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ミライコンパスの洗礼

中学受験塾に通う兄。5年生ということで「余裕のあるこの一年に、志望校巡りをしましょう」とのお達しがあった。自宅から1時間以内で通学できる範囲の学校をピックアップし、学校ホームページを眺めながらあれこれ思いを膨らませている。

ホームページもそれぞれで、「ようこそいらっしゃいました!」って声が聞こえてくるかのような、視認性バツグンのものもあれば、通り一遍の言葉が並び、あんまり気持ちがこもっていないものも。私見を申し上げると、成長株の学校は前者で、伝統的に人気のある学校は後者な感じ。

でも、行って見て聞いて、体感してみなきゃ、ホントのところはわからない。依然としてコロナの推移は不透明だが、今のところ説明会や体験会が設定されているので、とりあえず予約だ。

ということで、とある学校の応募フォームに進んでみた。すると、「miraicompassに新規登録せよ」との文字。ミライコンパス、何それ。

どうやらミライコンパスは、今や幼稚園〜高校生までの幅広い受験に欠かせないサービスのようである。ここにアカウント登録しておけば、サービス導入校すべてにおいて、ひとつのアカウントで説明会の予約が取れるし、最終的には入試のWEB出願もできる。サービス導入校の数は小・中・高、合わせて1000校を超えているというので、このサービスを登録せずして、受験は通れないということのようだ。

受験の願書提出がWEB出願になったのは認識していたけど、そういう仕組みなのね。自分が受験生だったころとは大違いだよ。

「24時間働けますか?」のCMが流行っていたころ、バリバリのサラリーマンだった父。普段、まったく娘の教育に携わっていないにもかかわらず、私の中学受験の願書はすべて父が書いた。母より字が綺麗だったからだ。そのイメージがあり、兄が塾に入るとなったとき、いつかくる願書書きの日までに美文字にならねばと焦ったのが懐かしい。文明は確実に進化している。

早速ミライコンパスに登録し、説明会予約の解禁日時に備えた。1校目は、とある平日の夜9時。とりあえず、3分前位にミライコンパスに入り、その時を待った。迎えた9時。携帯の時計表示が8:59から9:00に変わったのを見計らって、更新をかける。めちゃくちゃ重い。そんなに殺到してんの!?

家から3駅の近場の学校である。そこまでの有名校ではないと思っていたので、脇が甘かった。30秒後に更新できたときには、既に空き状況に△マークが。でも、気にせずそのまま応募フォームに突入。大急ぎで必要欄を埋めて、申込ボタンを押したのだが、時すでに遅しだった。「満員により応募できない」と書かれた赤文字が出るのみ。開始30秒で終了って!

ミライコンパス、殺到したときの重さが半端ない。これは体験しておいて良かった。そもそもたくさんの人々が集まる想定で作られたシステムだろうから、もっとスムーズなのかと思い込んでいた。何度かやってみないと慣れないし、うまくやらねば「学校を見に行きたいのに行けない、直接話を聞きたいのに聞けない」という事態が起きるわ。大事に選びたいのに、見ない聞かないはあり得ナイ。大変勉強になり申した。

東京の私立中学が集まる合説があるとのことで、今朝、その予約をしてみようとQRを読み込んでみたら、はい、ミライコンパス。シェアすごい。

またまた後学のために良さそうなので、再び予約解禁時刻に備えた。5分前にミライコンパスに入る。今回は1秒も無駄にしない勢いでスタンバイ。日本の標準時間をネットで検索して、秒単位で時刻をチェックする(携帯は0.2秒遅れていることが判明。前回の敗因はそこか)。迎えた解禁時刻に更新すると・・・やったー!アクセスできた!

脇目も振らずに必要情報を入力し、申込ボタンを勢いよく押す。すると、画面が完全フリーズした。なんだとーー!

だが、しばらくすると、メールボックスに申し込み完了メールがポーンと届いた。画面はフリーズしたままで動かない。でも、予約できましたメールが届いたのだから、予約できたのだろう。やったーー!

いや〜嬉しかった。けど、この嬉しさと、こんちくしょうが、この先何遍繰り返されるのだろうと思ったら、気が遠くなった。こんなところでも親の神経が擦り減っていくのかぁ。こうやって色々知りながら、身も心も受験生の親になっていくのかもしれない。

まだまだ受験の入口に立ったばかりの母。まずはミライコンパスの洗礼を受けました。



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