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ホンダアツシの【読むべし!】vol.2/書籍『反省させると犯罪者になります』

ホンダアツシの【読むべし!】。vol.2

読むべき文章を皆さんにご紹介。


今回は、書籍『反省させると犯罪者になります』岡本茂樹 著
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反省文というとまず一般に想像するのは学校です。
何か悪いことをしてしまって反省文を書かされた、なんて経験がある人も少なくないでしょう。


ところが、この反省文、実はほとんど意味をなさない、ということがこの本には書かれています。
著者は、刑務所に入っている犯罪を犯した人たちを直接支援する立場の方です。
まさにリアルに関わっている方の大事な示唆と言えるでしょう。


反省文を書くと、いかにも反省している様に思えます。
しかし、残念ながら、実際に「反省」する人は皆無なのです。
むしろ、自分が悪ことをしたんだ、という思いに苛まれることはないと断言します。


反省文は、それを課した側へのご機嫌とりに終始し、機能しないというのです。

確かに、学校での反省文を考えてみると納得がいくはずです。
課された側は、いかにも反省していますという文を書かざるを得ない。
そうすると杓子定規な、ご機嫌とりの文が書かれてしまうわけです。


反省しないだけならまだしも、問題を抱えた子が、どこかで一線を越え、犯罪者にすらなってしまうかもしれない・・・。


著者は、「加害者が自身の内面と向き合うこと」こそが大事だと主張します。

私たちは、被害者の視点になって考えろ、反省しろ、と求めがちです。
しかしそれだと真の反省はない。
そうではなくて、加害者自身が自分の問題に向き合うこと、その胸の内を吐露する必要があるのです。


書籍の前半から中盤は、刑務所及び犯罪者の反省について、ひたすらそうした主張が繰り返されます。
しかし、後半は教育、子育てやしつけのあり方に言及します。

ここが僕としてはオススメポイントです。
是非、子を持つ親御さんには、ここを読んでいただきたい。(第4章)

内容はお読みいただくとして、
ここでは第4章の目次をご紹介しておきます。

第4章 頑張る「しつけ」が犯罪者をつくる
・りっぱなしつけが生き辛さを生む
・「しつけ」がいじめの一因に
・「尾木ママ方式」ではいじめを減らせない
・いじめの防止教育は「いじめたくなる心理」から始まる
・「強い子」にしようというしつけ
・早く「大人」にしようとすると危ない
・「ありのままの自分」でいてはいけないというメッセージ
・「しっかりした親」の問題

目次の項目を見るだけでも有意義な気がしますね。

しつけだけでなく、いじめ問題にまで言及されています。

大事なことは、
被害者の立場、気持ちになって考えることではなく、まず、その子本人の気持ちを理解してあげること。
これが非常に大事なポイントなのだとわかります。

ということで、詳細は本をお読みくださいね。


学校の先生、もしかして、反省文を書かせていませんか?


『反省させると犯罪者になります』岡本茂樹 著
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