責任 に気付く

作りながら、どうしても引っかかる気持ちがありました。
モノを作ることはいずれゴミを増やしてしまうことにも繋がるということです。この商品の特徴として、対象年齢が1~3歳と短い上に、廃棄分別が非常に面倒な点があり(極力取り外し可能なように作っていましたが)、考えた末に最終的な折り合いをつけ、声を掛けていただいた大手ECサイトさんもお断りし、沢山の生産はしない選択にしました。

ここで折り合いをつけたひとつアップサイクルも、本来の意味合いと違い、つくるために中古品を探すというちぐはぐな考えだったなと思いますが、つくるならそうしようと決めました。しかし仕入が非常に手間のかかるタスクとなってしまいました。それでもオーダー頂くとやっぱりすごく嬉しくて、有難く気持ちを込めて作らせて頂いています。なので、ごく少量を無理なく制作するスタンスで材料はコツコツと集めています。

その後、他の方々も手作りサイトやメルカリで販売されているのを多く見かけるようになり、それならもうわたしたちは作らなくて良いな、とも思いましたが、現在はサイトでの販売より、ビジーボードをつかった違う形での交流や関わり合いに興味を持っています。
ワークショップやマルシェなどでの小さな対面でのコミュニケーションがあるような場所、託児場所へのレンタルなどの構想があります。

また、多くの方がビジーボードを販売されている中で危険性の指摘もあるようです。取付担当の夫は本業がモノづくりなので検品の精度に関しては信頼しているのですが、知育玩具を扱う者としての資格検定勉強などを始め、着々と準備しています。

とはいえ、とてもゆるい計画です。何年先になるか…
ただ、1歳息子のおもちゃとして作ったおもちゃがここまで発展するなんて、本当に子供って人生の方向転換を起こすほどの存在ですよね。

4歳になった息子は、ちょうど昨日も当時のビジーボードで遊んでくれていました!思い出したようにたまに遊んでいるのを見ると、その器用になった手先に成長を感じてジーンと嬉しくなります。

1歳のころ大好きだったハンドスピナーは今もヒュンヒュン回しています!

ビジーボードを通じたご縁や、つくる側を経験できたことによる学びにほんとうに感謝しています。

この記事は2023年の「豊かさ」に必要な8つのことの中の
4.なんでも手作りを補完する:玩具、絵本 【玩具】を説明する内容でした。元になる記事はコチラ▼

次回は4.なんでも手作り#28【絵本】について書きます。

読んでいただき、ありがとうございました!


この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

つくってみた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?