想像力にものすごく自信がなかった子どものわたし。
幼いころから、想像力にものすごく自信がなかったわたしは、
大人になっても「わたし、想像力がないんです」と
聞かれてもないのに言ってみたり、
想像力が試されそうなところからは逃げ回ったり、
自分に向けて「想像力がない」という暗示をかけてきた。
絵が下手なことも、長年想像力の問題にしてきたが、
いや、必要なのはむしろ観察力だよね、
ということに、最近気づいたのです。はずかしい。
小学校の国語の授業で「物語の続きを考えてみましょう」というのがあって、びっくりするくらい筆が進まなかった。なにも浮かんでこない。
しらけた冒険のはなしもどきを書いた気がする。
その時に、ああ自分には想像力が欠如してるんだな、と思った。
真っ白な画用紙も、まっさらな原稿用紙も、子どもの頃のわたしにとっては恐怖でしかなかった。
それを、想像力がないんだ、ということで自分を納得させていたような気がする。
でも、最近なんとなくおもう。
うまく書かなきゃ、ちょっと大人びたところをみせなきゃ、結果を出さなきゃ、みたいな気持ちがあったのかもしれないなあと。
得意ではない分野で、結果が出せないことが許せなくて、
できないというバリアをはることで、納得させようとしていたのかも。
それを言うことで、自分を守っていたのかも。
今現在、わたしの想像力がどうなっているのかは判断しがたいが、
昔のように、真っ白な画用紙や、まっさらな原稿用紙を怖がることはなくなった。
失敗するかもしれないけれど、物語を作ってみようと思えるし、絵も描こうとは思える。大人になってよかった。
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