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【エッセイ】私はプリキュアなんだって思えばいいと思った

なんで中学生は髪を染めてはいけないの?
なんで中学生はお化粧をしてはいけないの?

これらに納得のいく答えを出せる人はどれくらいいるだろう。
校則でもって禁止をされているこれらのこと。
学校の先生でさえ明確な答えは出せないのではないか。

自分が中学生だった時はどうだったっけ。
確か、髪色やメイクは校則で禁止されていたと思う。
同級生では校則を破って髪を染めたり、メイクをしている子はいた。
でも当時の私はというと、全くその辺りに関心がなく、
禁止されていても問題ないといった感じであったと記憶している。

ーーー時が過ぎて社会人になった現在。
   私はこの感情を抱いている。
   会社に行っていると髪色やメイク、ネイルなどに制限があるからだ。

本当は、髪色はミルクティ色にしたい。
本当は、メイクはモード系で濃いリップをしていきたい。
本当は、ネイルはオレンジとか真っ赤とかにしたい。
でも、できないのである。

「節度」って曖昧なラインだけど、
先ほどの願望3点セットがダメなのは何となくわかる。
なんでダメかっていうのも感覚的には分かる。
それは中学生時代も同様。
明文化はできないけど、何となくわかってしまう自分がいるのだ。

あぁ、常にありのままの自分でいれたらいいのに。

数年前に「アナと雪の女王」の「レットイットゴー」が爆発的に流行した。流行の背景には、みんな一緒に疲れた日本人の心の叫びと強く共鳴した事情があるのではないかと考察している。

最近は多様性といわれる時代である。
今まで脱個性よろしく、みんな一緒思考だった日本人にとって、
曲がり切れないくらいの思考の急カーブだ。
多様性が謳われると自分自身についての理解を深める必要があるし、
個性についてを嫌というほど考えさせられる。

とはいえ、すぐに環境のルールを壊すのは至難の業である。
だから、そんなとき、私はこう思うようにしている。

「私はプリキュアなんだ」って。

会社では普通の女の子、
でも土日は会社の人が予想もつかない服装とメイクを楽しむ。
きっと町で上司にすれ違っても私に気付かないだろう。

個性はここぞというときに出すもの。
世の中納得いかないことも多いけど、
そんな時は「私はプリキュアなんだ」って思っておこう。

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