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「はじめに言葉ありき」は誤訳?だそうですが。広告アイデアは、はじめに言葉か?ビジュアルが先か?(私の場合)

聖書で最も有名なフレーズかもしれない「はじめに言葉ありき」って、実は誤訳だというハナシ、つい最近になって知りました。コピーライターとして言葉の重要性を語る際によく引用していたし。先輩ディレクターもそういう例えで語っていたので。えっ、そうなの!?という驚きがあり、知らなかった恥ずかしさもあり。(本来、意味するところは…お調べください。)で、そうは言いつつ、今回は。その広告アイデアを考えたとき、コピーが先に浮かんだか?ビジュアルを先に思いついたか?って辺りを書きたいので、使わせていただきます。どうかお許しください!あぁ、神様!!

だいたいはコピー(言葉)から先に考える…っていうか思いつきます。やっぱ、コピーライターですから。ただ、デザイナーと案の出し合いをするときは、ヘタクソながら自分で描いたり合成したビジュアルを添えるかな。もちろん、コピーだけ太い書体の大きな文字で出力して、「どうだ、えぇコピーやろ!デザインは任せたで!!」ってこともある。デザイナーから出てくる案も、こんな感じのことが言いたいんです…とコピーというか考え方が添えてあるラフ案もあれば、ほぼ完成形に近いビジュアルを仕上げてきて、「あとは、えぇコピーさえあれば!」と不敵な笑みを浮かべられる場合もある。自分ひとりでウンウン唸りながら考えているとき、稀ながらコピーとビジュアルが同時に降りてきた(!)こともある。本当にレアケースですけどね。

こちらは、「はじめにビジュアルありき」で制作したポスター。

クライアントは近畿日本鉄道、近鉄さんです。「マナーポスターで、日本だけじゃなく、海外にも通用するようなアイデアのものがつくりたい!テーマは音漏れ」というオーダーだった。オリエンから数日後の案出しのとき、デザイナーが、「いま(当時)のイヤホンって、なんかシャワーヘッドに似てますよね?音漏れと水漏れも近いし」と、手描きラフを見せてきた。自分が考えたコピーやらビジュアル、ほかにプレゼンした案は、すっかり忘れてしまったが。コピーさえ面白くて、いいものができれば、この案に決まるやろうな!と確信した。ラフを見ながら…コピーはすぐ浮かんだ。「漏れると、まわりにかかります。迷惑が。」ま、絵ダジャレというか、ビジュアルとの掛け合わせコピー。ちょいと倒置法を使っただけのキャッチフレーズ。それでも、おかげさまでクライアントさんは喜んでくれて、2008年度のTCC年鑑にも掲載された。あっ、もう15年も前の制作やった(-_-;) そりゃ、自分がほかに考えた案なんか憶えていないわ。どこか海外の広告賞にも入賞したハズやけど、アジアやったかヨーロッパやったか?も忘れてる。表彰状も紛失してしまい、確かめようもない…トホホ。

とりあえず、長~~くコピーライターをやっているので。ちょっと(いや、かなり!?)昔の広告制作話やらなんやら、せっかく再開したnoteなので、いろいろ書き続けたいと思います。ってなワケで、『コピーライターのひごと、ひとこと、ひとりごと』第1回は、ここまで。では、また!






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