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選んで食べたものでさえ上手に消化できなくて
吐いた。
職場のトイレで、吐いた。
胃に入る最大容量の2倍くらいは出ていったのではないかと思うくらい出ていった。
お昼当番を終え、少し遅めのランチを食べた1時間後くらいからだった。
早退しようか、どうしようか。午後の3時間はずっと吐き気と戦いながら、いつ帰りたいと言い出すか迷っているうちに、退社時刻を迎えた。
帰宅中もずっとむかむかと吐き気がし、ぐらぐらと頭痛もして、泣きたくなった。
駅か
「なんで好きなんだろう」の正体は
「あいつよりいい男なんかいっぱいいるよ」
20時を回った頃。吉祥寺駅から徒歩3分の2階にある喫茶店の角の席にふたりで斜向かいに座って珈琲を飲んでいる。館林くんにこの台詞を言われたのはいったい何度目だろう。
「そうだよねえ」
わたしは彼の背後のガラスに施された金の模様を目でなぞりながら答える。
「あいつ、普通にかっこいいけど、いい男ではないよ」
館林くんの言いたいことはわかる。とても、わかる。"あい
東京という街で孤独を抱きしめている
綺麗に片付いた部屋。
お気に入りのインテリア。
誰に見せるわけでもない。
誰かを迎え入れるわけでもない。
ただ自分のためだけに整えられた1Kのこの部屋で、私は寝れずに朝を迎えそうである。
深夜と呼ばれる時間はとうに過ぎ、時刻は午前4:44。
天気が悪い。まだ明るくならない。
グレーの東京。
この街で暮らし始めて半年。
孤独を抱えながら過ごす日々は、閉鎖と開放を併せ持ち、寂しさと穏