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#8「住まい」に対する価値観 ⑦マンション売却 売却益の考え方

長女の小規模保育園卒を機に、転園できない状況に陥ってしまう我が家。
カミさんリサーチのおかげで、卒園1年前に状況を察知し、マンション売却を決意。
今回は、マンションを売ったプロセスを振り返って、売却金額と納得感についてアウトプットしたいと思います。

デベロッパー系のマンション売却仲介

野村不動産は、不動産仲介を行うグループ会社があります。私たちは同社にマンション売却の仲介を依頼しました。プラウドシリーズの仲介を多く手掛ける同社。プラウド売却の手際の良さはピカイチでした!

グループ会社という事もあり、プラウドシリーズ売却の場合、仲介手数料の割引を受けることもできました。また、分譲時に加入した有償保証サービスは売却相手に引継ぐ事もできるので、マンション価格査定の際に+要因となりました。そして、野村不動産認定の物件として売出すことができました。(ディーラー認定中古車と同じ感覚??)

大手ならではのシームレスなフォロー体制でした

さらに、営業担当さんが本当にピカイチでした。なんと同じマンションに住んでいる方だったのです。ご自身も住まわれているマンションなので、売却の訴求ポイントを完璧に把握されており、安心して売却をお任せする事ができました。(とても優秀な営業の方だったので、他のマンションだったとしても、安心してお任せしていたと思います。)

なにより、自分の購入したマンションを、プラウドを知り尽くした営業さんも購入していた、という事実が大きな自信となりました。

マンション売出し価格の値決め

仲介委託の契約を行い、営業さんによる部屋の査定をしていただきました。その後、同じマンションでの仲介売買実績データを教えて頂きました。同マンションで、私たちが売りに出すまでに10戸弱の売買実績があり、同時期に5戸が売出中でした。

我々が売出し始めたのは、分譲から1年半後でした。営業さんに詳しい話を聞くと、他の部屋の売却理由は様々でした。
・転勤
・離婚
・マンション生活が合わなかった
・地場の社長さんが節税対策として買ったけど使わなかった(←これ以外に多い)
etc...
マンションを売却する理由も様々ですね。

そして、分譲時金額と実績売却金額についての説明があり、他の部屋は分譲時比98%~109%の範囲で売却されていました。諸事情で手短に売却が必要な場合を除いて全て分譲時比100%を超える金額で売却されていました。

一方で、売出し中の部屋(ライバル達)は分譲時比105%~115%のレンジとなっておりました。こちらも、早く売りたい方は安めの価格設定・長期戦も辞さない場合は高めの価格設定でした。近いフロアで部屋の大きさが似ている部屋(ガッツリ競合)が105%で売りに出していました。ガッツリ競合部屋に対して我々の部屋の売出し金額が大きく上回ってしまうと、購入希望者に見向きもされないのでは...と感じました。
しかし、私たちの部屋は「角部屋」という特徴を持っていました。また、売却期限(長女の保育園卒園)迄1年あったため、分譲時比115%の価格設定とする事に決めました。

市場価格」と「売却期限」を掛け合わせると、
売出し金額は自然と決まりました。

内見対応

売出価格決定後、我が家はWeb上に中古不動産物件として掲載されました。住んでいる状態で売出したので、内見希望があった際は、日程調整のうえ部屋を片付けてから、購入希望者さんに来ていただく流れで内見を行いました。インテリアコーディネーターが整頓して、カメラマンが撮影したWEB掲載用写真と、生活感あふれる実際の我が家のギャップを埋めるため、片づけは結構大変でした。

内見の場合、収納の広さを確認されるので、
とりあえずウォークインクローゼットに収納はNG

売出しから2~3週間に1回の割合で内見していただき、1日2組に内見していただく事もありました。日程まとめて頂くと負担が少なくて助かりました。同じマンションの他の部屋も同じ日に見学される事が多い感じです。

内見時に売主がいると購入検討者さんは聞きたいことも聞けない雰囲気になるかと思い、最初の挨拶が終わると、営業さんが部屋の中を案内して、私たちは他の部屋で待機。最後にご質問にお答えする流れで対応しました。内見していただいた方は同年代の20代後半~50代までと幅広かったです。

内見後、ロビーで営業さんと購入検討者さんが打ち合わせを行い、その内容を即日フィードバックしていただけました。購入検討者さんのご検討状況は様々です。
・エリア内の他の物件と比較されている方
・とりあえずプラウドが良くて、他のプラウドと比較されている方
・このマンションに決定していて、部屋の比較をされている方
居住中という事もあり、確度低めな方は事前に営業さんフィルターで除外していただいていました。

購入希望者さん現る

売出してから2カ月ほど過ぎた頃、我々の部屋に強い興味を持っていただいた購入希望者さんが現れました!
地元に戸建てを所有されている50代のご夫婦で、お子さんの独立と実家の相続を機に、駅近マンションを検討されている方でした。

我々の部屋を気に入っていただいた理由は下記だったようです。
・ご夫婦二人には広すぎず、お子様家族が遊びに来ても狭すぎない広さ。
・来客時に使えるゲストルームが共用設備であること。
・角部屋で採光が良い
・相続する実家、戸建ての売却スケジュール調整後に引っ越したい
 (少し先に引渡してほしい)

特に奥様に我々の部屋を気に入っていただいたようで、3回内見していただきました。最終的に我々の部屋(地元)とさいたま新都心の新築物件(シントシティ)の比較となり、我々の部屋のご購入を決断していただきました。

決断に際して、営業さんを通して値引き要請がありました。ある程度は織り込み済だったので、分譲時比112%を最終着地点として値引きに応じました。また、値引きに際しては、仲介会社の手数料についても協力を要請して応じて頂けました。

希望者さんとも金額FIXし、当時の同マンション売却実績の中で最大の上昇率で売却する事ができました。

引き渡しまで

金額決定後、引渡し日の調整に入りました。ラッキーだったのですが、先方も我々も3月中旬の引き渡しを希望しており、すんなりと合意で決ました。正式契約が9月で引き渡しが翌年3月です。半年分の家賃を節約する事ができました。

引き渡し迄の間、我々は駅近保育園に入れる引越し先を探し始めました。引越し先の検討は次回詳細を書きたいと思います。結果同じく埼玉県内でカミさんの実家に近づきつつ、通勤時間は変わらないエリアに引っ越すこととなりました。

引越し先で住居を購入するか、賃貸にするか考えましたが、後述する譲渡所得の控除適用と、子供の成長に伴いライフプランが変わる事を想定して、賃貸にする事にしました。2-3年後に改めて住居を購入するかの検討をする前提の、「仮住まい」とする事にしました。

駅近保育園に入れる見込みが高く、落選しても駅近徒歩圏内の幼稚園があるエリアで、賃貸物件を見つける事ができました。

マンション購入・売却の総括

売却金額が決定し、売却に係る諸費用が確定したタイミングで、マンション購入費用・購入後30ヶ月のランニング費用・売却費用を見直してみました。

■購入費用
・マンション購入価格
・マンション購入諸経費 、オプション費用
・共益費
・修繕積立金
・火災保険
・駐車場
・引越し料金
・買い直した家具、家電
etc

■売却費用
・仲介手数料
・税金(短期譲渡所得としてキャピタルゲインの40%!!) 
・ローン繰上げ返済手数料
・登記費用
・印紙
・再引っ越し費用
etc

そして、我が家が一連の住宅売却の損得勘定をする際に使った計算式が下記になります。

売却金額-(購入費用+売却費用)+(住宅ローン控除+会社のローン補助)= + だと満足度高い / - だと満足度低い

この計算は、税制上の売却益計算方法とは全く異なります。結果が+の場合は、マンションに住んでいた期間の住居費用が0円で、なおかつ+金額が現金資産の純増分(マンション購入前と比較して)と考える事ができます。

多分...(勘違いしているだけかもしれませんが…)

この計算式に当てはめて我が家のケースを考えると、ほぼ±0でした。様々な諸費用やランニングコストも含めた計算式なので、分譲時比112%の売却価格でも±0となります。しかし、30カ月分の家賃が無料になったと考えると得した気分になりました。そして、売却費用の中で大きなウェイトを占める「税金」(キャピタルゲインの40%)は、一定条件で控除(3,000万円の特別控除)することができ、我々も活用しました。そのため、税金を支払う必要がなくなり、上記計算式は最終的に+となりました。  

3000万円の特別控除

自己居住用住宅を売却した際、本来はキャピタルゲイン分が課税対象になります。キャピタルゲインとは単純化すると売却で生じた利益になります。

譲渡(売却)費用 - ( 取得費用 + 譲渡(売却)経費 ) 
= 売却益 ←この売却益に所定の税率を乗じた金額を課税

売却益にかかる税率は、居住実績年数により変わり、5年が一つの境界線になります。居住後5年未満の物件の場合、税率は約40%になります。居住後5年以降の物件の場合、税率は約20%となります。

我々は、売却の契約を行ったのが居住後24カ月目(2年後)、引き渡しが30カ月目(2年半後)だったので、5年未満となり、売却益のうち40%が税金で持っていかれてしまう事となります。(短期譲渡所得)

40%って衝撃的な割合です。1000万円利益が出たら税引後手元に残るのは600万円。400万円はサヨナラ。会社を経営されいる方、ご自身で確定申告される方々からすると、所得に対する課税は違和感なく受け止めれるのかもしれません。しかし、基本源泉徴収のサラリーマンである私に、この40%の税率を受け入れる心理的な余裕がありませんでした。

そこで活用したのが、3000万円の特別控除になります。一定条件下で売却益3000万円まで控除となる仕組みです。制度の詳しい内容は国税庁のHPをご参照とし、説明は割愛します(説明しきれる自信がありません)。

本制度を使用することで、改めて住宅購入した際、住宅ローン控除を組めるのが売却から2年経過後になるという制約があります。住宅ローン控除と3000万円控除の「ダブル控除」を防ぐための措置のようです。

我々は、「仮住まい」生活でライフプランを考え直してから、次の住宅購入をする計画を立てました。住宅ローン控除が組めない2年間は考える期間として、割り切ることにしました。

↑国税庁のパンフレット抜粋(H29年度)

分譲マンション購入→売却の総括

我々はマンション購入→売却を次のように総括しました。

①30カ月分の家賃節約でき、その分貯金が増えた。
②売却益の約40%分の貯金が増えた。
③「住まい」に関する経験値の大幅なレベルアップができた

振り返ると、マンション購入時に良い物件を選んだと思います。そして、売却までを通して、資産価値という視点以外で「住まい」を見つめなおす良い機会になったと考えております。

売却を進めている期間に二人目の子供の妊娠が判明し、3月の引っ越し・4月の保育園転園・5月出産とバタバタでした。

次回は「仮の住まい」として賃貸を選び、その間何を考え、戸建てを建てる決断をしたのかを振り返ります。

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