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家族で広川泰士さんの写真展に行ってきました。

毎日note39日目。
小海町高原美術館で始まった、広川泰士さんの写真展「光景」へ行ってきました。
初日だったので、ご本人のギャラリートークも聞くことができて、とってもおもしろかった。

「バベル」というタイトルの作品群は、カラーで撮った日本各地の巨大建造物の光景。

山の中に高速道路を作ったり、頑丈な大きなビルを取り壊したり、壊すつもりはなくても自然災害で壊れたり。スクラップ&ビルド。大きな時間の流れの中で、あたりまえに起こっていること。

対象も大きいんだけど、写真のサイズも大きくて。スクリーンに映し出されてそこにいるような。東京の雑多な音とか、田舎の遠くに聞こえる車の音とかがありありと見える。

広川さんの作品は、モノクロが多い中で「バベル」はカラー。広川さんは、カラーとモノクロについてこんなことを話していた。(記憶の範囲です)

「カラーは情報が多い。一方、モノクロは抽象画。情報がそぎ落ちるので、見る人に想像してもらう。だから、メッセージ性も強くなる」(広川さん)

ふむふむ。

バベルの作品は、必死に想像を働かせることもなく、写真から音が鳴っているようだった。そして広川さんは、バベルをカラーで撮った理由のひとつに

「社会批判的な意味をあまり込めたくなかった」(広川さん)

と仰っていて、腑に落ちた。

夜、家族でお風呂に入りながら、今日の写真展について、息子と夫と三人で話をする。

「きょうたのしかったね~。おおきいおそらのしゃしん」と息子が笑っていてうれしくなった。

昨日は雨がしとしと降っていて、けだるい雰囲気の中での鑑賞が味わい深かった。きっと天気によって作品の見え方も変わってくると思うので、また見に行こうとおもう。
10/25(日)に広川さんと駒形克己さんのトークセッションがあるので、参加したいな。

広川泰士写真展「光景」
小海町高原美術館
12/21(月)まで

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小海町高原美術館、とっても好きな場所です。展示室ごとの雰囲気が全く違って、物語が進んでいくようなワクワクがいつもある。

目に触れられず流れていく宙ぶらりんなローカル情報を囃し立てて、自分の住む地域ってなんかいいな、誇らしいな、暮らしやすいな、と感じられる循環を作り出したいと思っています。(team OHAYASHI細川敦子)