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【美術展2024#91】自画像:Reflections@Gallery58

会期:2024年11月27日(水)〜12月27日(金)

ネオ・ダダをはじめ、戦後の美術界を牽引してきた美術家8名の自画像を紹介します。自画像と聞いて思い起こすのは、回顧展の入口に飾られる若かりし作家の姿や、苦悩や矜持を滲ませた巨匠たちの名画、そしてSNS上に溢れ返るセルフィー(自撮り)もまた現代の自画像と言えるのでしょうか。いずれにしても、自分の顔は鏡やレンズを介してしか視ることができないので、自己の姿や思想、時代性などを、自らの表現によってリフレクト=反射/内省/投影して、立ち現れてくるものが自画像と言えるかもしれません。
 本展では、1960年に結成した伝説の前衛芸術グループ「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」で従来の芸術概念に反旗を翻した赤瀬川原平、篠原有司男、田中信太郎、吉野辰海、「ハイレッド・センター」で先鋭的な活動を繰り広げた赤瀬川、中西夏之、ブリキ彫刻や都知事選パフォーマンスで知られる秋山祐徳太子、独学で写真を始め、時間の痕跡や記憶を表現し続ける石内都、「絵画者」を名乗る中村宏の、1950年代から2024年の最新作まで、22点の自画像を紹介します。ネット上にセルフィ―が溢れ、AIが驚異的な勢いで進化するいま、「自画像」について再考します。

Gallery58


最近は美術館巡りばかりで小規模のギャラリーはほとんどチェックしていなかったけれども薪さんのnoteを読んで行ってみたくなり、ちょうど銀座東京界隈をうろうろする機会があったので足を伸ばしてみた。

薪さんのnote ↓


出光美術館から歩く。
エルメスビルがクリスマス仕様に。
手前のGinza Sony Parkがいよいよ完成し、レンゾ・ピアノの名建築にがっつり重なる。
まあ元々この地には1966年からすでにSONYビルが建っていたというのだから仕方ない。

8•9階では1月まで内藤礼の展示「生まれておいで生きておいで」が行われている。
極力自然光を用いるとのことなので8•9階だけ暗い。


そこから少し歩いたところにgallery58が入る琉映ビルがある。
ザ・昭和の雑居ビル。1953年竣工だそうだ。
エルメスビルとの落差がすごいがまあそんなことは気にせずにぜひ奥野ビル目指して頑張っていただきたい


今回は、2012年にも行われたという「自画像展」以来の2回目だそうだ。
いつの間にやらこの作家陣の半数以上がもう亡くなってしまっている
残っている方々も80代とか90代とか。
人生って長いようであっという間だよなあ、と最近つくづく思う。


・中西夏之

これを見に来た
藝大の卒展でも自画像を描かなかったという中西夏之の作家人生唯一の「自画像」。

洗濯バサミ、鉄球、パンチ穴と中西夏之のアイコン全部盛り。
これに長い筆を持って、背景にコンパクトオブジェが転がっていたりしたら完璧だったのに、なんて思ってしまった。

だそうだ。

ギャラリーの方から伺ったところ、ダメ元で依頼をして案の定断られたけれども、後日やっぱりやるよと返事がきたとのこと。
どんな心境の変化だったのだろう。
2012年の作品なので前回展の時の話だ。

私の中西夏之への思いは以前「吉田克朗展」の記事の中で少し触れた
今でも好きな作家の一人だ。

我が家の中西夏之


・赤瀬川源平

ハイレッドセンターの「レッド」担当。
薪さんの推しでもある。

なんと私の誕生日
365分の1。なんだか嬉しい。
2002年は、う〜ん、何してたかな?

こちらは前回展の時の作品。

カタカナのサインがかっこいい


・石内都

こちらは2024年の最新作。
石内氏もすでに70代だが精力的に活動しているな。

「自画像」のはずだが…

いた


ギャラリーの良さは作家との直接のつながりや、小規模だからこそできるフットワークの軽さだろう。
今回の展示は、作品数は少なく小品のみだったが十分見応えのある貴重な展示だった。
図録があったので購入。
解説文がこれまた豪華執筆陣だった。
家に帰ってじっくりと読もう(ビールを飲みながら)。

逆に大きな美術館で行う現代美術作家たちの自画像展も見てみたいなとも思った。


なんだか久しぶりに自画像を描きたくなって浪人時代以来27、8年ぶりにアカデミックな鉛筆デッサンをしてみた。
久々すぎて少し固くなってしまったが楽しく描けた。



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